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「濃厚鶏塩そば自家製燻製味玉付 ¥800」@麺屋 先ずはの写真日曜日 曇天 11:00 待ちなし 後客1名

〝ニューオープン 探検記〟

約一週間ぶりに自宅のベッドで目が覚めた日曜日の早朝にRDBを開いてみると、自宅からのアクセスが良い二軒の新店情報を見つけた。そのうちの一つが新宿の中でも最もラーメン激戦区である小滝橋通りに、三日前にオープンしたばかりのこちらへの初訪問を決めた。

RDBでは情報量が乏しいが〝濃厚鶏白湯〟の文字だけは目に入ってきた。あまり得意ジャンルでなく断念しようかとも考えたが、当日は台風15号の関東直撃のニュースが世間を賑わしていたので遠出を避けようと近隣での新店めぐりに踏み切ったのだ。

お店情報によると11時開店となっているので、オープン前の現着を狙って10時半前には自宅を出た。山手線で最寄りの新宿駅に着き、西口大ガードを越えると黄色い開店祝いの花が一つだけ置かれた店先が見えてきた。定刻の10分前の現着だったので並びも発生しておらず、先頭にて待機を始める。

休日の新宿駅近くなので人通りも多く日差しを遮るものが何もないので、通りを挟んだ日陰に移動して張り込みする事にした。その前に店頭に置かれたメニューから本日のお題を品定めしておいたが、やはり濃厚の文字しか見られず清湯野郎向きのメニューは無かった。そんな店先のメニューを見て思ったのは、大手資本の匂いが全く感じられなかった点だった。しかしこの一等地で個人の出店となれば莫大な初期費用が必要となるのでビルのオーナー絡みか、もしくは業務委託などの運営会社のサポートがあっての出店と思われる。

そんなどうでもいい事を考えていると、定刻よりも3分早く紺色の暖簾が掛けられてオープンとなった。店内にと入口右手に設置された大型の券売機の前に立ち、千円札を挿入口に入れるが受け付けてくれない。と言うよりは全く千円札を引き込もうとしないので、よく見てみると主電源が入っていなかったのだ。オープンの準備に追われて券売機の電源を入れ忘れていたようで、店主さんから〝先ずは〟カウンターへの着席を案内された。この時には店名と状況とが面白くリンクしたので笑ってしまいそうだった。

卓上にも写真付きのメニューが置かれていたので券売機がなくても困る事はなかったが、急な展開に慌ててしまいマイスタンダードの醤油系ではなく塩系の鶏白湯の味玉入りを口頭注文してしまった。すぐに気がつき醤油に変更してもらおうかと思った途端に、女性スタッフさんが「塩がオススメなんです」と明るく言われてしまい言い直す事が出来なくなってしまった。これも何かの運命だと気持ちを切り替えてカウンター越しに店内を見回してみると、居抜き物件のような年季も感じられる。カウンターの他にもテーブル席も設けられていて、白地の革張り風の椅子やベンチには新しさが見られる。店内には TRFや工藤静香の懐かしい曲が流れていて、その世代と思われるお二人で回しているようだ。店主さんは券売機に釣り銭を入れたり設定を確認したりと、調理場に入る事ができないままに時間が過ぎていく。

5分ほどで券売機が起動すると女性スタッフさんに千円札を手渡して食券を購入してもらったが、卓上メニューでは 950円となっている味玉入りの鶏白湯なのに 200円も釣り銭が戻ってきた。「釣り銭が多いですよ」と差額を返そうとすると、間違っているのは卓上メニューの方らしく券売機では 800円となっているようだ。不思議と得をした気分で待っていると、入店してから10分以上かかったが第1ロットにて我が杯が到着した。

その姿は黒釉薬の切立丼の中で、白と黒のコントラストが際立った景色で出迎えてくれた。さらには別皿で味変用の柚子胡椒とフライドオニオンも添えてあり、塩系にはピッタリ合うとの説明があった。店内には「麺の太さ 麺の硬さ 味の濃さ 油の量」が調整可能との貼り紙があり、初訪問なので味の濃さなどは普通にしようとは思っていたが麺の太さも聞かれなかったので、つけ麺に限っての選択肢なのだろうか。色々なトラブルがあったが、ようやくレンゲを手にする事ができた。

先ずは薄香色のスープをひとくち。濃厚の二文字から想像していたものよりも最初の印象は爽やかで、インパクトありきの過剰表現のスープではなさそうで安心した。それでもしっかりと乳化した様子が見られる液面にレンゲを沈めると、鶏白湯によくある独特のケモノ臭さが上がってこない。厨房内では大きな寸胴鍋の中の丸鶏や鶏ガラなどを、船のオールのような木ベラで潰しながら炊いている光景が見える。その上お世辞にも繊細なスープを作り出すとは思えないような店構えや店内の設えなのに、立ち昇ってきた香りは非常に穏やかで清らかだった。苦手意識のある鶏白湯の印象が幾らか和らいだ所でスープを口に含んでみると、やはり臭みを感じさせない清潔感のある仕上がりとなっている。確かにそう広くはない店内なのに特徴的な匂いがなく清らかな空気に包まれているのが、スープの臭みとは無縁の証しのようにも感じた。そんな濃厚と言えども清楚さを持ち合わせたスープだが、カエシは強めに利かせてあるのは小滝橋通りスタイルなのだろうかと少し残念に思ってしまった。

続いて麺を持ち上げてみると麺上げまで実質 90秒ほどの中細麺が現れると、黄色みを帯びた麺肌が艶やかに光り輝いている。その箸先からは程良い荷重を感じるので加水率も中程度と思われ、食べずとも好みのタイプの麺ではないかと期待した。そんな望みを抱いて麺を一気にすすり上げてみると、最初の印象は独特な香りだった。正直ひとくち目ではその香りが何か分からなかったので、ふたすすり目では細心の注意を払って味わってみたが麺を自体の香りではなかったようだ。その印象的な香りの原因は、のちに分かったのだが燻製味玉の香りがスープに溶け出していたようだった。そんな薫香だが麺をすするたびに品のある香りを付け加えてくれて、初めてラーメンの中で薫香がプラス要素になっていると思った。そんな香りよく飛び込んできた麺を噛むと、抜群の茹で加減と思わせる歯応えが待ち構えていた。滑らかさを感じさせながら奥歯のプレスに応えてくれる食感は、使い古された言い回しかも知れないが〝ツルツルもっちり〟の表現がピタリと当てはまる良麺だ。またスープとの相性も有りがちではあるが、ひとつ上のステージに上がっていると感じた。

具材のチャーシューは鶏ムネ肉の低温調理が施されているが、一切の半ナマ感のない安心安全なレアチャーシューだ。ムネ皮も取り除かれて厚みも持たせてスライスされてあるので食感も良く、下味も適宜に浸みているので平均的に程よい。

肉類の具材がもう一種類で鶏白湯系の中では地位を確立してきた鶏団子が添えてあったが、前日からの茹で置きではないかと思うくらいにパサついてしまっていた。細かな軟骨と軽めの香草を利かせたオリジナルな味わいとなっているが、鶏ミンチ自体の旨みは抜けて淡白すぎて味気ない印象しか残らなかった。

追加した自家製燻製味玉は燻製作用によって卵自体の水分が抜けて、白身が独特の弾けるような口当たりを生んでいた。ゴム毬のような弾力の白身が破けると黄身まで浸透した強い薫香が口に広がり、今までの穏やかだった口の中がセットチェンジした。そこには強めの醤油感も含まれているので、ギリギリを保っていた塩分のキャバを超過してしまった。やはり私にはラーメンの中の薫香は不要だったようで、追加した事を悔やんでしまった。

薬味陣は香りや食感を楽しめるように趣向を凝らして、玉ねぎと青ネギと水菜が添えてあった。切り口や盛り付け方には丁寧さが見られず雑な印象が否めないが、普段は使う事のない味変アイテムを入れてみた。柚子胡椒は劇的にスープを変えてしまいそうなのでパスして、さほど影響力の無さそうなフライドオニオンをスープに放ってみた。するとスープの塩気を緩和してくれるようなフライドオニオンの甘みと、生玉ねぎとの共演によって新たな世界観を作り出してくれた。もしトッピングとしてフライドオニオンがあれば、追加したいくらいに全体をまろやかにしてくれた。

中盤からも燻製味玉の強烈な香りと塩気を拭い去る事はできずに、スープを半分近く残してレンゲを置いた。燻製味玉を追加せずにスープと麺だけでスタッフさん方の好印象も加味すれば、もっと高評価だったが目の前のラーメンだけのスコアリングとしては少し低めになってしまった一杯でした。

投稿(更新) | コメント (2) | このお店へのレビュー: 1件

コメント

なるほど!お得意の清湯ではなく苦手な白湯だったので評価はあがらず。
ですが、燻製の味玉などは結構こだわった仕掛けですね。
川越にも鶏白湯がめちゃ凄いお店がありますが、ポタージュのようで嗜好的にどうなのかと思いますが好きな人はハマるのかもしれませんね。
でも脳裏でひねった拉麺よりも、本能優先の方が好きなのかもしれません。

昭和のBecky! | 2019年9月11日 12:04

「脳裏でひねった拉麺...」の表現にはえらく賛同いたします。昔に大ヒットした自分の唄をベテランになってからクセのあるアレンジを加えて歌う歌手が苦手です。アレを聴くと俺の知っている曲はそんなんじゃないって思ってしまいます。最近では、広瀬◯美さんの歌で感じました。あの頃と全然違うと思ったのは曲だけではありませんがw

のらのら | 2019年9月11日 16:04