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KM男性 - 東京都
〜町田のご隠居の食楽記・番外編〜--ヒメアカタテハ--『美味い不味いは紙一重』--『空気読まない』--『遠くの100点より近くの80点』--『丼の数だけ美味さの種類がある』http://99080442.at.webry.info/ |
3/20/18
◆町田の老舗達(町田の店シリーズ)
◆町中華の醍醐味
病院帰りに食事をと思うが、通しでやっている店を選ぶ時間になっている。
3:00頃に店に入ると、お客が二人ほど食事中。
ご主人ものんびりしている。
奥の席でゆっくりすることにした。
まだ食べていない天津麺にした。
それと300円のもやし炒め。
天津めん700円+もやし炒め300円:http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255209155?size=950#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255209161?size=850#content
これは餡かけタイプの天津麺。
餡かけではないタイプとの比較をする人もいるが、美味さの種類の違いを楽しむのがよい。
もともとは天津丼が起源のメニュー。
このメニューも丼と同じ餡かけタイプだった気がする。
丼が日本独自のメニューなので、もちろん天津とは関係ない。
むしろ広東料理に近いのかもしれない。
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上に乗せる卵料理はいわゆる蟹玉。
そして蟹玉=芙蓉蟹とする人が多い。
しかし本当の芙蓉蟹は、芙蓉の白い花を意識して、卵白のみを使用する別の料理だ。
日本の蟹玉は全卵の『蟹肉炒蛋』と言う料理に相当する。
これ、広東料理では餡かけではない気がする。
むしろ広東では玉子焼き、オムレツ、緩いスクランブルエッグタイプの玉子焼きなど、塩味だけの玉子焼きを頻繁に食べる。
そしてこれがなんの抵抗もなく美味い。
餡かけではない天津麺はこちらに近いかもしれない。
庶民には本物の蟹をふんだんに使った蟹玉は高根の花である。
私などの貧しいものにとってはカニ蒲鉾を沢山入れてくれれば十分満足する。
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スープ・餡
ベースは塩味を抑えたラーメン。
これはバランス型でよくできている。
餡は醤油・砂糖・片栗粉の味。
これもそれほど濃い味ではなく、二つが融合して少し醤油が効いた味になる。
餡は蟹缶の蟹、シイタケなどの具。
スープ、餡、蟹玉の融合した味が命だろうか。
卵は半熟で硬くなっていないため、その形を画像にできない。
触るとすぐ崩れるのである。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255209172?size=850#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255209176?size=850#content
麺
中加水の細麺。
汁を吸うスピードは速い。
麺の旨味は十分感じられる。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255209164?size=850#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255209169?size=850#content
https://www.youtube.com/watch?v=rR8V7SNE9VU
卵の役割
この料理のポイントは卵の旨味である。
卵の黄身の旨味はグルタミン酸で、卵全体としてもアミノ酸系のコクといえるだろう。
これがラーメンスープにコクを与えて、一緒に食べるとコクが増加した味わいのある味である。
ただ単に醤油ラーメンと玉子焼きとして評価しては元も子もない。
もやし炒め
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255209167?size=950#content
これは見ただけで美味そうである。
モヤシは豆モヤシだろうか。
元気いっぱいのシャキシャキもやしが皿の上に躍動する。
箸で摘まんで口に入れるのに苦労する。
味付けはシンプルに塩と胡椒。
これが家では絶対に作れない。
この300円のもやし炒めはおススメである。
ここの薄味ラーメンの上にのせても面白い。
3/18/18
◆近所の店シリーズ
◆小規模中華レストランシリーズ
我が家から鶴川方面に行く道には、南部、みやの、立川マシマシなどの店がある。
近いのでいつでも行けると思って随分過ぎてしまったのが、今回のみやの。
最近はとみに体調が良くないので、ゆっくり近場で時間を過ごすことにしている。
バスで笹子まで行く。
降りると反対側の奥まった少し高い所に店が見える。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255119748?size=1024#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255119752?size=1024#content
以前の美しさは無くなり、看板の字も見にくくなってしまった。
https://miyano.on.omisenomikata.jp/
店舗と入り口の張り出し。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255119754?size=850#content
店内は小奇麗で窓からは玉川学園や和光大学の丘陵が見える。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255119761?size=850#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255119786?size=850#content
メニューの一部
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255119762?size=1024#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255119764?size=1024#content
サイトを見るといろいろなアレンジ麺類があり、ラーメンは400円、豚肉の味噌炒め麺が美味そうだ。
今日はおすすめの目玉と思われるものにする。
ラーメンセット800円(ラーメン、半チャーハン、鶏唐揚げ薬味和え)+餃子300円:
同じものを頼む人が多いが、厨房からは短時間で配膳される。
特にチャーハンは過熱時間が短い程美味いものなので期待できる。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255119766?size=1300#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255119768?size=1300#content
驚くべきは丼の大きさ。
φ24㎝近くある大物。
チャーハンの皿もほぼ同じ直径。
しかし鶏唐揚げはメニュー写真より小さい。
こういうのはケチケチしない方が得なのだが。
しかし、チャーハンと唐揚げの仕上がり感はいい。
・ラーメン
黒いラーメンだ。
チャーシューも、いかにも濃い色のカエシに漬け込まれたのが分かる色合い。
かなり予想とは違うものだ。
てっきり典型的鶏ガラ・野菜スープのラーメンだと思っていたからである。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255119769?size=1100#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255119780?size=1200#content
スープ
まず丼から感じる香気が違うようだ。
これは典型的黒いスープに属する。
ラーメンは意に反して、日本のラーメンを意識している。
コクの風味のある味。
出汁は鶏と豚ガラ多めのようだ。
これに豚肉の煮汁的旨味がかなり強い。
風味は複雑。
塩味はやや強めだが、尖るほどではない。
この動物感の強いスープには表面の油が追加されている。
おそらくラードなどで、豚出汁感を強調する。
コッテリ感のあるスープと言える。
特徴はやや効いている、その甘味だろうか。
野菜とか砂糖とは違う、味醂などの還元糖(ブドウ糖、イソマルトース、オリゴ糖)に感じる。
砂糖との味の違いはあるのだ。
この黒さと風味と複雑なコクは明らかにメイラード反応(褐変反応)の結果であろう。
この反応はカエシ内の還元糖とアミノ化合物の反応である。
還元糖は味醂から来ていて、それと醤油のアミノ酸との反応。
ほとんどの黒いラーメンの原因はこの反応によるもので、塩味の濃さとはまったく関係ない。
ちなみに還元糖とは、ブドウ糖、乳糖、麦芽糖、果糖、オリゴ糖などで、砂糖(ショ糖)とは違うののがミソ。
還元糖類は、ショ糖とは異なる味を感じるはず。
メイラード反応では非常に多くの反応生成物生じ、さらにこれらが他の成分と反応する。
これにより、味・コクは複雑であり、同時に生成される香気成分により、味に風味を与える。
チャーシュー
褐色を帯びるが、塩辛くはない。
おそらくカエシに漬け込まれ、カエシのもコクを与えているだろう。
肉質は味から察するに肩ロースに近い。
麺
太目の細麺は多加水系。
黄色味を帯び、縮れていて、弾性率の高い腰を持つ。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255119781?size=1024#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255119782?size=900#content
画像
https://www.youtube.com/watch?v=j1QmIHkVQdM
これはハッキリしたスープによくマッチして、麺/スープバランスが良い。
丼が大きく冷めやすいようなので、一気に啜りきることにした。
麺はカエシによりすぐ着色していく。
・鶏唐揚げ薬味和え
注文した時は油淋鶏(ユーリンチー)だと思っていたが、違った。
確かに薬味の効いているタレである。
味は中華的で良い。
メニュー写真より小さいのはかえって損していると考えるべきであろう。
・チャーハン
過熱時間が短く、一人前ずつ調理されるチャーハンは予想通り美味い。
粘りがなく、油でコーティングされている米はパラパラほぐれる。
本格的中華料理に思える。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255119778?size=980#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255119785?size=980#content
・餃子
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255119787?size=950#content
餡は豚肉が多い。
中華料理らしく味付されていて、醤油・酢は使わない方がいい。
味付けは、オイスターソース、胡麻油、酒類・・・
小皿ににはタップリの自家製ラー油が盛られているので、ラー油だけで食べることにした。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255119788?size=800#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255119789?size=800#content
これは美味い。
全体にしっかりした中華料理なので、ご主人は年配の方だと思うが、それなりの経歴の持ち主であることが想像される。
しかもラーメンは純日本的アレンジなので、研究もされているようだ。
3/13/18
◆ホテル内の中華レストラン
◆酸辣湯麺
先日食べた海鮮五目つゆそばが美味かったので、もう一度来てみる。
今日は辛いメニューにしてみた。
ここはどう見ても四川料理ではないので、日本人向けにどのようなアレンジをするのかが見どころ。
サンラータン麺980円+大盛+お茶:
中華の良さはお茶があることだろうか。
以前にも書いたが、酸辣湯は山椒ではなく胡椒を使うのが本格派。
実はラー油や唐辛子の辛さとお酢の酸味だけで酸辣湯と呼ぶのが日本の主流である。
今日も胡椒は期待できない。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255021820?size=1100#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255021815?size=1300#content
大きな丼だ。
φ24㎝弱。
タップリのスープ。
しかりした中華かき玉スープの外観。
あくまでもスープ料理に見える。
スープ・餡
餡は程よい中位の粘度。
一口飲むと予想に反した旨味量。
ベースは中華鶏ガラであるが、野菜だけのグルタミン酸をはるかに超えている。
どうしてだろう?
悩みながらスープを確認する。
アミノ酸系調味料ではないグルタミン酸。
ああそうか、これはトマト味だ。
予想に反してトマトの旨味を利用していた。
味的にはトマトジュースやケチャップに使うトマトの旨味だ。
これは美味いはず。
具は、かき玉がベース。
小さく刻まれたタケノコ、シメジ、モヤシ、青菜、豆腐など。
豚肉も片栗粉で加熱された細切り肉。
スープとして飲むのに抵抗を感じない大きさと量。
麺
典型的な中加水細麺。
吸水性が良い麺は、水分を吸いながら加熱されているので、すでにかなり吸水し始めている。
餡かけでは冷めないので吸水スピードが上がる。
これによりかなりデンプンがα化する。
軟化し、膨潤するわけである。
これを延びると言う人がいるが、汁そばの麺は必ず伸びる。
吸水して伸びなくては本来の汁そばではない。
腰は中心と外側の硬度さが少なくなるので、ハリは減少し、しなやかなのびやかな腰になって行く。
硬度さが大きい程、いわゆる弾性・ハリがある腰になるわけである。
餡に包み込まれた麺は総体としての性質が優位になり、マスとしてのネットリした物体になる。
これを口に入れるのが快感である。
これには柔らかめの麺の方が向いている。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255021823?size=1100#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/255021825?size=850#content
写真では難しい表現を補完してみる。
https://www.youtube.com/edit?o=U&video_id=2xj5ii3FgUY
辛さは程々より辛いかな。
質量からくるトータル熱量が大きいこともあり、額から汗が出る。
あまり汗をかくと恥ずかしいのでスープはかなり残すことになる。
トマト味の美味さは万国共通なんだと思う。
朝たまにトマトジュースとコンソメなので温かいスープをつくるが、冷えたトマトジュースに比べて、相当旨味を強く感じる。
パスタのトマトソースやピザなどもかなり旨味の強い食べ物といえる。
トマトは凄い野菜だとつくづく思う。
3/09/18
◆出前をする食堂(町田の店シリーズ)
◆醤油ラーメンとチャーハン
午前中は町田市民病院で歯の定期診断をしてもらう。
その病院の近所に富久栄楼がある。
今日はチャーハンを食べるつもりで来てみた。
チャーハンにはやっぱり醤油スープが合う。
チャーハンの仕上げには少しだけ最後に醤油を鍋肌から投入して、香ばしくする。
これは50年位前にTVの料理番組で覚えた。
それ以来続けている。
ラーメン520円+チャーハン680円:
チャーハンは半炒飯ではなくフルサイズにした。
ちなみに半炒飯も値段は同じだそうだ。
炒飯はいつも決まった200g位の米で決まった量と方法で作るに限る。
2~3人前を一度に作るとどうしても過熱時間が長くなり、米に粘り気が出てきてしまう。
加熱時間は短い程サラサラするのだ。
・ラーメン
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/254942622?size=980#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/254942618?size=980#content
動画
https://www.youtube.com/watch?v=r7ktYp0KdAg
見た目も味も普通のラーメンと言われそうだ。
しかるに、私にとっては特別なラーメン。
全く普通に思えない。
最近開店の旨いラーメンの方がよっぽど普通に思える。
皆同じようなコンセプト。
今では数少なくなってきた自家製麺の町中華食堂。
強力粉寄りの自家製麺とスープのバランスがとれた町田を代表する老舗のものだと思っている。
昔は皆自家製麺だったのだ。
余談だが、普通という単語は平和や幸福と同じ抽象名詞。
それぞれの定義は人によって異なるのであり、他人とは共有できない概念を含んでいる。
さらに経時的にその普通も変化していく。その変化も加速されている。
個人のための普通である普通を無理やり人に押しつけてはいけない。
スープ
豚・鶏・肉汁味のスープ。
この単純さが結構大事な要素。
野菜の甘味が感じられる穏やかな、重くないバランス。
最近の日本食の傾向は端麗で重くない素材を生かした味。
その方向に寄った味は大変口に合う。
全体にまろやかな印象を受けるもの。
おそらく最近流行りのラーメンに慣れている人には塩分が少な目かもしれない。
インパクトもパンチもフックもない。
醤油のとがりも全くない。
本当はインパクトは心の問題なのである。
薄味をじっくり味わう練習を日ごろしておかないと、味覚が鈍り一種の常習性がエスカレートし、より濃い味でないと満足しなくなる。
砂糖・塩には特に気を付けないといけないそうだ。
濃い味を求めると味覚音痴が加速して行く訳である。
油はバラ肉チャーシューから出るものだけのようだ。
そういえば最近は油を故意に浮かすラーメンはあまり食べてないな。
醤油ラーメンはやはり日本的な要素が必要だと思っている。
香味油自身は美味いが、スープや麺の風味・味を活かさないように働くことがある。
味の追加・チョイ足しのような味の多さを競う文化が暴走している。
本来の素材が持っている旨味を活かすのが、永遠の料理の基本であろう。
鶏・豚の出汁にやたらに鰹・煮干し出汁を加えるべきではない。
加えるなら最適の少量が良い。
魚出汁が加わると本来の動物系の素材や野菜系の旨味がマスキングされやすい。
魚出汁が良ければ、シンプルな蕎麦に走るべきだろう。
麺もラーメンにはけして負けない。
麺
今日は麺硬めで頼むのを忘れてしまった。
これは撮影時間を稼ぐためなので重要。
撮影中に麺が汁を吸っていく。
そして弾性率の高い腰ではなく、しなやかな腰に変わっていく。
ここのスタンダードの茹で方はすぐに吸水しやすく、最初の弾性を見ることができない。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/254942632?size=950#content
しかしこのしなやかさは汁そばとして悪いものだと思っていない。
穏やかなスープは麺の味をマスキングし過ぎることはないからだ。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/254942635?size=850#content
動画など
https://www.youtube.com/watch?v=lkS22tNnIWA
具
チャーシューはバラ肉で厚め。
海苔、ワカメ、ナルトに多めのメンマ。
このメンマが随分ラーメンを楽しませてくれる。
やや甘めの味付。
ラーメンはあっという間に啜り切ってしまう。
炒飯
ここのチャーハンは美味い。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/254942639?size=1024#content
少な目の油で見事に米粒をコーティングしている。
卵の処理もよいと思う。
粘り気が出ないように短時間で処理しているようだ。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/254942644?size=1024#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/254942652?size=950#content
味付は酒・スープなども使っているのだろうか。
醤油も加え風味が良い。
美味いチャーハンはやはり風味なのだろうか。
動画など
https://www.youtube.com/watch?v=LYZc78zKl8o
227//18
◆『日本一のラーメン』とは
◆最も惹きつけられるラーメン
ラーメンを愛する人は何故愛するのであろうか?
おそらく、美味いから、旨いから、好きだからであろう。
しかしそれとは違う感情で、やけに惹きつけられ食べたくなるラーメンと言うのものがある。
不思議な感情のなせる業である。
これが『日本一のラーメン』である。
感情で採点すれば120点を軽く超えるものである。
偏屈な私は『そこそこ美味いラーメン』『ほどほど美味いラーメン』を良しとしている。
『日本一のラーメン』は案外身近にあり、サンダル履きで行けるのである。
何故惹きつけられるのかを分析するのは難しい。
何故その異性に魅力を感じるのか、惹きつけられるのかと同じことである。
おそらくそれはスープと麺、その二つのバランスが生み出すものであるが、それだけではない気がする。
ワイフと八王子に行く用事ができる。
『昼は何にする?』という天の声。
すかさず、
『ちとせのラーメン』、と答える。
最近とみに行きたい店だったから。
八日町の路地を入ると、なんなく店の前。
店に入ると、すぐにご主人が笑顔で出迎えてくれた。
二年半ぶりなのに、常連のように扱ってくれる。
少し世間話。
写りが悪いメニュー
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/254672960?size=1024#content
ワイフはカツ丼が食べたいのでと430円のラーメン。
私は大好きなチャーシューメン。
チャーシューメン650円(ネギマシ)(カツ丼600円):
カツ丼はこんな感じ。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/254672963?size=1200#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/254672968?size=1100#content
立派な姿。
もともと彼女が頼んだのですぐに食べだす。
次にラーメンとチャーシューメン。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/254672972?size=1200#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/254672977?size=1024#content
丼サイズが随分違う。
チャーシューメンはφ22㎝の下膨れで、ナミナミの汁。
したがって、真ん中にこんもりネギの浮島があるだけの姿。
これではさすがに絵にならないので、チャーシューだけ少し見えるようにしたかったが、すぐに沈んでしまう。
うずら、メンマやさサヤエンドウの緑が見えない。
諦めた。
そうこうしているうちに葱の山も崩れてしまった。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/254672980?size=950#content
麺はどんどん黒く染まってきている。
たぶん最初は普通のオフホワイトのはずだ。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/254672984?size=1024#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/254672987?size=1024#content
ピシッとエッジが立つ。
コリコリ感がある麺。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/254672992?size=950#content
ここぞとばかり啜り続ける。
これが食べたかったのだ。
しばらくするとさらに褐色。
汁と同じ色。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/254672997?size=1024#content
何といってもこの醤油。
自家製の醤油は熟成されていて、コクが満載。
塩味により、口に浸み込むような旨さが醤油の良さ。
それだけでも美味そうで、コメにかけるだけでも良い。
味は醤油味で濃いめであるが、塩味が立ったしょっぱさではなく、コクの濃厚さが塩味を強める。
これは完全にメイラード反応の結果。
これがこのラーメンの命。
こう言っては失礼だが、醤油本来の美味さを知らない人には絶対に薦められない。
変わったラーメン位にしか感じないからである。
同じく強力粉の持つ旨味を感じられない人にも絶対薦められない。
味については過去に詳しく書いているので記載は省く事になる。
カツ丼はワイフが分けてくれた。
これも平均的には濃い醤油のカエシ味。
やや塩気が立つ。
しかし下のコメにはあまり汁を浸み込ませてない。
白い米とのコントラストがよい。
この米に不均一に汁を絡ませて食べる飯こそ口内調味の極致。
江戸風天丼と同じ設計である。
汁ダクはイカン。
ラーメンは休みなく啜り、カツ丼は持ち上げてガツガツ食った。
江戸の味を味わうには最強の組み合わせだ。
最後にご主人が笑顔で送りだしてくれる。
『生きているうちにもう一回来たいです』、
と言って店を出る。
充実感のある一日をいただいた。
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◆分析
ほとんどのラーメンはまずスープが設計される。
そこにそのラーメン屋の存在価値があるからである。
今の世の中、スープを提供すれば、製麺所がそれに合った麺を簡単に開発してくれる。
後は微調整で済む。
麺はどこでも簡単に手に入れられるようになってしまった。
だから、ラーメンフリークの好きなどこどこの製麺所という言葉は、普通のできごとになっている。
敢えて書くほどの事もない事柄になった。
私の愛するラーメンは、スープはそこでしか味わえないとともに、麺は製麺所の感覚・流行りの感覚で選ばれていないことである。
ここの麺は断じて他にはない。
製麺所を一度変えざるを得なかったようだが、それでも長年同じものを維持している。
そのセンスに惚れているのであろう。
問題はラーメンの持つ内面性である。
そこが日本一の基準となる。
どんなに巷で人気があろうと、売れることを媚びたラーメンには興味が沸かない。
だれにでも旨さが分かるラーメンは、人気女優のようで好きになれない。
自分にしか分からない良さを発見するのが、夫婦生活であるのと同じである。
スープ
ポイントは自家製醤油が生み出すユニークな味だろう。
この事は、最初の訪問時に気が付いた。
他の醤油とは違っていたからである。
発酵はとても複雑な現象で、自家製の発酵は市販のどのコントロールされた醤油とも異なる味を発酵過程で生み出す。
この醤油でも他にはないものを生成しているはずで、その味が違う。
これはメイラード反応の結果の生成物。
同じくメイラード反応で黒くなっているのだが、ただ黒いことには意味がない。
黒いラーメンに対して、いまだに黒いのに塩辛くない、といったコメントをよく見かける。
黒いと塩辛いというのはいつから刷り込まれた知識なのだろうか。
塩の水溶液は透明であること位小学生でも知っている。
関西の薄口醤油の塩分濃度は関東の濃い口より高いのだ。
メイラード反応では新たな生成物が生まれる。
多くの物質を生み出すが、その風味やコクが私を惹きつける原因であろう。
もう一つのポイントは表面の油が無いこと。
そして乾物の旨味が効いていること。
この点で醤油の味が分かりうやすく、マッチしている。
どちらかというと蕎麦寄りの美味さが、自分を惹きつけるようだ。
麺
この麺をインスタントラーメンと同じ味がすると表現した方がいる。
すばらしい表現の仕方だと思う。
インスタントラーメンの麺の開発には大企業によって膨大な時間と資金がつぎ込まれている。
多くの日本人に常習性を持ってもらいたいのである。
これが一番儲かるからである。
いずれにしもインスタント麺は美味いのである。
その方がインスタントラーメンを美味いと感じているのかどうかは怪しいが。
この麺の良さは小麦粉の味の美味さと考える。
私には、美味いフランスパンの味の良さに共通するものを感じる。
おそらく強力粉自身の味の美味さであろう。
これは多くの強力粉製品に共通するのもで、皆好きなものである。
例えばクッラカーの美味さ、セブンのブリトーの味、フランスパン、パスタ、ピザなどである。
情報としては、羽根つき餃子。
羽用で加える液体には強力粉を入れると、香ばしく焼きあがる。
もう一つはこの麺の物理的性質による。
この平打麺の太さ、形状の不均一さ、縮れ具合。
それが啜った時の上顎をうまい具合に刺激するのである。
この感覚が一般的にもラーメン自身の味の50%を決めていると考えている。
その形状も細目で、勢いよく啜れ、刺激が大きいのが良い。
一般にはスープの美味さはイノシン酸の量の多さとそれを複合的に増加させるグルタミン酸の使い方で決まっている。
麺も小麦粉の風味と噛んだ時の食感で美味いかどうか判定されているが、それとはまったく違う味の事を言っているのだ。
私の言っている事は、小麦粉の持つ旨味成分のことを言っている。
その他に大事なのはスープ/麺バランスである。
そもそもスープの味が濃いと麺自身の味を美味いと感じることはできないのである。人間の下では麺とスープの味を区別できない。
したがって、スープはもっとも麺の味を美味いと感じさせる『ほどほど』、程よい、濃くない味がベストなのである。
それを麺/スープバランスと呼ぶことにしている。
人を惹きつける料理は旨みの問題だけではない。
中国料理の食通が昔から好んでいた高級食材。
何故食通を惹きつけるのだろうか。
フカヒレやツバメの巣、熊の手・・・・
これらは味覚的味だけを美味いと言っているのではないことは明らか。
共通する要素はコラーゲンなどが生み出すそのヌメリ感であろう。
これが最も敏感な性感帯である上顎を鋭く刺激するのである。
おそらく人間にとって性感帯が受ける刺激ははるかに味覚をしのいでいるのである。
動物である人類の宿命でもある。
だから音を出す位麺を激しく啜ることが一番大事なのである。
ここが日本の文化の優れた所なのだ。
2/16/18
◆町田の老舗達(町田の店シリーズ)
◆町中華の醍醐味
きょうはこのメニューだな。
決めてから来店、11:00。
ニラそば650円+大盛100円:
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/254587224?size=980#content
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φ22㎝の丼の上にはたっぷりの肉ニラ炒めが。
この量たるや驚きに値する。
大盛では調理ものまで大盛になるのが、すばらしい。
この炒め物は単品のレバニラ炒めとほぼ同量。
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それが600円なので、お得感がすごい。
サービスメニューの一種だろうか。
ニラの量はほぼ3束位。
この野菜価格高昇の折、大変ありがたい。
こういう所が町中華の醍醐味。
ご主人は、客に喜んでもらえるのが喜びのようだ。
夜の部では、常連が集い、つまみなどはサービスとなるらしい。
スープ・調理物
いつものバランス型。
カエシが少な目が普通であるが、今日は少し多くしてくれているようだ。
スープはちょうどピッタリの塩の量。
調理したニラ炒めはの味つけはなぜかすばらしい。
炒め物が上手いようだ。
もやし炒め300円などは過って80000さんが薦めていたもの。
塩味のコクが独特。
このコクは、オイスターソースなども使っている気がする。
麺
中加水細麺は黄色味を帯びる。
きょうの茹で具合はベスト。
最初はやや薄い色が覗くが、すぐに少し着色してくる。
この段階では弾力のある腰が立つ。
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調理麺では具と一緒に口に入れるのがいいと思う。
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すぐに麺・スープ・具が馴染んでくる。
ここから一気に啜ることになる。
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途中でいつものぬか漬けのサービス。
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ぬか漬けはアクセントとしてすばらしい。
量が減ったところで、ラー油と胡椒を投入。
豆板醤があればその方が合いそうだ。
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食べ終わってかなり満足感がある。
一般的にはタンメンが人気があるが、キャベツの代わりに韮というのが気に入っている。
2/10/18
◆小規模中華レストランシリーズ
◆餡かけ広東麺を探せプロジェクト
今日は駅近くの店に行くことに決めていた。
最近運動性能が劣化していて、歩くのも難しくなってきてしまった。
バスを降りたすぐ目の前のビルの地下にある小規模酒家。
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外にメニューが。
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これを見る限り、特に広東とか四川とかにこだわらない、なんでもやるぞタイプの店。
辛い物がやや得意そう。
価格はお手ごろ価格。
地下にはエレベーターで降りることができるので助かる。
町田界隈の小規模酒家は家賃をセーヴィングするために地下や2階以上が多い。
そして階段使用を余儀なくされる。
老人には高いバリアーが存在する。
開店前だが、席に案内してくれた。
ここも中国の方達がやっている店。
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注文は番号で頼むのが間違いない。
五目汁麺750円+大盛100円+餃子300円:
昼のセットメニューでは杏仁豆腐とキュウリの和えものが付く。
それにドリンク類が付く。
アイスのウーロン茶を頼む。
店内照明はLEDの赤。
ホワイトバランスを取るのが難しい。
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φ22㎝の丼にタップリの餡。
ケチケチ感が無い。
具の種類が少なく見えるが下を覗くと色々隠れている。
高級料理店では、見た目の彩が良くなるように表面の具材の並べ方に力を入れるが、小規模店や中国人の店、町中華では具は無造作にかけられるのが普通。
最近の発見。
下に何があるかが逆に楽しみになる。
スープ・餡
餡はかなりの粘度があるので、最初は一餅状態。
具を処理した上からスープを注ぎ、すべてを片栗粉でまとめたのであろう。
ネットリした重厚感が魅力。
広東麺でもこのタイプが特に楽しめる。
同じ片栗粉使いでもやる時はやるというのがいいね。
汁の塩味は強くない。
丁度いいのかもしれない。
具から多くの成分が抽出されているので、ベースのスープは分かりにくい。
どうも鶏・豚系のようだが、イノシン酸の量がかなり多い。
おそらく角煮・煮豚の煮込み汁から来ていそうだ。
アミノ酸系調味料の具合もほどほどにコントロールされている。
一餅状態の麺を覗かせる。
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具
画像の下には多くの具材。
エビ、イカ、タケノコ、キクラゲ、フクロタケ、豚肉、ウズラ。
ニンジン、白菜、青菜。
それに名称不明の平たい物体。
やはり白菜、青菜が美味いな。
フクロタケを入れるのはいかにも中華らしくて良い。
中国人は我々が思っているより野菜を好む。
中国では豚にかぎるが、それより野菜が多種で、必ず野菜を大量に食べるのがおススメ。
中国野菜を楽しむのが中華料理かもしれない。
ラーメンの良さは野菜の旨味を楽しめるような種類があることである。
自分が好きなラーメンの美味さだけに凝り固まってはいけない。
地球上は美味さの種類の宝庫なのだ。
麺
中加水細麺。
すでに餡と一体化しているので、汁の旨味と麺の旨味は区別できない。
少し余分に引き出して撮影。
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持ち上げると重い。
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マスの美味さを楽しむ。
食べ始めると下からは少し具材が現れ出す。
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もう少し食べ進むと粘度が少し落ちてきて、温度も急激に低下し始める。
全体は同じような褐色になる。
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ここで一気に食べきることにした。
どうしても大量の具が最後に残る。
餃子
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大き目の餃子。
日本的な味である。
2/10/18
◆出前をする食堂(町田の店シリーズ)
◆昭和の伝統、五目ワンタンメン
五目そばは広東麺と同じく昭和の中華食堂の伝統の味。
そして店による具材の種類の違いが顕著。
そのヴァリエイションを楽しむのが中華食堂の楽しみ。
この店ではとにかく具材の種類が多く、蒲鉾とナルトとチャーシューが乗っているのが魅力。
今日は麺を固め(出前仕様)で逆にワンタンはうんと柔らかくとお願いした。
五目ワンタンメン890円+大盛100円:http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/254373929?size=980#content
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とにかく賑やか。
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φ22㎝の大丼にナミナミのスープ。それからはみ出す具の量と種類。
二郎並みの体積。
スープ
バランスよく取れた豚・鶏スープは塩味。
油の量も極めて少ない。
塩味は低めで丁度いいと思うが、各種旨味が重なり、味としてはかなり充実している。
具
記憶では:
蒲鉾2種、ナルト、イカ、エビ、玉子、チャーシュー、バラ肉。
それにピーマン、ほうれん草、ニンジン、キャベツ。
キクラゲ、タケノコ、シイタケ、シメジ。
16種は思い出した。
これは五目をはるかに超えている。
中華は各素材の味を楽しむのがいい。
キャベツ、ニンジン、ほうれん草は甘く、キクラゲ、タケノコは食感を楽しむ。
キノコは旨味。
イカ、エビはどちらかというと出汁に貢献する。
そしてメインは蒲鉾、ナルト、チャーシュー、豚肉の旨味と玉子のコク。
特に蒲鉾は大好き。
バラチャーシューは旨味を追加する。
麺
中加水自家製麺。
淡い黄色は着色ではなく、卵のようだ。
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強力粉系の旨味が汁とマッチする。
麺が硬めのうちに一気に啜ることにする。
具も食べながらなので随分忙しい。
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ワンタン
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麺が無くなるとこうなる。
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先に麺を啜り、ワンタンを故意に残す。
今回柔らかめでお願いした訳は、特に汁を吸うようにしたかったからだ。
このワンタンの皮も自家製のようだ。
相当膨潤して体積を増す。
一人前としても多め。
具は多くないが、ワンタンメンでは具より、皮をレンゲから啜るのを目的としている。
バランスの良い汁を吸った皮はまさに中国料理の良さである。
ツルン、チュルンと飲み込む。
スープの具でもある。
今日はご主人と2時間位話し込んでしまった。
50年以上前に大村という蕎麦屋で修業した時代から、昭和40年に開店した富久栄楼の写真。
当時の町田のこのあたりは、一面の畑であった。
懐かしい話は尽きなかった。
2/4/18
◆大田区の店
◆創業1981年の老舗
◆餡かけ広東麺を探せプロジェクト
友人が大岡山の駅の近くの繁華街の中にたこ焼き屋を開業したので、さっそくお邪魔した。
http://99080442.at.webry.info/201803/article_2.html
あまりに忙しそうなので、店から出て同行してくれた友人と昼食にラーメン。
以前から行きたかったのが、やまちゃん。
店から少し歩くと黄色い看板が見える。
角地で目立っている。
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2時ころ店内へ。
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メニュー
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周りを見渡すと定食系を食べている常連が多い。
酢豚や焼肉は美味そうだ。
席はほぼ満席だがお客さんが優しく接してくれる。
さすが町中華の常連。
広東メン750円:http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/254282638?size=950#content
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大き目のφ22㎝の丼にタップリの餡。
かなりの粘度と思わせる盛り上がり具合。
驚くべきことに卵一個分位使ってのかきたま仕様になっている。
餡かけのかきたまは割と少なく、酸辣湯やチャンポンで見かけるが広東麺では珍しい。
この効果は大きいと予想される。
スープ
餡と混じった状態で一口。
ポイントは卵が生み出すまろやかな甘味・旨味だろうか。
かなりというか、相当しっかりした味付け。
醤油味もしっかりしている。
ベースは鶏が中心と思うが、それをサポートするアミノ酸系調味料が相当効いている。
これは往年の昔風町中華の味付そのもの。
現在の町中華ではかなり珍しくなりつつある。
しかし散々こういうのを食べて来た私には懐かしさの方が強く感じる。
結果として調味料はNa塩なので、塩味は強い。
人によっては旨味として強く感じるはずである。
餡
餡の粘度は高め。
麺を持ち上げるとその重みの抵抗を受ける。
具はキクラゲ、チンゲン菜、タケノコ、ニンジン、白菜、キャベツ、ウズラ、豚肉、卵など。
特にタケノコや葉物野菜の分量が多く、かなりの体積を占めている。
野菜価格高昇の折、ケチケチ感が全くない。
好印象。
最近野菜を多めに摂っているので、野菜の美味さもだいぶ分かってきている。
今時の白菜の甘味、キャベツの違う甘味それに青梗菜の苦み。
皆有難い。
麺
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中加水の細縮れ麺。
タップリ餡の下で十分過熱され吸水する。
透明感すらでてくる。
それでも柔らかいと言うよりしなやかである。
段々スープ・餡と一体化していく。
全てが具と言っていいのかもしれない。
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同行者は上海焼きそばを食べていたが、しっかり麺を焼いてあり、餡かけもタップリで思わず見とれてしまった。
町中華はバリエイションが豊かでそれを楽しめるが、同じ店のメニューも多彩で遊園地みたいだ。
◆和を感じさせる一杯(町田の店シリーズ)
◆春はあさりにタケノコ。日本食料理人の味
冬みそたんめんを食べにきた。
ところが張り出しはすでにない。
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まだ開店前なのでゆっくり座って待つことにした。
丁度ご主人が出てきたので、聞いてみるとすでに終了したとこと。
おススメを聞くと、あさりタンメンとのこと。
塩味で、アオサとレタスを使っているそうだ。
塩味は珍しいので、さっそくお願いすることにした。
開店前に先に店員さんがオーダーを取りにくる。
あさりタンメン850円(麺硬め)+大盛100円:
開店時に来るといつもの席に案内される。
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φ22㎝の大丼に端正な姿。
色彩が美しい。
スープ
バランス型のスープにあさり。
最初は貝の旨味が押し寄せることになる。
貝のスープではここでしっかり貝出汁を味わいつくさないといけない。
不思議なことに貝の旨味は最初に強く前面に出てから、段々後ろに引いていくものだから、気を付けないといけない。
これはハマグリで有名な幡谷の店でも同じことである。
少し動物系のコクを感じるので具を調べると、ひき肉の塊がいくつか出てきた。
これと表面の油の効果で旨味を追加しているようだ。
途中で挽肉の塊を口に入れると動物性のコクがアクセントになる。
魚介系に偏らないのである。
塩加減はまさに最適で、美味い塩のかどはない。
スープからの旨味と甘みで丸められているのであろう。
具
あさり、多めのタケノコとメンマ、レタス、キクラゲ、豚の挽肉
それにアオサのトッピングが磯の香。
主に食感を重視した具が選択されている。
特にレタスは過熱してもシャキシャキ感を残すので、最近いろいろな料理に使われている。
少しの苦みが大人の味なのかもしれない。
タケノコも大きめに切られていて、存在感がある。
味的にはメンマがアクセントで、量も少なくない。
麺
中加水やや太目の細縮麺。
麺硬めなので余計に弾性を感じることができる。
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動画
https://www.youtube.com/watch?v=e9euufzYWDw
塩ラーメンでは中加水程度が多いのであるが、やや加水が高いものにも個性がある。
特に太目のものは珍しいが、当初のしろ八などはかなり太めの多加水麺だった。
貝の出汁は段々後ろに引いて感じにくくなる特性があると書いた。
これを補うのが貝そのものであろう。
たまに貝を取り出して口に入れると、貝出汁の旨味が蘇る効果がある。
冷めたスープ
普通の塩は冷めると塩味を強めに感じるものだ。
しかしこのスープは全く塩味を強く感じない。
冷めても丁度良い。
このメニューは初めてであるが、とても気に入った。
貝のラーメンを作るラーメン屋は多いが、ここのご主人の仕上がりはさすが料理人といったところであろうか。