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のらのら

男性 - 東京都

はじめまして。レビュー開始から一年が経ち、二年目の目標を全国制覇にしました。一杯のラーメンに出会うまでの経緯も書き記しているので、前置き等が長くなりがちですがお許しください。しかし採点に関しては立地 接客 衛生面 価格設定などは考慮せずに、ラーメン一杯に対しての評価にしています。自分の好みだけで評価しているので不快な文面もあると思いますが、何卒宜しくお願いします。

平均点 73.435点
最終レビュー日 2019年7月19日
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レビュー 店舗 スキ いいね

「鯛の塩らーめん ¥600」@堂の浦 駅前店の写真日曜日 晴天 17:30 先待ち2名 後待ち20名以上

令和改元記念 特別企画

〝諸国麺遊記 中四国編〟

何気ない気持ちで訪れた中国地方の島根県から端を発して、気が付けば高知駅前の坂本龍馬像を見上げている。

昨夜の高知宿泊後の朝メシがてらのラーメンを食べ終えると無計画のままに高知駅まで歩いてきた。すでに南国の暑さが押し寄せている駅の構内で次なる目的地を香川県と徳島県の二択には絞っているのだが、交通手段が分からずに迷っていた。

ルート検索で乗り換えなしで行けるのは、地図のイメージの中では隣県である徳島県だと思っていたが、実際には乗り換えが必要らしい。逆に遠いと思っていた香川県には乗り換えなしで行けるようだ。どちらの県に向かうとしても途中までは同じ列車という事だ。それならば楽に行けそうな香川県 高松駅へと向かおうと窓口に行ったら、目の前のポスターに載っている列車の車両のキュートさに心を奪われてしまったのだ。

それが〝アンパンマンサロンカー〟のポスターだったのだ。

駅員さんに詳しく聞いてみると JR 四国内を走るアンパンマンのラッピングカーとは違い、座席のないプレイルームを連結した列車があるという事だった。それを知ると大人ながらもぜひ乗ってみたいと好奇心が芽生えた。すると次発の徳島行きが、途中の乗換え駅の阿波池田からはサロンカーを連結しているというのだ。先ほどまでは高松駅に向かおうと思っていた事など忘れてしまい、徳島行きのチケットを購入した。GW中は入手困難なチケットらしいが、本日は休日ながらグリーン車が空いていた。これにて次の目的地は徳島に決まった。

高知発 12:13 JR 土讃線特急 南風14号岡山行きにて出発となった。まずは乗換え駅まではラッピングもされてない通常よりの車両で山あいの線路を走る。途中の「大歩危 小歩危」の壮大な景色も眼下に眺めながら一時間ほどで阿波池田駅に着いた。すると既に連絡待ちをしている JR 徳島線特急 剣山8号が向かいのホームに停車していた。その車両を一目見ようと乗車客以外も写真撮影をするほどの人気車両のようだ。乗車客である私は大人気なくも子供達に続いて乗り込み、記念撮影をした。本当に子供達にすれば座席に座らなくても良いという自由で夢のような車両だった。私も寝転がってみたかったが、さすがに自粛して指定席に戻った。

しかし戻ったグリーン席も圧巻のロケーションだった。通常は車両すべてがグリーン車たが、この特急 剣山号は自由席車両の前方部分の6席だけをグリーン席としているのだ。シートピッチもわずかに広いかもしれないが、私の予約席が一番前の右側座席だったのだ。当然、運転席は左側にあるのでわたしの目の前には運転席と同じ光景が広がっているのだ。その景色はまるで「電車でGO!!」さながらである。山間部から徐々に平野部へと変わる景色を楽しみながら一時間ほどで終点の徳島駅に着いた。

その車中ではRDB総合ランキング徳島県第1位を調べると予想通りに徳島ラーメンの雄「いのたに」が君臨している。しかし25年ほど前に一度だけ本店を訪れた事があるので今回は僅差の第2位であるコチラを目指す事にした。

お店情報によると営業日ではあるが、昼の部は売り切れ次第終了となっている。徳島駅に着いたのが 14:45となんとも微妙な時間帯だが、望みを込めて駆け足で向かってみる。マップを片手に急いだが、ひとつ手前の商店街のような路地に入ってしまい大きく迂回する事になり大幅なタイムロス。ようやくひとまわりして店先にたどり着いた時には半シャッターで準備中となっていた。

残念ながら昼の部には間に合わなかったが18時からの夜の部に再訪すると決めて、徳島駅周辺を観光する事にした。しかし前食から四時間も経過している上に脳内では連食予定だったので、腹が減って動き回る気力がない。そこで駅ビルの中のコーヒーショップで夜を待つ事にした。しかしこのスタバは国内の主要駅には必ずと言っていいほど併設してある。たしかに便利で何度も恩恵を被っているが、駅の風情としてはどこに行っても似たように見えて味気なさも感じる。スタバはなかったが東北遠征で行った酒田駅や津軽新城駅の方が思い出には残る。

なんとか時間も過ぎると18時の開店前を狙って17時半には店先に戻った。すると半シャッターの店頭に置かれた丸イスには二人が待っていた。それに続いて三番手をキープして外待ちイスに座った。店頭に置かれたメニューから品定めをするが、いずれも鮮魚系のラインナップを見て初めてそうだと知った。都内では鮮魚系のラーメンで嫌な思いをしているので、少し心配になったが基本らしきお題に決めると覚悟した。この後の高松へのルートなどを調べているうちに気が付くと長蛇の列になっていた。定刻の10分前には軽く20名は超えているように見えた。

すると定刻より4分早くオープンとなった。券売機はなく、細長い店内の奥の方へと案内されてカウンターに座り卓上メニューで確認する。やはり鮮魚系しかないので決めておいたお題を告げて店内を見渡す。とにかく細長い店内を本日は五人体制で回している。薄暗い奥にはテーブル席もあるようでグループ客が流れ込んだ。厨房に目をやると男らしいダイナミックな光景が目の前に広がる。それはスープを水色のよくあるポリバケツの中から、お玉で片手鍋に移しているのだ。もちろん専用で清潔だとは分かっていても気になってしまう。しかしそれが鳴門の漁師の荒々しさを表現してるのだと自分に言い聞かせて心を鎮める。本日は麺上げ担当が新人さんだったのか、隣には腕組みをして作業を見つめる先輩の姿があった。

そんな中でも手際よく仕上げていくが、鮮魚系のメニューの種類が多いので素人にはオペレーションの仕組みが全く理解できなかった。それは私を含めた先頭から三人のラーメンが提供されないうちに後客のラーメンが配膳された事だ。ラーメンを見る限りは私と同じラーメンに思えたが何故そうなったのかは定かではない。それを不思議に思って待っていると着席して10分の第2ロットにて我が杯が到着した。

その姿はさすがに鳴門の渦潮をイメージした鳴門丼の中で独特のインパクトを見せつける。それは具材に使われた鯛の皮が、そう思わせるのは一目瞭然だった。シンプルながらも個性的な表情を確認するとレンゲを手にとった。

まずは少し霞みがかった砥粉色のスープをひとくち。都内での前例から恐る恐るレンゲですくったスープの香りを嗅いでみる。すると一瞬フワッと独特の生臭さに近い魚の香りがした。やはりこのタイプのスープはそういうものなのかと思ってしまったが、飲み込んだ後の香りには魚臭さを感じなかった。不思議に思い直ぐに二口目を飲んだが、今度は初動で感じた不快な臭いが全くしなかった。さらに後味は良くなりクセのひとつも感じなかった。このスープにはカエシという概念は無いのかもしれないが、塩気も非常に穏やかで特有の喉を刺すような塩分過多とは無縁の鯛出汁だった。

口の中がシーパラダイスと化したところへ麺を啜り込んでみる。麺上げまで60秒ほどのストレート細麺はスープの中で繊細そうな麺質を見せたいる。箸で持ち上げるとラーメンではないようにしなだれ掛かる。それは鯛の煮麺を思わせる優しげな姿だ。スープが高温で麺の熱変化も早そうなので、急いで麺をたぐってみる。スルスルっと滑り込んできたかと思えば、ほのかな麺の甘みをにじませて喉の奥へと落ちて行く。儚さや物足りなさを感じさせるくらいに控えめな麺質に思える。また塩気の優しいスープとの相性は間違いなく、気が付けばこの組み合わせの虜になっていた。

具材と言っていいのだろうか、鯛の皮を揚げたものが添えてあった。その個性的な具材からは生臭さは全くせず、カリッとした食感が皮せんべいを食べているようでアクセントになっている。またスープに浸された部分は適度に柔らかくなっているので、麺と一緒に楽しむ事ができた。

薬味は白髪ねぎが香りと食感をサポートしており、煎りごまの香りも鯛のアラ出汁との相性は申し分ない。しかし青みのカイワレに対しては大きな印象が残らなかった。

周囲の常連客はほとんどが五穀米のような色付きご飯を追加して、〆は定番の鯛茶漬けとして楽しんでいた。このラーメン一杯で完結するタイプではないようで、満腹感としては物足りなさも正直感じた。

しかし得意ジャンルではないと思われた鮮魚系だったが、最後まで箸のスピードは落ちる事なく完食完飲していた。心配された塩分過多も後味の悪さも無いのには正直驚かされながら席を立った。

店を出て今回の中四国遠征の最後の地である香川県に向かうために、再び徳島駅へと戻ることになる一杯でした。

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