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KM

男性 - 東京都 (1952年生まれ)

〜町田のご隠居の食楽記・番外編〜『美味い不味いは紙一重』------ヒメアカタテハ『空気読まない』『遠くの100点より近くの80点』http://99080442.at.webry.info/

平均点 88.805点
最終レビュー日 2017年5月23日
764 384 0 4,052
レビュー 店舗 スキ いいね
このレビューは移転前のものです。

「煮干醤油ラーメン(おみやげ用、3食入り)」@凌駕IDEAの写真10/13/11
~お土産用~
◆自宅にて

夏に信州旅行に行った際、サービスエリヤでお土産の
パックを購入した。
2ヶ月ほど冷蔵庫にしまわれていたが、思い出して食べて
みることにした。

味玉、煮豚は自家製だ。

調理はワイフが担当してくれた。
さて、暗いので写りは悪いが、これが我が家のラーメン。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/104158666?size=800

まずチャーシューから。
バラ肉だが、良く出来てる。
噛みしめられる肉感がよい。
本当の肉好きは、肉の繊維を噛み切るのが快感なのだ。

味玉はまだ味の沁みこみがいまいち。
ちょっと茹で過ぎたかな。でも大丈夫。
チャーシューの煮汁に一日位漬け込んでいた方がいいかな。
カエシの味付けも工夫しないと。

スープは表面にラードが浮く。
かなりコッテリ感を演出する。
豚骨がやや多めに効いている。鶏もあるかな。
思った以上に肉出汁感がある。
煮干の旨味もしっかりしている。

醤油にはキレがある。醤油もいいものだ。
全体にしっかりした味に仕上がっていると思う。

麺は中細の多加水縮れ麺。
しっかりしたスープにあっている。

パッケージの裏の原材料を見ると、エキス類を使用(蓄肉エキス、
煮干エキスなど)。
無化調というのかどうか知らないが、まったく味的には違和感がない。
原料が天然なのだから、あたりまえなのかもしれない。

皆で美味い、美味いと言っていただく。
家で食べると、なんでこんなに美味いのだろうか。
外に行くと、口がエラクなるのかな?

ワイフは麺類をうまく作ってくれる。
ありがたい。
インスタントラーメンなんかも美味いと思う。
後半伸びてきても、またそれが美味いのだ。
不思議な現象だ。

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「中華そば(700円)、かき氷(小豆)(300円)」@ふくや 妻科店の写真8/28/10
◆山のふもとにあった店(長野)

篠ノ井から、川中島方面で信濃川を渡り長野市内へ。
さらに北西に向かうと406号線が西に延びる。
そこから裾花渓谷を経て白馬に抜けるルートは、良く使ったものだ。
家族旅行では思い出深いルートである。
一番奥には鬼無里村がある。以前は道も悪く不通になることも
あった。

長野駅付近から向かうと、最初に出現するやや尖った山、旭山785mは、特徴的な山である。
長野県庁脇を通り、裾花川に沿ってカーナビでアプローチするも、
道がせまくなかなか行き着けなかった。
406号から入るのが正解のようだ。
旭山を見ながら山に近づくが、こんなところに
ラーメン屋さんはないだろうというところに来しまった。

ところが、
その山の中にあったのであった。
ここに来れただけで、凄い経験のように思える。
ただ黒いラーメンが食べたいという男の欲望も、大きな力に
なるようである。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/48875473?size=800

店の扉の前で暖簾を見ていると、地元の常連の方達がすばらし勢いで
どんどん店内に吸い込まれていく。
さて扉を開けて・・・と思ったら横から大きな男が私を押しのけて
店内に入り、食券販売機の前でなにやらお札の準備をしている。
いかににも山の中の微笑ましい光景である。

店内を眺めると、デカイ丼で大盛りの中華そばを食べる人が多い。
今回は大人しくただの中華そば700円にする。
厨房前のカウンターにラーメンが出され、呼ばれるとそれを取りに
行くシステムのようだ。
さっそく食券をカウンター上に出す。
するとご主人が、いきなり怒り出す。
3人連れなので、3人一度に食券を出さないといけないらしい。
食券を出して怒られたのは初めての経験であった。
二郎でも食券を出して怒られたことはない。

裾花川の渓谷側の席に座る。
窓からは植物がうっそうと茂った景色のみ。
いいところだ。

予め3人を特定する番号札が渡されているので、その番号を呼ばれると
取りにいくことになる。
さて、お盆から丼を、と思って丼を待つ。
その熱さは、今までの最高温度を記録した。
簡単には持てない熱さ。
これは十分期待できる。
改めて見るスープはやはり黒いが、見たことのある黒さだ。
丼は大きくはないが、チャーシュー4枚が沈まないだけの麺量のようである。一般のチャーシューメン大盛並の物量である。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/48875463?size=800

まず、丼から直接スープを。
あっ・・・・これは。
この瞬間に来てよかったと思った。

自分が黒いラーメンに求めていた味だった。
特徴はなんと言ってもカエシであろうか。
これは溜り醤油というよりも、やはり醤油に思える。
十分熟成された醤油のようだ。
きっと小規模に作られた特別の醤油なのだと思う。
独特のコク・旨みがある。
これにおそらく一度焙られ、スープで煮られたチャーシューを
漬け込んでいる。塩分は大分肉に移行するので、塩味がきつくないのだろうか。
肉の風味、ニガミ、旨みがカエシに沁み込んでいるようだ。
これは想像であるが、そのように思わせる味である。
さらにカエシには椎茸・昆布も使われていることを想像させる味がした。
独特のやさしい甘みも実に良い。

スープは肉の旨みと、豚骨と鶏だろうか。
表面のラードは少ない訳ではないので、ラードと豚骨感のコクが
厚みを感じさせる。

麺は細めの縮れ麺。
色はすでにスープ色だが、経時的に色が濃く染まっていく。
この変化もうれしいものだ。どんどんスープと一体化していく。
加水は高めではあるが、中くらいに近い。
スープを吸うもそれほど柔らかくはならないのがいい。
ごく普通に見える麺ではあるが、普通とは思えない渋い麺だ。
こういう麺には弱い。

チャーシューは厚みはないが、大きめで4枚。
これはうれしい。スープと完全に一体化する味。
柔らかく、旨みも十分。

大満足の一杯だった。
醤油好きには堪らない。
ちとせ同様、けして完璧なラーメンとは言えるものではない。

しかしながら、これだけ、ぜひまた食べたいと本当に思うラーメンも少ない。
ある意味では、ラーメンは美味い不味いではないと思う。
どれだけ食べたいかが、ラーメンに対する純粋なの気持ちだ。

優等生なラーメンは、確かに美味いのであるが、また食べたいと思う気持ちの高まりがない。
人は完璧さには惹かれないのである。
服飾でもそうだ。
洗練された野暮ったさが、男らしくてよい。

だから、注意してほしい。
そういうものを味わいたい人にはおススメ。

ご主人はどのような方は分からないが、一杯のラーメンからは、
自分同様偏屈ではないかと想像できる。
器用とは思えないが、このラーメンを産み出す、その生き方に共感できる。

塩味はきつくないとは言え、暑いし喉も渇くので、カキ氷300円の券を購入する。
カウンターに恐る恐る出すも、これについてはおとがめなし。
登場した小豆のカキ氷。
氷マシマシだった。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/48875472

普通の3倍位の氷は、予め押さえつけられて積み上げられている。
めじろ台のオヤジさんの野菜の山の積み上げ方と同じだ。
小豆も3層ほどある。
これが300円とは。
熱いラーメンで発熱した体は完全に冷え切った。
氷で水腹になるとは思わなかった。
このカキ氷の山が、すべてを象徴している気がした。

この後すぐ、更埴の稲荷山へ南下する。
ここで、つる忠という老舗の信州蕎麦。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/48875476?size=800

信州ではもともと、ねずみ大根で蕎麦を食う。
さすが老舗だけあり、おしぼり蕎麦という辛味大根の搾り汁で食べさせるメニューがある。
懐かしく、いただく。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/48875452?size=800

こちらは女性だけで営まれているようだ。
どの方もすばらしい接客。
機械的でなく、親しみが沸く。
これは店に入った瞬間から分かる。
デザートまでサービスしてくれた。
最終の客だったようで、女将(ご主人)が小上がりの傍まできて、
膝を着いて話相手をしてくれた。
美しいのは言葉遣いだけではなかった。
『信州信濃の新蕎麦よりも・・・・・』

その後千曲川沿いに松代へ。
つる忠のご主人から教えていただいた、おやきの店へ。
甲府に戻り、氷華でいつものジェラート。
醤油で乾いたのどを潤すには果物の酸味が良い。
お店の方に、
『ラーメンの〆はいつもこちらなんですね』と言われた。
普通、〆の一杯がラーメンであるが、ラーメンはさらに〆ないといけない。
それにしても仲の良さそうな夫婦だ。

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「チャーシューめん」@中華そば 大石家の写真8/28/10
◆合戦場の繁盛店(武田軍の戦)

今朝も早起きして、家を出る。
実に良い天気だ。
今日の遠征で、私の栄光の夏も終わりそうな気配である。
甲府の方達との待ち合わせは、いつもの信玄公の前。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/48565341?size=800
休日の高速が1000円のうちに少し遠出ということで、今日は長野市。

姨捨の山を抜けて、長野の盆地に出ると、流石に暑い。
長野は周辺を山に囲まれているので、山に足を延ばすのも良いだろう。
戸隠山なども特徴的な峰々で、記憶のに残るが、やはり蕎麦だろうか。

長野のラーメン事情も、東京同様ほとんど分からない。
それでも、あの蕎麦を生み出した県民は、ラーメンも愛していると
確信しての長野入りである。
篠ノ井の合戦場は、松本からの信濃川と千曲川に挟まれた平地。
ここで幾多の合戦が行われたのであろうか。

大石家さんは、事前に調べなかったのだが、思った以上の繁盛店だった。
大規模な専用駐車場を有し、大人数をこなせる体勢のようだ。
韮崎のみどり屋食堂さんのようである。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/48565342?size=800

ただ、大量にラーメンが作られるのは、実によいことで、
毎日新鮮なスープを安定して供給できるので、味もフレッシュで優れることが多い。

11:30位であろうか。テーブル席はすでに満席だった。
3人は、小上がりの席をススメられる。
この店を個人的に希望した理由は、醤油であることと、
なんと言っても、そのチャーシューのボリュームである。
デカイチャーシュー7枚入りのチャーシューめんに決定。
若き女将に伝え、写真を撮っていいか聞く。
3人ともカメラを取り出していて、異様なメンバー。
女将
『せっかくだから、私も綺麗にとってくださいね』と申され、こちらに目が。
純情なオトコ共は、度肝を抜かれ、何も言えず。
簡単に言うと、図らずもアガッてしまったのだ。
純情だね。
やはり歳をとっても、男は男だ、とっさに洒落たことが言えず、後々まで後悔した。

なんど経験しても思った通り行かないのが人生のようだ。
戦わずして早くも破れた武田軍、この先の戦、はたして大丈夫なのだろうか。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/48565346?size=800


大いなる期待に迎えられたちゃーしゅー。

なみなみと張られたスープ。
表面の油は思ったより少ない。
チャーシューが多いのでありがたい配慮にも思える。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/48565349?size=800

スープを一口。
シンプルだが、力のあるスープ。
カエシにキレがある。
肉の旨みも多い。
鶏と豚骨のように思えるスープはよくバランスしている。

麺は細めんで色は黄色みを帯びる。
この縮れ麺、加水は高いようだが、少しだけ低めのところに
設定されているようだ。
その分スープをよく吸い込み、スープと一体化する。
腰も立っていて、麺を食べやすい。
麺はあっという間に無くなる。
これは大盛りにしないといけない。
写真を撮るにも、スープにすべてが沈んでしまう。
少し引き上げて写すが、やはり沈んでしまっている。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/48565339

そのチャーシュー、厚みは1cm以上は保障されている。
2cm近いりっぱなものもあり、そのうちの1枚は数cmもある。
要は、一本の半分のようだ。
よく焼いて脱脂された肉は、その工程で少し硬くなっているようだが、
これはしかたないだろう。
バラ肉系で大きさはそれほどでもないが、やはり頼んでよかった。
それなりに旨みも残っているが、この肉達が、どれだけ
スープに貢献したのか分かると、有りがたさが増す。
チマチマ摘むのではなく、豪快にかぶりつきたい一品。

メンマは薄めの味付けだが、いかにも自家製。
噛み応えがあり、メンマめんもすごいらしい。
歯のコンディションが悪い人にはススメられない。

このスープバランスを引き立てているのがなんと言っても
多めのネギ。
これは良い。

お勘定を済ませて、帰りだけは元気に声を出して店を出た。

このお店のお薦めは並盛り750円のようだが、
これにも3枚もチャーシューが乗るらしい。
十分チャーシューメンである。

先日の諏訪にも同じ店がある。
次回の諏訪ではぜひ寄りたいと思った。

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「香味醤油らーめん、チャーシュー(1枚追加)」@赤兎の写真8/21/10
◆諏訪の人気店と湖畔の美術館

宮坂商店から歩いてすぐの距離に赤兎はある。
到着すると、ちょうど11:30。
日本料理店のような趣である。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/47735087?size=800

開店時間には、どこからともなく人が集まる。
さすがに人気店、開店から客の入りはよい。
こういうおしゃれな店で食べるのも良い思いでになりそうな
予感がする。
女将さんの接客も上品でいいな。
上等な蕎麦屋に来たような錯覚を覚える。
メニューから香味醤油らーめん、チャーシュー(1枚追加)にする。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/47735094?size=800

『あのーー、チャーシューはすでに一枚入っていますが』
どうやら、大きいチャーシューが最初から入っているようだ。
『チャーシュー、好きなので、お願いします』

これをチャーシューダブルと言うらしい。

表面のラードの層は薄いようだ。
葱は2種類。
チャーシューはφ10cmで厚みも最低5mmはある大判のもの。
一枚でも貧弱なチャーシューメン並の量がある。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/47735096

スープを一口。
これは、これは。
鶏肉の旨みが特徴的。
おそらく豚骨も使われているようだ。
魚介は、煮干と節系の風味。
旨みも多く、さらに豚肉の旨みも貢献している気がする。
乾物感も強めで、このうまみ量が、人気の理由のようだ。

これを受けるカエシは醤油が効いていて、キレを主張している。
このバランスが力強い。

麺は中細、ほぼストレート。
加水は多め、色は白。
歯切れのよいタイプだ。
ややパスタに似た食感を持ち合わせている。
最大の特徴は、麺の塩味だろうか。
うどんでは塩を多く使う。あるいは、パスタを茹でるときは大量の
塩を投入するが、このときの塩味にも近いものがある。

バラ巻きのチャーシューは味付けもしっかりしていて、うまみのあるもの。
2枚ではあるが、十分な量である。

スープの十分な旨みと、少しの化調感、麺の塩味で、全体はやや
濃い目の味に思える。
しかし、これが一般的に、『味がする』程度なのかもしれない。
誰が食べても分かりやすい味が、人気店を支えているようだ。
お勘定時の接客も含めて、来てよかったと思わせる店だ。


上諏訪駅に行き、観光案内所で少し情報を仕入れる。

諏訪湖の湖畔には多くの博物館や美術館がある。
交通手段としては、諏訪湖を一周するスワンバスとかりんちゃんという
バスシステムで、大体どこでも行けるようだ。
一周しても150円均一の料金もありがたい。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/47735110?size=800

今回の諏訪行の目的の一つは、原田泰治美術館である。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/47735116?size=800

日本の原風景を最も美しく描いた画家は、氏ではないだろうか。
以前朝日新聞の日曜版に連載されていた。
山村や田舎の生活をそのまま切り取ったようなシーンは
実は計算されつくされているように思える。
一見、素朴画のようではあるが、本物よりも本物らしく、そして本物
より美しい。この美しさは、自然と人間を愛する心から生み出されるようだ。
特にブルーベースに描かれた、中明度領域の、彩度の低い多彩な
色は、本物を見ないと分からなかった。
小さな花も実はよく見ると何の花か分かる位丁寧に描かれていた。

どの絵も昔見たことのあるシーンに思える。
今朝車中から見ていた、長野の景色と重なり、目が熱くなるのを覚えた。
湖畔の美術館。
ゆっくりと時間を過ごしてみた。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/47735121?size=800
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/47735132?size=1024

車中より、夕方の新府駅と甘利山。
この低山も随分登った。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/47735081?size=800

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「醤油らーめん、チャーシュー増、大盛」@麺屋 宮坂商店の写真8/21/10
◆諏訪湖の畔の無化調(夏季特別企画)

蝶の採集行で本格的に長野を訪れたのは、中学1年の時、
霧が峰での生物部の夏合宿だった。
一週間缶詰だけの生活、缶詰はもう食べたくなくなった。
この頃は急激に日本が変わり出していて、すでに舌が贅沢になっていたのだと思う。
人間はあっという間に、贅沢方向に順応するようだ。

当時の霧が峰は、蝶の宝庫で、圧倒的な数の蝶が高原
を乱舞していた。
その時の霧が峰・諏訪の光景は未だに忘れられない。

中央線も甲府を過ぎると南アルプスや八ヶ岳が近づいてくる。
夏の低地の朝は雲が低く、高い山は望めないことが多い。
それでも、韮崎付近の甘利山など、前衛の味のある山が迫る。
穴山、日野春付近にはまだクヌギなどを中心とした雑木林が豊富で、
手前に雑木林や、人々の活動の場、その向こうに低山を配置する
眺めは、山国の原風景である。
この風景こそが、山に憧れた少年の心を動かしたものである。

6:35八王子発の松本行きの半数は登山客だ。
気温が上がり始めると、蝉の声とともに低地の雲は薄くなっていく。
多くの登山客は、車窓の低山を眺めることはしていない。
やはり人々の興味は、その時の人気のある山や、派手な高山に
注がれるようである。

いつできたのかは分からないが、自分には新しい、すずらんの里駅
付近からは入笠山が近くに望める。
この山はやはり中一の秋に登ったことがある。
今は亡き先輩との初めての信州行だった。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/47235543?size=800

ここを過ぎると、中央線も高度を下げ、下諏訪に到着する。
http://photozou.jp/photo/show/286324/47235559
下諏訪は上諏訪に比べると、随分寂れている。
観光客の姿もほとんど見かけない駅前通り。
路線バスも土、日は運休で、この時点では交通手段はタクシー
しかないと思った。

まだ開店前の店の駐車場にタクシーをつけてもらう。
この付近は諏訪湖、湖岸通り、20号線、中央線、そして霧が峰から続く山並みが一番近づく場所だ。
宮坂商店は、見るからに古い創り。
店外にはウルトラマンや郵便ポストが置かれている。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/47235595?size=800

諏訪湖畔は湖岸通りを隔て、すぐ裏。
遊歩道が整備され、ジョッギングしている人も多い。
湖岸に腰掛けて、開店まで待つことにした。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/47235586?size=800

店内も昭和のレトロ調。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/47235606?size=800
ラーメン博物館と同じコンセプトだ。
こういうものには、とんと興味が沸かないのは、自分だけだろうか。
むしろ下諏訪の駅周辺の寂れた様子は、昭和そのもので、心を動かされた。

醤油らーめん、チャーシュー増、大盛をお願いする。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/47235619?size=800
半透明の醤油スープの上には、やや多めのラードが浮いているように見える。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/47235644

麺を取り上げてみる。
オオ・・・・

スープはまずラードのインパクト・コクが特徴的。
動物系と節系とのバランス型のようである。
節もよく効いている。
動物系は豚骨を強く感じる。
鶏感もある。
豚骨とラードの作り出すコクが中心にある。
旨みも十分あり、しっかりとした味がするものである。

カエシはまろやかな良い醤油で、抑え気味。
けして前面には出てこない。
穏かな淡麗感もある。
どうも無化調に思える。

麺。
細い縮れ麺。色は少し黄色を帯びる。
加水は高めで、熟成により透明感が出ている。
平打ちのように不均一感もあり、麺の味もよい。
腰はこの細さでは立っていると思う。
喉越しもよい、とてもいい麺だ。

チャーシュー4枚は、柔らかく、旨みも残っている3枚肉。
これは、ベーススープによく合う。
ネギもよい存在だと思う。

『麺、うまいですね』
『ありがとうございます。大丈夫でしたか?』

・・・大丈夫とは?
あ、そうか。私にはおおいに大丈夫で、むしろコッテリしている
タイプに思えたのだが。
豚骨というと、乳化された脂だと思っている人が多く、
無化調だと味がしないと言う人がいるのも現実なのだと思った。

『美味いですよ、十分うまみもありました。こういうの、好きです』

スープを飲み終わった後の余韻には、昆布感もあるが、
特徴的なものが残る。
どうも動物系に思える。

ラード・豚骨のコッテリ感と、魚介をバランスさせた無化調の淡麗系
との融合されたような味。
しっかりした味で、多加水麺もこれにピッタリだと思った。
やはり来てよかった。

店外、店内の作れらた空間よりも、お店の方の接客の方が
記憶に残る店だった。

強い日差しの照りつける20号線を、少し南下して、次の店に
向かうことにした。

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92

「とり二郎」@とり麺や五色の写真8/1/10
◆淡麗かな、とり二郎(松本の駅のそば)
高尾から大月行きの中央線に飛び込む。
大月で小淵沢行きに乗り継ぐ予定。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/45717771?size=800
山梨はほうとうで有名だが、麺は吉田に限る。
大月駅には前から気になっていた、吉田うどんを食わせる店がある。
待ち時間が20分以上あるので、ちょっと食べてみる。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/45717768?size=800
やはり、立ち食い的なオペレーション。限界はある。
それほど積極的には、お薦めしないが、お店の方は気持が良い。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/45717763?size=800

甲府駅で友人と待ち合わせる。
今日の甲府盆地は湿度も気温も高い。
盆地は水蒸気で煙っている。
甲府からは車で松本に向かう。

今日の目的はとり二郎。
開店少し前に到着。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/45717775?size=800
すぐに暖簾を出してくれたので、早速注文。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/45717776?size=800
とり二郎、肉増しダブル、野菜増しダブル。
気持ちよく対応していただけた。

まだ会ったばかりなので、待ち時間も前回の話や
近況報告で盛り上がる。
大声で、吉田うどんのお薦め店の話などする。

この丼、φ21cm位で縦長で、沢山入る。
見た目よりズット多い。
満足満足。
鶏も沢山のってる。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/45717780
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/45717786

スープは鶏白湯ベース。
ほのかな昆布感。
これは驚くことに、無化調のようだ。
非常に端麗なスープ。
これは頭をすぐ切り替えることにした。
淡麗モードだ。
とは言っても乳化された鶏油と、追加された鶏油で十分な
コクを感じる。
 
キャベツは事前に温められ、小さい丼で一度受ける。
これが山盛りになる。その分が押し込まれている。
キャベツと玉葱とネギのみで、モヤシは無し。
キャベツはさすが長野。
甘くて美味いキャベツだ。
スープに漬け込んで、ゆっくり味わえる。
鶏は噛み応えと味があるので、地鶏系統のようだ。
この量も十分ある。

そして麺。
太い麺は全粒粉だそうだ。
色は田舎蕎麦のような黒褐色、粒々入り。
風味がよく、小麦粉好きにはたまらない。
表面には軽いザラツキがある。
アルデンテのように中心に芯はないのだが、噛むと中心に向かって
だんだん硬くなっていく。
そして、あたかも中心に何かあるように思わせるような出来栄え。
腰といえば腰だが、ブラックホールのような中心だ。
腰の強さに大満足。
どこかで食べたような?
そうだ吉田うどんの腰のようだ。
食前にその話もしていたので、驚きであった。

それにしても、薄めの塩味、おだやかな出汁、茹でキャベツ、食べ応えのある麺。
吉田うどんを食べているようだ。
これには山梨の皆さんも、気に入ったようだ。

食べ終わってご主人と少しお話をする。
若きご主人、凄く感じが良い人だ。話やすい。
同行者二人は今日が初訪ではないので、しっかり覚えていてくださったようだ。 
東京と山梨から来たというと、なんとこの麺も山梨、富士吉田から
わざわざ来ているそうだ。
やっぱりそうだったのか。
これは麺好きの方にはお薦め麺。
 
食後は駅の反対側の市内に。
目的は蕎麦、みよ田。
駅からは一番近いこともあり、凄く混雑していて、処理するCapacity
をすでに越えている。
人気店だ。

やっとのことで出てきた蕎麦。
随分待たされたが、女将さん、ヒョットして・・・・

『ウン・・打ちたて!』

そばは細めで、表面に少しのザラツキを残し、ヌメリ感はやや少ない。
汁は甘め、醤油は穏か。甲府付近の味に近い汁だ。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/45717800

甲府に戻ると35度を軽く越える暑さ。
これは東京では体験できない。
小瀬スポーツセンターの近くの氷華に飛び込む。
今日は食道楽氏お薦めの6色盛り+おまけ。
すっかり常連のように覚えていただいたようだ。
これ500円。
ちなみに、チョイスは:ラ フランス、ソルダム、はなよめ(桃)、
マスカット、いちじく、すいか。
前回写真無しだった。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/45717809?size=800

さらにお土産の桃のために山梨市に案内してもらう。
ピーチ専科ヤマシタ。
夏季限定のお店で今年は8月一杯の営業のようだ。
こちらの桃のジェラート、すばらしい。
今回のは酸味のある品種だった。
これは最高のでき。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/45717760

完熟のももを購入しておみやげにした。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/45717817?size=800
それにしてもすべてが盛り沢山だった。

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「鯵チャーシューメン(背脂なし)」@俺らラーメン ちょもらんまの写真8/23/09
◆信州の鯵と隠し味
◆Review内に記載した"鯵節"は"鯵の煮干"と読み替えてください(後日、ご主人に確認しました)
村井駅から国道に戻り、松本方面へ。
ケシカランのが一杯目だったので、二杯目は渋い無化調のお店に決定。
JRを陸橋で渡ってからまもなく左手にお店を発見。
外の看板に反し、これはこれは、随分洒落た店だ。

店内にはいかにも鯵節からの香り漂う。鼻のいい食道楽さんは香ばしい香りがするので、節を一度焼いてあると推測。さすが。

鯵節、無化調。
気分が盛り上がる。
メニューが内容豊富で、困るが、鯵チャーシューメンの背脂ナシにする。

『背脂アリとナシとで、どちらがおススメですか?』
お店のお嬢さんが気になるので、質問。
決めてから聞いちゃいました。
初めての人は、節の香りがよく漂ってくるので、アリがおススメだそうだ。
『それでは背脂ナシで』と、いつもの偏屈な決定。

初めての人がアリ、ということは、そうで無い人は逆と判断したのだった。
傍からみるとお嬢さんと遊んでいるように見えたのかもしれない。
実はそうです。

出てきた丼。
白くて綺麗な模様が外周を飾り、そしてみごとなチャーシューの配列。
拍手で迎える。
スープを一口。

参った。
これが無化調か。
鯵節の旨み、香ばしい香りの独壇場。
とにかくすごい旨み量。ここまでやるとは。
鯵節お見事。
鯵が好きな自分には絶賛に値する。

チャーシューは少し強めの味付けだが、肉の旨みを残しており、
強く主張している。
先にチャーシューを食べちゃいましょう。

麺は加水率高めの中細より細い縮れ麺、黄色。
適度の腰が立つ。
返しにはやはり程よいキレがあるので、この麺にも合っている。
表面からのスープの吸収は少ないタイプだが、スープがしっかりもの
なので、ちょうど良い。

動物系はトンコツ系と思ったが、他のメニューに鶏が多いので、気になり、
『トンコツ使ってますか?』と聞くに、最初の答えはなんとNo。
鶏とは思えないのだが、何か変なので、
『それでは鶏ですか?』

少し経って、店長殿が顔を出してくれ、やはり豚系を使っているとのこと。
この動物系もコクがあり、上等なものだ。

節からの旨みの余韻が強く残る。
食べている時に分からなかった昆布様の旨みが最後に残った。
昆布の良さがあってこそかもしれない。

この店、以前は松本駅のそばに在ったらしい。
松本の街の事情には詳しくないKMに、まじめにその場所を教えてくれるお嬢さん。
駅の傍ですね。

このかたが本当の隠し味。

長野のレベルは高い。
場所、場所で麺を変えていくと、どこでも通用する味だと思う。
東京付近では今普及している低加水にすると、人気がでること間違いない。

帰りは甲府駅まで送っていただく。
諏訪湖を過ぎ、富士見高原まで登ると、左手は大きな八ヶ岳が視界を独占する。
雲のかからない晴天の八ヶ岳、すぐ傍にピークがあるような気がする。
この裾野を中央有料ウェイは続く。
八はどんどん姿を変え、後ろに移動していく。
心を魅かれた分だけ離れて行くのが辛い。

また会いに来よう。

中央線の上り列車は、まだまだ明るい時間帯を走る。
ビールは明るい日差しに合う。
今日出会った方達のことを思い出しながら、来る時と反対側の山並みを眺める。
そしていつのまにかうたた寝。

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「ラーメンブタ増し(ヤサイはうんと多くしてください、ブタWはないの」@麺とび六方の写真◆信州・松本

初めて松本に行くことができたのは、小学6年生の時だった。
昆虫採集が好きだった少年の憧れは信州。当時有名な採集地である美ヶ原のことは、採集案内の本で何度も読んで丸暗記していた。
夕食を済ませたオヤジと二人は、母の作ってくれたおにぎりをザックに入れ、新宿へ。オヤジとの最初で、ほぼ最後の山行であった。夜行列車の旅も初めてであった。
運動が好きではないオヤジがよく山に自分を連れて行ってくれたものだと思う。8月も中旬を過ぎた信州はもう秋で、昆虫採集の季節ではなかった。何一つめぼしいものが採れない採集行であった。
それでもマツムシソウで紫色になった美ヶ原高原、大切な思い出である。

同じ頃、北杜夫氏のどくとるマンボウシリーズを愛読していた。特に『どくとるマンボウ青春期』が好きで何度も読み返していた。この舞台は旧制松本高校の話だった。
毎週のように訪れた信州、自分の青春そのものでもあった。

朝早めに出た列車も、塩山を過ぎ、甲府を過ぎると、山が目前に迫ってくる。残念ながら雲が多い天気。
それでも雲は高いので、茅ヶ岳、八ヶ岳の輪郭がはっきりしてくる。
路線に近い、鳳凰三山、甲斐駒ケ岳が急激に迫ってくる。
朝日を浴びた甲斐駒は異次元の美しさ。スイスの山を見る気分にさせてくれる。小淵沢を過ぎ、八ヶ岳の斜面を下り始めると、北アルプスが見えてくる。穂高から槍。さすがに険しい。
塩尻を過ぎ、村井に駅に降り立つ。
駅周辺はめぼしいものが無い。北アルプスが西側に壁を作っている眺め。
これで十分過ぎる。
今日は遠くに鹿島槍、五龍まで届いている。うっすらではあるが白馬。
松本盆地はすでに秋。
懐かしい風がそよぐ。
ケシカラン日和。

10:20。開店まで1時間以上ある。店の前に座り込んで北アルプスを眺めて待つことにする。自分の前は誰も通らない。
11:00ころ甲府の友2名が車で駆けつけてくれる。今日もわざわざ同行してくれたのだ。
いよいよ開店となり、店内へ。綺麗なMaintenance。
食券機のボタンを見ると、ブタWのボタンは点灯していて、availableではない。かなりがっかりなので、
『ブタWはないのですか?』と一応聞いてみた。
券購入後すぐ立待ちの店員さんにトッピングを伝える仕組みだ。
この時間が大事な時間。普通だが、野菜だけうんと多めでお願いしてみる。
記入している紙には、大、普通、少なめがあるので、大に○を付けてくれる。
テーブル席で騒いでいる3人まで運んで届けてくれる。
ムムム・・・・。
一つだけ妙にでかい。同じくヤサイ大の食道楽さんのよりはるかに多い野菜。崩れ豚も山の斜面に大量に埋め込んである。
すごい量だぜ。
到着してすぐに、東京からわざわざ来ましたと、中に入って宣伝していた効果だろうか?
今3軒の連食のことを話していたのに、いっぺんに3は無理なことを自覚した。
ヤサイだけではなく、ブタもダブル並み。なんか申し訳ないです。
固形物総重量は2kgに迫る。スープは飲んじゃダメだ。

麺は底だし、スープは飲めないので、やさいから。
卓上のラーメンのタレをかけ、いただく。
この料理の主体は大半を占める、野菜とブタ。
これを踏まえて、両者をバランスさせて食べて行く。
ブタは脂身が少ないほぐし豚。塩味が効いていて、野菜と食べると、
十分リッパな一品料理だ。量は多いので、3人分の。
バサつきはなく、脂があると、とろけるタイプ。
次の料理。
スープはトンコツ。
高温乳化タイプではなく、低温抽出型のようだ。
トンコツの旨みをよく残している。
カエシは穏やかなので、ほっとするスープ。
薄味と思う人はタレをかけるといいだろう。
二郎と比べる必要はない。
りっぱなトンコツラーメンだ。

麺は四角の断面の中太の縮れ麺。黄色ではなく、グレー。
加水率も低く、硬めで、腰も立っている。
ウスメの味のスープを表面から吸って、いい感じ。
このタイプの麺は好きだな。
時々タレをかけるとキレル。

かなり一所懸命食べて完食。
3連食の野望は豚と共に崩れ去る。

多くしてくだっさったことに感謝し、店をでる。

目の前の北アルプスは、段々輪郭がはっきりしてきた。
深呼吸一つ。

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