上野「椿」で多少油そばに目覚めつつある私。面白い汁なし系があると聞き、浜松町「麻辣麺 雷伝」へ(16日)。 現地に到着すると「琉球ホルモン」の大看板、住所を間違えたかと思いましたが……どうやら昼のみ「麻辣麺 雷伝」として営業しているようです。券売機は入口左手、もちろん看板メニューの「麻辣麺」(680円)をポチッとな、「琉球ホルモン」のロゴ入りTシャツを着た店員さんに渡します。 お店は貿易センタービル別館のバス・ターミナル裏手にあり、近隣の方以外には分かりにくいロケーション。そのせいか、平日13時前の入店で、客入りは1割以下と閑散としています。店内は「ホルモン」焼き屋さんらしく、各テーブル席の上に大きな排気口が垂れ下がっており、トレードマークなのか笑顔の「シーサー」が四方の壁に描かれて、「琉球」料理屋さんらしい雰囲気。夜営業の品書きなどを眺めているうち、約7分で丼到着。 見かけは、汁なし担々麺とジャージャー麺と油そばの「中間」といった風情。「ウェットタイプ」程度にシットリ仕上げた肉みそを麺にのせ、茶色いタレをグルリとまわしかけています。少しかき混ぜてみましたが、丼のそこにはタレはなく、上からかけられたタレだけが混ざり込むため、麺は「まだら」に。 こいつを箸で持ち上げ、「ズチュッ!」といきますと……うん、こりゃ美味い。例のタレは醤油を主体にグッと濃い甘辛さ、これに対して肉みそは比較的淡白な味に仕上げ、多量に投入した鷹の爪で、辛さの「パンチ」を効かせています。タレと麺、それに肉みそが「まだら」に織りなす味の「変化」が舌を飽きさせませんが……それでもタレと肉みに、一本醤油でビシッと「スジ」が通してあり、全体の味には確かな方向性が感じられます。 麺は太麺縮れで、敢えてモチモチ感を抑え、むしろボソボソと感じるほどの「歯切れ」重視の設定。「わらびもち」のようなすっきりした甘みがあって、この濃いタレに対しては、敢えて「対極的」なブツけ方、この「確信犯」的な味作りがニクイところ。肉みそ以外の具材は、メンマ・ネギのみとシンプルですが、メンマは瑞々しさを強調し、ネギは敢えて切れ味鋭い辛味を出して、全体の味の「ダイナミック・レンジ」をさらに広げます…… ―――これまで食べた「油そば」に共通する欠点は、ズバリ味の「単調」さ。特に玉子を絡めると、その「ドンヨリ」とした曇り空のような単調さが強調され、個人的には耐えられません。その点、タレ・肉みそ・麺で、「劇的」な味の濃淡を取りそろえ、これらを敢えて一体化させないという、心憎いほど「油そば嫌い」の「ツボ」を心得た一品。どちらかといえば、汁なし担々麺に近い味作りですが、「担々麺」とは程遠い醤油主体の味の構成で、その独自性も見事。でもなぁ……これなら、麺ではなく「ご飯」が一番合うんじゃないかと、ついついケチをつけてしまう、オジさんなのでした。