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▼偶然の出会いとその先
246と環7が交わる交差点を越えたあたりにそれはあった。
一部の人を虜にしてきた黄色い看板。
偶然の出会いであった。
当時仕事に追われ疲れきっていた私がふらっと立ちよったお店が蓮爾の登戸店、本店であった。
仕事では小さい視野でしか動けなかった私。
腹を満たすためための食事をしにきていたが、着丼したそれを見て目を疑った。
見た事のない太い麺、それに負けない力強いブタ。
こういう方向性があっていいのだ、二郎インスパイアもこういう部分まで突出していいのだ、と感動したものだ。
「個性」それは私に絶対的に足りないものだった。
それだけに、亜流でもこれだけのものを出すのに発想の転換の大切さを感じた。
仕事でももっと気ままに好きなように、大きな視点が必要だなと思った。
一杯のラーメンでそんなことを感じるのだからいま思えば大して大きな悩みではなかったのかもしれない、人間とは単純な生き物だ、と思う。
そんな蓮爾の新店。
本店にも久しく顔をだしてないので久しぶりのその文字に懐かしさを覚える。
色、匂い。
人間の記憶とそれは密接な関係があるのだろうか。
店は空いていて15分ほどで着丼。
盛りも含め本店よりも穏やかな印象。
凶暴な麺は過去の印象ほどではなかったが十分な小麦の香りを楽しめるもの。
スープもややライトか。
出汁が薄めだったためかややカラメに感じた。
ヤサイはキャベツ:もやしは2:8の割合。
天地返しをせずスープをかけながらいただく。
懐かしさと新店の門出の気持ちが先行し、早々に食べ終える。
その土地土地でのニーズは違うと思う。
そしてこのラーメンのスタイルは店長が考え抜いて選んだものなのだろう。
過去の印象を引きずる私には少し違和感があったが、人の記憶は曖昧であるし美化するものである。私が無駄な思いを捨てれればな、と思った。
そういう気持ちがないと考えれば十分な旨み、量の満足できるラーメン。
世田谷の激戦区でも上位になる可能性があると思う一杯。
店を出てその看板をあとにする。
これもまた一つの思い出となるだろう。
スープ同様カラメな思い出になりそうだが、また出向いてみよう。
病める日も穏やかなる時もそばにいた存在だから。
▼学生の力の源
町田家と関係の深いこちらへ訪問。
普段なかなか行けない立地なのだが、その分見知らぬ土地に高揚感が隠せない。
なんて私は子供なんだ。
そんな気持ちの高鳴りを感じながら街を散策。
緑の看板はすぐに見つかった。
印象深い色である。
学生と思われる先客で店は活気ついていた。
高級志向のラーメン、こだわりを前面に押し出す店にもプライドを感じて感動するが、やはりどうあがいても庶民な私。
こういう雰囲気が非常に落ち着き、思わず癒される。
700円前後で得られる幸せと温かさ。
学生の屈託のない笑顔。
味と同様、そういう部分も多く求めているのかもしれない。
大盛りの丼にかぶりつく若者を横目にらーめん・ほうれん草増しを注文。
到着したそれは醤油が前面に出てることを思わせる色。
スープを一口。
けして醤油がきついわけではなくギリギリの線。
私には十分許容内だった。
都内の家系としてはかなりレベルの高いものではないだろうか。
マイルドというより「キリッ」とした印象。
麺は酒井。
スタンダードなこちらに「ここでも君にも会えたか!」
と、さながら見知らぬ土地で偶然出会った友人のよう。
本物の友人はもう少し太く長い人生を送っているが、酒井の中太、やや平打ちのそれはささっと口に入る短いもの。
具は家系定番のもの。
ほうれん草を増した分、鶏油がよくからんで香りと甘みを楽しめた。
学校が近くにあるのでここは学生でにぎわうことが多いのだろうか。
それとも今回がたまたまだったのだろうか。
前者であってほしい。
学生のとき、一杯のラーメンのあたたかさに幾度救われたことか。
力強い豚骨は明日への活力になるはず。
味以上のものを得られた気持ちで外へでる。
あの時の気持ちは薄れることはあってもけして忘れはしないものだなと感じた。
▼進化型家系
成瀬駅から徒歩だと20分程あると思われるこちらのお店。
お洒落な外装、バーを思わせる雰囲気。しかしながらどことなく重厚な空気感。
店長がメタル好きということで店のコンセプトがそれに近いものになっている模様。
それはけして悪い意味ではなく一本芯が入ってるこだわりに感じます。
立地的には良いとは言えないながら先客5名、後客4名。カウンターのみの店内は賑わっていました。
髭のしっかりした体格の店長に『黒ラーメン』を注文。
店とは違い店長はJ-POPな好感がもてる対応してくれました。
一つ一つの作業が丁寧です。
恋愛もそうですが、人はギャップにやられるものですね。
…ラーメンレビューでこんな哲学的なことはいらないでしょうか 笑
待つこと10分弱、着丼。
黒いにんにく油に覆われたそれは店のコンセプトに違わぬ重厚感。
スープを一口。
よく乳化された濃厚な豚骨スープ。
冒頭に進化型家系と書いたのはベースに『家系』を感じるからです。
鶏油でなくマー油が表面を覆ってる分、非常にこってり濃厚です。
甘みも奥底に感じます。
麺は多加水の中太。
もちもちした食感、スープの重さを上手く受け止めます。
具はもやし、チャーシュー、刻み葱、のり。
具も多く、特にチャーシューは分厚く醤油がたった印象のもので美味しかったです。
直前にバーナーで炙ってる分、脂の甘さが引き立っていました。
全体として非常にまとまってる印象。狙いどころがすごくいいラーメンだと思います。
これは個人的な希望ですが、普通のラーメンではなくこちらを中心としたメニュー展開されたら方向性もさらにまとまるような感じがしました。
ただ、色々なメニューがある中で様々なことに挑戦してるようなので、私がここで何か言うのは大変失礼なことですね。それほど方向性としては可能性を感じた、ということです。
帰りは重い扉をあけて帰る。
7弦Gtに5弦Ba。
ツーバスの音が耳に残っている。
舌にも濃厚な旨み、低音が残っている。
好き嫌いを選ぶという部分ではメタルと同じかもしれないが、はまれば強い信者を作る力強いラーメンに出会えた。
















しかし、また日本へ帰国しましたので心機一転登録しました。
ここへ戻ってこれて大変嬉しく思います。
まだバタバタする日々で採点を一日に何個かまとめて書いてしまうことがあることをお許しください。
なるべくメモを取り自分の思うまま、感じるまま綴っていければと思います。
趣味程度の馬鹿舌ですが、一杯の記録、情景、心情を描けたらいい