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KM

男性 - 東京都 (1952年生まれ)

〜町田のご隠居の食楽記・番外編〜『美味い不味いは紙一重』------ヒメアカタテハ『空気読まない』『遠くの100点より近くの80点』http://99080442.at.webry.info/

平均点 88.809点
最終レビュー日 2017年6月24日
773 385 0 4,070
レビュー 店舗 スキ いいね
90

「ねぎラーメン780円」@富久栄楼の写真5/31/17
◆出前をする食堂(町田の店シリーズ)
◆味のセンスを感じさせる街中華
◆自家製麺を続けるご主人

まだまだ食べていないメニューが多い。
このメニュー表はかなり古くから変わっていないのに。
このメニューをまだ食べていないなんて。

ネギラーメン

高校の時は放課後友人と必ず学芸大学駅近くのさぬきやでうどんを一杯引っかけて帰る事を日課にしていた。
ある日裕福な友人二人に違うものに誘われた。
『駅の向こう側に美味いネギラーメンがあるから行こう』、
とのことだった。
さぬきやでは20円の学生割引で大体60円か80円だったころ。
めったに中華食堂には入らなかった。
理由は高いから。
醤油ラーメンは食べないので、100円はかかってしまうからである。
ネギラーメンなどという贅沢は許されなかっただ。
それを食べた時の記憶はいまだに蘇る。
醤油ラーメンの上に葱のざく切りをズラッと並べたもの。
シンプルだが、美味かった。

その店は学芸大学の駅の向こう側、道が少し曲がる所に有ったと記憶している。
調べたが、まさにその位置にまだあったのが、二葉。

https://ramendb.supleks.jp/s/86148.html

おそらく1960年代から変わっていないようだし、それを期待している。

そんな経験を持ってネットにポストしている人は段々珍しくなってきてしまった。
懐かしいのでまた行ってみたい。


そこで
期待に溢れて今回頼んだもの。
意外に高価。

ねぎラーメン780円:
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248821479?size=1100#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248821351?size=1024#content

φ22㎝のメラミン樹脂製の大きい丼に負けない並盛ラーメン。
メラミン樹脂製は今や大量生産の陶器製の丼より高価。
ここでは出前中心なので、敢えて熱硬化樹脂製にしている。
陶器製より内容積は大きく、沢山入る。
そして壊れにくい。

この場所は自然光で撮れるし、ホワイトバランスがいい。
ただし、天気によって状態は毎回変わる。
今日の天気は写真に最適。
高くはないコンパクトデジカメであるが、マクロでピントが良く合う。
私の生活の一部を切り出した一場面。

http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248821353?size=950#content

これは凄い。
表面はチャーシュー、メンマ、葱で覆われ尽くしている。
ねぎラーメンというより、ねぎ、チャーシュー、メンマラーメンである。
トッピング量はすごくて、見た目の下に沢山隠れている。

このトッピングのセットはラーメンの三種の神器である。

好きなものばかりでうれしくなる。
大正解の注文。
これは逆に安い。

スープ

豚・鶏中心の旧町田タイプ。
これにチャーシューの煮汁の旨みが加算されていて、大変口に合う。
魚系は判別し難いが、使われていても鰹がカエシに少し使われている程度だろう。

醤油はやや効いているが、旨みが多いことも原因している。
もともと町田は薄味ではない。
ラーメンライスで食べたものである。
少し辛味がある。
これは甘めのメンマ味にピッタリ。

おそらく後半はチャーシュー、メンマ、ねぎの味が抽出されて、変わっていくと予想される。



中加水程度の細麺。
モチモチ感は抑えられていて、熟成感、少しのザラツキ、滑りがある。
水分を吸ってしなやかな腰が特徴になっていく。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248821356?size=850#content

これはおそらく強力粉。
物理的性質は蕎麦に近い。



メンマはコリコリ。
甘めの味付け。
これはコクになっていく。

チャーシューはバラ肉。
味付けは適度。
赤身もしっかりしていて、噛み心地が心地よい。
旨みも十分ある。

葱はおそらく一本分。
どこからともなく現れてくる。
十分な量。
このネギの感触はねぎラーメンの命。

後半のスープ

メンマの甘みでコクを増す。
チャーシューの肉エキスが主役的になっていく。
このあたりの変化が最大の味わいどころ。
少し熱を経験した葱も甘みを増し汁に馴染み、食感も優しくなってきている。
そこに白葱の良さがあり、その必然性が生まれる。
ねぎラーメンの良さここにあり、である。

やはり良いメニューだった。

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「チャーシューメン820円」@ラーメンと餃子の店 水岡の写真5/24/17
◆町田の老舗達(町田の店シリーズ)
◆創業1973年
◆昔ながらと名乗ったアップデイト版

町田の繁華街の中心付近にも古い店は残っている。
店の前は何百回も通ったが、まだ入ったことがなかった。
理由は店外の広告と直感。

>昔ながらのラーメン
『鶏ガラスープ+細ちぢれ麺』
町田エリアでは貴重

と表示してあるからだ。
昔ながらの味を売りにするのは、あまり老舗らしくないと思えたからだ。

しかしまさごのご主人がこの店のことを悪くは言っていなかったので、早速来ることにしたのだ。

店内は昼なのにかなり暗い。
ISOを上げて撮影する。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248734188?size=850#content

http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248734186?size=850#content

チャーシューメン820円:http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248734242?size=1024#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248734191?size=1100#content


大きな下膨れの丼はφ22㎝で見栄えがよい。
チャーシューの2種が目を惹く。
スープの下には極細麺が整列して並んでいる。

スープ

まず鶏ガラは。
確かに鶏ガラ特有のコクがある。
しかし鶏ガラ一本の中華料理のスープと比べると、純粋に鶏ガラで取ったスープではない気がする。
もっとコクの種類が多い。
丸鶏を使っている気がする。
肉系の旨み、コラーゲンが結構効いている。
野菜の出汁は想像より多く効いている。
そのため、グルタミン酸ソーダの量は、指摘されるような量を使っていない。違和感がないレベルというより、判別できる人が少ないレベル。
昆布は使用していても多くはないと思う。

塩味はジャスト。

総合的に良く改良されたスープだと思う。



極細の中華麺、ストレート、中加水。

驚くべきことにすでにスープを十分吸い込んで褐色。
そしてかなり柔らか、しなやかな麺。
けして伸びたのではない。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248734201?size=1024#content

腰というのを硬いとかアルデンテのような炭水化物のα化の差の程度で表現しているが、腰とは麺全体の性質である。
これは柔軟しなやか腰とでもいう性質だ。

細めんがスープを吸い込み、毛管現象でスープを抱え込む。
まさにスープと麺が一つのものになっている。

http://photozou.jp/photo/show/286324/248734204

チャーシュー

バラ巻が3枚、ロースが2枚。
どちらも程よい味付け。
スープ/チャーシューバランスが良く取れている。
チャーシューを齧りながら、麺を啜っていく。
豚エキスがスープの味を変える。
結局鶏・豚味の重層な味のラーメンに変身する。
コクの量が増え、このチャーシューメンはイケる。

昔ながらと言いながら、相当工夫してきていることが想像される。
この町田中心地での商売を考えたら当然であろう。
よく若い人が昔ながらとか、昔懐かしいと簡単に言うが、50年前のラーメンを良く食べていた訳がないのが、やたらオカシイ。
こういうネットでの言い方は必ずしも当たっていない。
もし半世紀前のラーメンを町田で提供していたら、即刻店じまいとなる。
昔の味を知るからこそ、このようなラーメンが味わえるとも言える。
よく普通に美味いとか表現されるが、現在普通と言える事は相当工夫していることを忘れてはいけない。

普通のラーメンは実はすごいのだ。

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90

「タンメン600円」@華正の写真◆伝統の街中華タンメン

55年前は中華と言えば、タンメンだった。
お手頃価格で美味かった。
出前が多かったが、ほぼタンメンに決まっていた。
中華食堂だけでなく蕎麦屋にもラーメンやタンメンがあった時代である。

当時中華食堂の醤油のラーメンはそれほど褒められた味ではなく、醤油味なら蕎麦屋に決まっていた。
汁は鰹節が濃厚で、中華食堂よりはるかに旨みが多かった。
蕎麦の一種だったと言った方が正しい。

開店直後に来てみる。
http://photozou.jp/photo/show/286324/248640331

タンメン600円:http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248640336?size=1024#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248640339?size=1024#content

この店は全般的にお手頃価格でなんだかうれしい。
ご主人の心意気が伝わってくる。
野菜もたっぷり炒めてくれる。

スープ

ここのベースはどうやらバランス型。
旨みも十分な量に感じられる。
鶏ガラ、豚ガラ、魚(煮干し、鰹節?)多めの野菜、特にタマネギが効いている。
塩味にごく少量の調味料、その他・・そんな感じ。

タンメンの場合は野菜から十分なグルタミン酸が供給され、旨みは多い。その結果塩味も効いて感じられる。
塩が多いというより、旨みとの相乗効果である。


http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248640344?size=950#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248640347?size=850#content

このスープにはやはり多加水系の中華麺がピッタリ合う。
この細縮れ麺が良くスープとバランスする。
タンメンの麺は50年前から色々な自家製麺があり、今でも太麺と言えるものや平打ち幅広麺も普通に存在した。
こういうことを知っている人は今はもうあまりいないだろう。
大体当時の大人は無頓着だったから。

せっかくなので麺の画像をサービス:
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248640356?size=850#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248640361?size=850#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248640368?size=850#content



具は多種。
肉、キクラゲ、モヤシ、キャベツ、ニンジン、ニラ・・

具は細めにカットしてあり、啜った時の麺の食感の妨げにならないサイズ。
キャベツなどが大きめだと、麺とヤサ炒めを別々に食べるようなもので、一緒に口に入れると、モグモグ噛み噛みするしかない。

スープの画像
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248640373?size=850#content

最後の部分にはラー油をたっぷりかける。
ごま油の香も引き立つ。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248640377?size=850#content


幼少からの食べ方である。


安価で旨みもしっかりした王道のタンメン。

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「サンマーメン800円+中盛100円」@麺処 まさごの写真5/17/17
◆老舗の代変わり(町田の店シリーズ)
◆厳選された多彩なメニュー

本来リピーターのKMはメニューが多彩な店がより楽しめる。
どのメニューも面白かったのは旧丸直だった。
まだ継続されているが、遠いので足が届かなくなってしまった。

この店もメニューが多彩である。
何回か訪れて、その実力が段々分かってきた。
どのメニューも皆良くできているのである。
もちろん小さな店を一人で切り盛りするという、大きな制限の中での努力も凄いと思う。

ベースのスープ乳化豚骨と鶏・煮干し・昆布ベースである。
なぜ2種類か考えていたが、そういう店は美味いことが多い。
味が濃厚なものは食べるインターバルがどうしても広がる。
一方醤油バランス系は毎日でも行ける。
この組み合わせが店を続ける工夫なのかもしれない。
事実自分はそういうメニューの決め方をする。

今日は予想より涼しい。風が吹くと年寄りには寒く感じる日。
冷たいものと思っていたが、急に暖かいもの、それも体が温まるような選択にしようと思う。
そしてトータル熱量の多い、冷めにくい中盛。
そして餡かけの蓋。

御主人が目の前に届けてくれる。

サンマーメン800円+中盛100円:
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248587654?size=1080#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248587655?size=1024#content

思わず笑みが出てしまう。
これは見た目で美味いに違いないと思ったからである。
理由は外観。
大きなφ24㎝の丼にたっぷりの量。
湯気も閉じ込めている餡。

そして極め付きはは具の刻み具合。幅・厚み。

二つの理由がある。
1) 細かく刻むと切断面の表面積が劇的に増える。
一般に昆布でも何でも出汁は断面から抽出される。
短時間で野菜の出汁が十分出る。
2)麺を持ち上げると具が一緒に持ち上げられる。
そして一緒に啜られる。
この時麺の太さと野菜の太さが同じだと非常に啜りやすい。
抵抗がないのだ。
キャベツが春キャベツでない、これより大きめのものは、どうしても麺と別のものだという認識を与える。
別に食べる具という位置づけになってしまう。

この例はモヤシと麺の太さの関係、チンジャオロースの肉とタケノコ、ピーマンの太さ・・などなど。

この丼はゆっくり食べることにする。

スープ

餡の無い所から。
これは東京らーめんと同じ醤油ベース。
鶏・煮干し・昆布系。
それに野菜と肉の出汁が追加され、かなりの旨み量に感じる。
塩味はやや効いている。


そして餡と混ぜて。
かなりコッテリとした粘度のスープとなる。
味付けは濃くしていないので、薄まる気がするが・・・
しかし全然薄まらない。
まさに最高のバランスと塩加減になる。
ご主人の力量を感じる。

総合的に野菜のグルタミン酸と肉の旨みが追加される分味が濃くなるので、餡のスープで少しだけ薄まる。塩味を緩和させる。
それで丁度良い塩味・旨みバランスを取っている。
特に片栗粉による粘度で舌の上での滞留時間が長くなり、旨み・塩味は濃く感じる。その分を考慮し、塩味を落としているのがすばらしい。




あらためて画像を見る。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248587651?size=1024#content


春キャベツ、もやし、多めの玉ねぎ、長ねぎ、ニラ、ニンニクの芽、ニンジン、豚肉といったところか。
みな適度に刻まれている。
特に玉ねぎが多く、これが特徴を出している。
玉ねぎが汁を吸ったものは美味いものだ。その甘みがコクとして感じられ全体をまとめ上げる。



麺を取り出してみる。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248587660?size=1024#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248587656?size=980#content

餡がからんだ初期状態はドロドロ感があり、艶やかである。
高粘度液体で濡れたこの手の麺は、パスタの麺に似たカテゴリ―かもしれない。

太麺ストレート、角が丸い。
表面は滑り感がある。
加水は中位、やや少な目と言ったところか。
特徴は粉の種類。
中力粉から強力粉寄りに思える。
熟成感も強く、密度が高く均一感がある。

この麺は多くのメニューと共通のようだが、そのメニューによって感じ方が随分違ってくる。
なぜだか分からないが。
この醤油ベースではパスタに近く、モチモチ感が全くない。
こういう麺は今意外に少ないかもしれない。
少なくとも家系の麺ではない。

時間をかけて火傷しないようにゆっくり進めるが、なかなか伸びて来ない。
これはデンプン少な目タンパク質多めの強力粉だからかもしれない。

少し時間が経過すると、全体が低粘度化する。
少し温度が下がり始め、啜りやすくなってくる。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248587657?size=950#content


後半三分の一程度の麺が残ったところで、ザーサイを投入。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248587649?size=950#content

上から辣油をたっぷりかける。
ザーサイと辣油はく合う。
ザーサイラーメンに変身する。

いずれにしても美味しくいただけた。
予想を上回る完成度だと思う。

どのメニューも工夫されているのに驚く。

しかし最強の濃厚豚骨、辛味噌、餡かけの『まさごラーメン』というこの店の良さを総結集したメニューが廃盤なのは非常に残念。
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◆最新のラーメン後編
◆空気を読まず人の意見と違う見方をする・・自分だけの価値観

今やラーメン、どこで食べても皆美味い。どの具材もそれぞれ旨い。
この観点からすると、ほとんどの新店は大同小異。
写真を撮ると皆似て来ている。美しく盛り付けられた上品な芸術品風。
面白みに欠ける、というのが本音。

皆美味くて、味が多くて食傷気味にならないのかな?
不思議である。
スープの旨みが強すぎ、その汁に浸けこまれると、その味の多さを引きずり、影響を受け、舌もバカになり、逆に具材自身の刺激が無くなってしまう。

やや批判的な言い方になってしまったが、本当にいいたいことは:味が多いことが美味いというこではないこと。

そして、

★丼の数だけ旨さに種類がある。

そちらを分かってほしいだけなのである。
大事なことは 人間の見方と同じ。
多様性の理解なのである。
あれが一番美味いとか、あっちの店の方が美味いというのは自由だが、それは多様性の理解の逆である。
違うこと自身が内包するものが宝なのだ。

もう一つの要素は

★『はやり』を追求しない店を大事にすること。

RDBやグルメサイトのランキングは『はやり』の追求である。
一位の店などは、店主自らが広告塔にならないと成り立たない。
これを広めたのは故佐野氏あたりかもしれない。
いずれにしてもランキング上位の店は、『はやり』の競争である。
一種の最近の漫才・お笑いの世界にも言えそうだ。
はやりを追求しない渋い漫才が幼少から好きだ。

最近取り上げている町田の店は皆『はやり』とは遠い店が多い。
特に『まさご』を今取り上げているが、明らかに偏屈で流行ではないものを追求しているように見える。
こういう方向に光を与えたい。

ラーメン評論家のように広く浅く飛び回るのは好きではない。
一つのラーメンの良さ・味を味わい尽くすこと。
一つの素材の良さ・味を味わい尽くすこと。
一つの店のメニュー/トッピングの妙を味わいつくすこと。

それが食を愛することだと考えている。


新ラーメンを食べるたびに例の昔懐かしのそれほど美味くないラーメンの肩を持ちたくなるのだ。
その良さはどこにあるのか常に考えている。
ラーメンの味の構成要素の主役・主要因は、熱々の細縮れ麺を、寒い冬に勢いよく啜る際の上顎の快感であったりするものだ。
これが最新の自分の見解である。
麺を啜りきること。できるだけ大きな音を上げて。
音も一種の味の構成要素である。
快感に通じる、日本の麺の自慢すべきところだ。

本当は昔の屋台のように立って、丼を手で持ち、少量の麺を高く摘み上げ、少し冷まし、一気に啜りあげる。
これが日本の江戸の文化の粋に思える。
最もカッコイイそばの食べ方。

新しいというラーメンを乗り越える全く違う方向が、逆に一時のものではない本物の新しさを生み出す可能性がある。
『はやり』を追求せず、本来の味、美味さを追求する活動に、ラーメンの進化の道がある気がする。

私の基本は、やっぱり『美味い不味いは紙一重』なんだな。

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「東京つけめん700円(醤油味)+中盛100円」@麺処 まさごの写真5/7/17
◆老舗の代変わり(町田の店シリーズ)
◆普通の味と捉えられるかもしれない、引き算的味
・・・別の言い方をすると媚びない味

前回の投稿では最後を次のように締めていた:

>次回はおそらく東京らーめんのつけ麺にするだろう。自分の口に合いそうである。

昼過ぎに来てみると、日曜日のせいかいつもより混雑している。
若い人が多く、いい傾向だと思う。

町田には多くの店が常に出店しているが、入れ替わりも激しい。
ラーメン屋をやれば儲かるだろうという出店はあまり継続せず、3年駅の傍で営業するのは難しいようだ。
有名店でもあまり盛り上がらないことが多い。
私から見ていると、世間で話題になるタイプの店にも客は集まるが、地味なバランス系の店、老舗などまんべんなく客が分散している傾向がある。
幾度とないラーメンブームで、激戦区として鍛えられた町田・相模原の人々は舌が肥えてきている気がする。
ちなみに曖昧な記憶では、1980年位になってやっと東京で豚骨ラーメンブーム。
1985年位から荻窪を中心に東京ラーメン人気。
ほぼ同時期には町田でも有名店が出始め、その後町田・相模原はラーメン激戦区と言われた。
1992年ころから始まったテレビチャンピオン、新横半ラーメン博物館などもブームを加速させたようだ。


さて、この店も確実に一部の若者を惹きつけている。

隣の体格のいい若者は、私と同じ東京つけめんの塩味、大盛のようだ。
勢いよく音を出して細麺を啜る勢いは、なかなかの麺好きだと感心する。
麺を美味く食べるコツは、勢いよく啜りながら、次の麺を手繰り、間髪を入れず啜る勢いに尽きる。

そして私の。

東京つけめん700円(醤油味)+中盛100円:
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248469316?size=980#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248469321?size=880#content

つけ麺は1.5玉のようで、これで2玉分である。
丼がφ24㎝で巨大であるので、麺量は多く見えない。

まず麺だけすこし取り上げる。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248469330?size=850#content

次につけ汁の味見。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248469311?size=850#content

そこで麺を漬けこむ比率が大体決まる。

http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248469424?size=800#content

つけダレ

醤油・塩の味付け。
丸鶏、野菜、煮干し、昆布に絞ったスープに思える。
旨みの構成が、それぞれの原料の良さを出している。
塩味はキリリと引き立つ。
麺は最初は半分ほど漬け込むに留まるように決めた。



極細麺中加水。少し黄色味を帯びる。
汁を吸い込みやすいので、漬け込む量はもっと減らしてもいいかもしれない。
多加水の麺は水をややはじき気味になるので、漬け込む%は増やす。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248469333?size=880#content

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★この手の細麺の問題は表面の水が乾きやすいことである。

蕎麦、うどん、そうめん、ラーメンのつけ麺類の良さは、表面の水の存在にある。
太い麺は水分を失いにくいが、細い蕎麦などは急激に乾く。
細い蕎麦は最低3分以内に食べないと美味くない。
この主要因は表面の水の存在による、テクスチャーである。
一種の流体潤滑と感触の作り出すものだと思う。
コンビニの蕎麦などは汁をかけて表面をもう一度濡らしたりする。
蕎麦通が飲んだ後の酒を上からからかけて食べると言った話を聞いたことがあるが、これはどちらかというと本当の味が分かっていないようである。
そんなことをする前に、出された蕎麦はその瞬間に一気に啜り上げるのが一番美味い。
時間が経過すると、表面と中心部分の水分含量差が小さくなっていくことにより、破断曲線がなだらかになるからだと考えている。

またもう一つの要因は:
表面の水が前回の舌に残った濃い味の漬け汁の味をまずリフレッシュさせ、次の漬け汁を引き立てるのだ。
そのことが分からないから、つけ汁をどぶ漬けにするのである。

薄味は濃くすることができないが、塩味を強くしておくと、麺を漬け込む量によって、どのような好みにも適応できる。
麺を全部ドブ漬けにしてショッパイなどどいうのは野暮である。


★麺類の味を構成する要因の半分くらいは、勢いよく啜った時に生じる口内や喉に対する物理的刺激かもしれない。
喉ごしと言われるが、喉-快感が正しそうだ。
喉より、上顎の方がより敏感で、喉ごしより上顎ごしの方が上位の感覚に思える。
この一種の快感が辞められないのである。
『ごし』は腰ではなく、滑る時のテクスチャーなのである。

その次に噛んだ時のレオロジカルな破断曲線のパターンであろうか。
この時多くの人が語る物理的性質が好みを決定してくる。
この源泉は多くの人はタンパク質であるグルテンの作る立体構造にあると言明している。
しかしいわゆる一般的な噛んだ時に感じる腰は、70%以上を占めるデンプンの結晶構造・α化の表面と中心差から生まれるものである。
デンプンのα化に関する記載は、ラーメンの世界でまだ聞いたことがない。


そして最後に味の5要素、コクや香、接触感覚(テクスチャー)、音・・が続く。
ちなみに今の食レポは噛んだ時のモチモチ曲線と柔らかさパターンとジューシューなどの接触感覚などの物理的要素で行われている。
味に関するレポートはおそらくできないのであろう。

最初に述べた口内の快楽感覚は専門家でも気が付いている人は稀である。
せいぜい喉ごしであろう。

よく漬け汁を粘度で分類し、低粘度のものをシャバ系などと言うらしい。
驚くべき認識だとビックリしたものである。
低粘度つけ汁こそが日本麺食いの基本であろう。
そして勢いよくすすることを最上の喜びとするのである。
お行儀良く音を出さない人は、麺類の味の半分しか味わうことを知らないのである。
ある意味では日本は麺の最先端を走る文化を持っているのである。

今は高粘度・濃厚タイプのつけ麺を美味いと言うらしい。
これは日本の麺の食い方とはジャンルが違う。
必ず水とオリーブオイルを乳化させて、完全に絡めるパスタと同じカテゴリーなのである。
生まれた時にすでに本格的パスタが存在していた人達にとっては、麺の美味さはこういうものを音もたてずにモグモグと食べる事だと思っていて不思議ではない。

パスタはしかし、歯切れの良い乾燥めん、しかもバリバリの強力粉。生以外はモチモチではない。
このモチモチ文化はどうやらうどんのような薄力粉方向を好む文化から来ているようだ。
蕎麦とは真逆の文化である。
太麺の高粘度つけ麺はパスタ文化とうどん文化が融合したものであろう。
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そこでこのラーメン。
一気に勢いよく短時間で啜りきることにした。

醤油味なので、途中でご主人に一味を借りて使うことにした。
醤油味の麺類には唐辛子が合うのである。
私は蕎麦もよく七味で食べる。

最後に少し残った麺は乾いて来たので、つけ汁をかけて和え麺にすることにした。
ここで出してくれたザーサイを多めにもらう。

和え麺の和える前の状態である。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248469345?size=800#content

これはこれでイケる和え麺である。

汁が大量に余ったので、スープ割をお願いする。
小さめの容器でスープだけいただいたので、れんげで少しずつ汁を投入していていく。
スープとカエシの量が生み出す変化を楽しめる嗜好だ。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248469351?size=850#content

丁度良いところで止めて、蕎麦湯の感覚でいただいた。

これで食後の満足度は随分。
なかなか楽しめた。

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「みそWチャーシューメン1240円+大盛20円+味玉20円」@ぼっけもんラーメンの写真5/12/17
◆男飯を愛する人の店。
◆味噌ラーメンを見直すプロジェクト
味噌ラーメンシリーズ第24回は独創的味噌ラーメン。

世田谷に用事があったので、昼に久しぶりに寄ってみることにした。
あの体格のいい店主殿に合うのも楽しみである。

この原稿を書く前にRDBの投稿に軽く目を通したが、2007年に登録されてから目立った動きはない。
人気はないようだ。
それはそうだ、人生も残り少ないので言いたいことを言うようにしているが、RDBの投稿に個性が感じられない。評論家・食通思考の空気が流れている。
ここは明らかにRDB向けジャンルでは無くなっているようだ。

この店は体育会系や腹ペコの学生が行く店なんだな。
大学の傍にありそうな店。

この店の食後感想は、『ああ・・食った食った』の一言で十分だ。
店のメニューを見た途端にそういう店である覚悟と期待感が持てないようでは、おススメできない店である。

最初に訪れたのは2008年9月。
Wぼっけもんにさらにチャーシュートッピングした思い出がある。
https://ramendb.supleks.jp/s/9584/review?u=19597

点数を見れば明らかだが、そういうKMも評論家・食通思考に囚われていたようである。
しかし今日は心構えが違う。

店の前に到着。店の外は以前ほど派手ではなく、むしろ地味。
http://photozou.jp/photo/show/286324/248413109

いくつかのポスターや立看が。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248413112?size=1024#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248413114?size=1024#content

食券販売機は違うタイプになっていた。
数あるメニュー表のトップページからまず『みそ』を選択、その中のトッピングバリエイションを選ぶ。
上部には他のトッピングや選択できるもののボタンが並ぶ。

KMは大盛20円と味玉20円を選択。

野菜が欲しいがボタンはなかった。
そういう人には、鉄板ピリ辛モヤシというのがあったのだが、ボタンが見当たらなかった。

食券を渡そうとすると、店主が変わっている。
心配して女性(後で奥様であることが分かるのだが)に聞いてみるとご主人は幡ヶ谷店を去年オープンしてそちらに専念しちるとのこと。
https://ramendb.supleks.jp/s/96597.html

しかし、なんとまだ投稿がない。
これが前述のRDBの傾向なんだな。
その店もブログの人の投稿は多いようだ。

店内の様子は変わっていない。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248413117?size=850#content

みそ用のメニュー:http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248413125?size=1024#content

みそWチャーシューメン1240円+大盛20円+味玉20円:

そして、そのラーメン。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248413166?size=1100#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248413164?size=1024#content

・・・・なんとも。
言葉を失う。

表面には大きな肩ロースチャーシュー8枚で覆いつくされる。
しかも60%位オーバーラップしていて、わずかしか顔を出していない。一枚を中心に配置したのはなかなかのセンスである。
モヤシの代わりに肉が盛り上がった感じがすばらしい。
大きめのもの2枚もあれば、十分普通サイズの丼の表面を覆い隠すことができる。

しかもこれが低温調理の流行のものに変わっていたのである。

驚きを隠せず、なかなか冷静に写真が撮れなかったため、いい画像が無かったのが残念。

麺が見えるようにして撮影:http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248413170?size=920#content

さらにチャーシューを移動すると、オリジナルのみそラーメンが出てきた。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248413233?size=850#content

モヤシに濃い色の材木メンマ、それに香味ネギが見える。


スープ

豚・鶏ベースに魚介出汁。
それに表面には油。
これがこの店の基本の姿のようである。
味は想像に反して、非常におだやか、マイルドな仕上がり。
塩分は控えめの味噌あじ。
味噌はブレンドのようで、その他微妙なコクが含まれている。


取り上げてみる。
http://photozou.jp/photo/show/286324/248413171

この獲り方はピントが合いにくい。
歳で手が震えるからであろう。特に左手が震える。

黄色味を帯びた細縮れ麺。
加水は中加水と低めでまたビックリだが、塩分少な目の味にはスープをよく吸い込む加水低めの細麺がマッチするのであろう。

ここで麺はすでにスープを吸い込み始め、膨潤を開始している。
スープの姿は麺をどけないと見えない。

普通は吸い込み過ぎないように、急いで麺を啜りはじめるのだが、かなりの大盛で且つチャーシューが多いので、慌てず麺の変化を楽しむことに心を決める。

チャーシュー
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248413235?size=1024#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248413168?size=900#content

画像がすべてを語っている。
こんなにこの手のチャーシューが並ぶのは初めて見た。
味は丁寧で、控えめ。
肉の旨みを活かす塩味なのがいい。
しかし・・
このチャーシュー一枚で自分用の朝食が賄える。
販売するサンドウィッチには二枚で結構具沢山なのが作れる。
これが4個もできることになる。
しかもバターに和辛しの組み合わせにすると、自分には特上となる。
家に持ち帰りたい衝動に駆られる。
途中で美味いパンでも仕入れることができれば完璧。

この手のチャーシューはハム的なので、汁を吸い込むことは期待できない。
合わせるスープも難しいと思う。
肉の旨みに集中して楽しむ。

スープも最後はあまり残らなかったので、『食った、食った』感が残った。
以前なら鉄板飯100円も頼んだのだが、歳なので自粛している。
もう一度。
『食った、食った』を楽しめない人には薦められない店。

多くのメニューが常に開発されているのだが、ここで一部だけ紹介しておく。

http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248413210?size=1024#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248413213?size=1024#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248413215?size=1024#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248413224?size=1024#content

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◆最新のラーメン中編
◆空気を読まず人の意見と違う見方をする・・自分だけの価値観

ネオクラシカルとかネオ醤油というジャンルがあったらしい。
そういう言葉には全く興味がないので、かなり今風の言い方であることすら知らなかった。
そんな言葉はどうでもいいが、内容の問題である。

とにかく新しいという事自身が自慢らしい。

とりあえずネオ中華という言葉を知らないので、検索して上位の店の話を聞いてみた。

いままであまり一般的でなかった中華、和食、洋食の技法を駆使しているそうである。
しかしその技法は別に新しいものではなく、使っている人が単に知らなかっただけだろう。

まず掃湯(サオタン)と言った透明感を出す方法。科学の専門用語では吸着濾過という、ろ過方法と肉のイノシン酸を増加する古くからある技法。
フランス料理でもコンソメなどを作る時に使う技法。
このことは昔町田の店で書いたことがある。
https://ramendb.supleks.jp/review/694402.html
ここでは以前から採用している。

バランス系とのことらしい(バランス型という言い方は、たしか私が言いだしたと思っているのだが、随分一般化したものだ。今別途、各種バランスについて強調しているが、少しずつ浸透してきている)。
ラーメンの出汁の材料はほぼ限定されている。
それらの色々な旨みをバランスさせているという意味で使い始めた。
一種のハーモニーの良さを求めるもの。
旨みの累積過剰とは対比させて使う。

私は鶏・豚の動物系や野菜系、和出汁・魚介類のバランスとの意味で使い出した。
これ、少なくても神奈川端麗系ではごく常識的だった。
生魚を使うのも、昔からあり、町田の旧勇次のオヤジ(今の八王子の圓)は町田では得意としていたものだ。

低温調理法の一つ、「ラードコンフィ」だそうだ。
低温調理は肉料理では世界中で当たり前の調理法。
これはタンパク質の変性温度に関係する。
有機化学としては、身近の高分子は、一般的に60℃付近に相転移温度がある。
生物・高分子にとって60℃というのは大変意味のある温度なのだ。
殺菌でき始める温度でもある。
低温調理法最近の発見ではなく、有機化科学の世界では古くからの常識だった。

ローストビーフにしろステーキ、中華の吊るしの叉焼なども内部は低温調理。
ただ加熱履歴の層ができているだけあり、表面はメイラード反応による複雑な風味を付加している。
アメリカでさえプライムリブは低温調理。
アメリカではこればかり食べていた。
要するに低温というのを急に覚えてはしゃいでいるに過ぎない。


麺は有名製麺所。
まあ、皆似てきた。自家製でも個性が消え始めている。

その他色々バリエイションはあるのは知っているが、いずれにしても言えるのは:
旨みが多く、コクが多く雑味が少ないもののような気がする。
具材一つ一つを単独で美味くする工夫。
醤油も上等なものを厳選。塩も美味いもの。
麺は段々皆似通ってきた。
麺もどちらかと言うと蕎麦の美味さを追求しているようで、別になにも新しく感じない。

このような新醤油ラーメン、塩ラーメンは多くの人の努力の積み重ねの結果であろう。
別に新しいものではなく、いままでの工夫の良いトコ取りに過ぎない。
この起源は当然同じことを考える人がいるので、複数あると思うが、神奈川のラーメンがやはり一番影響していそうだ。
神奈川端麗系の古い上品な端麗系。
その後流行った味の多い端麗系。多くの神奈川塩ラーメン。
69の鶏スープ。
神奈川県は自信をもっていいだろう。
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ただし、起源とか元祖というのは複数あるのが普通で、濃厚低温抽出鶏出汁自身は、意外に古くから思いつきやすいアイデアだった可能性が強い。
実際69が活躍しだした2006年当時、札幌の街はずれにあった今は無き『鶏花』という小さい店の『かけらーめん』は69よりさらに濃厚鶏出汁だった。
新しい・元祖と思うことのほとんどは、ただ情報不足が原因である。
学術研究の先取権にも似ている。
・・・後編に続く

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90

「汁無しラーメン750円」@麺処 まさごの写真5/7/17
◆老舗の代変わり(町田の店シリーズ)
◆普通の味と捉えられるかもしれない、引き算的味
・・・別の言い方をすると媚びない味
◆ニューバランス主義?

ゴールデンウイークも最後。町田の街にくり出してみる。

私は明らかなリピーターである。
中学生の頃は、毎日学校帰りに駅の立ち食いそばを食べることにしていた。かけそばのみ。
高校生の時は当時東京では珍しい讃岐うどんに毎日。
学芸大学のさぬきやである。店の場所は何回か移動しているのかな?
現在の変貌した店ではなく、初代女将の打つシンプルな本格派であった。

蕎麦屋もラーメン店も同じ。
町田に行き着けの店が10~20軒あるが、もうそれで十分過ぎる。
とても回り切れない。ラーメンばかり食っている訳ではないから。
不思議な事に次回そこを訪れて、目的のメニューを頼むことが楽しみになって行くのである。

今気が付いたのであるが、お気に入りの店は皆限定メニューではないRegularの種類が多彩なのである。
これは重要なことで、多くのメニューは皆工夫があり、その中で思わぬお宝メニューを発見することが稀ではない。
そういう一軒を深く掘り下げる事を練習すると、一杯の良さを楽しめるようになっていくのである。
ミツバチのように新店を飛び回るのではなく、愚直に生きる普通種のコワガタのような生き方かもしれない。

この店は明らかに行きつけの店の一つになった。
http://photozou.jp/photo/show/286324/248325933

ご主人の求める・お好きなラーメンの方向が実にKMと一致する。
派手ではない、金儲け主義でない地味なラーメン。
しかしその中に一般には分かり難い強い主張があるのである。
麺も硬め良しとするのではないく、汁を吸い込んで活きてくるもの。
スープはシンプルでスープ原料素材のそれぞれの旨みを活かす使い方。
旨みが多く、しかも美味すぎない。
醤油では鶏、野菜、生姜、煮干し、昆布などである。
商売の為ではあるが、素材にお金をかけ過ぎていない。
そこそこのコスト。具材も同じ。
雷文の30種類以上の食材使用とは逆の方向。
ある意味冒険でもあるが、和食の基本と一致する。

端麗系でもない。
押し付けるものがない、謙虚なものである。

バランスを求めるもののような気がする。
おそらくご主人が求めるバランス型なのである。

具材なども完璧とは思えないが、具材が無くても成り立つ麺/スープバランス重視である。
この方向は意外にニューウェイブラーメンより、新しい方向を示している気がする。
ラーメンの原点の美味さに迫ろうとしている気がするのである。

他人にはおススメしないが、私が気に入った謎を解明するのもいいと思う。

そして今日はこれだけ書いてから、ガラッと違うメニュー表から一点。


★まさごオリジナル、とんこつカルボナーラ風汁無しラーメン。まじうまいよ!

とある。

汁無しラーメン750円:
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248325940?size=950#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248325947?size=950#content

大きな丼に多めの麺量。
高粘度ソースがからんで光沢がある。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248325960?size=850#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248326069?size=850#content

果たしてどんなものか。
家系の麺のようである。

麺を取り上げてみる:
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248325967?size=600#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248325973?size=600#content

見るからに弾力を維持している姿:
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248326075?size=1024#content

さらに下から麺を取り出し一口。

これは・・
確かにカルボナーラ風に間違いない。
そして間違いなく油そば。
なんともユニークな創作料理で感心しきり。
油そばもカルボナーラも好きな私には美味いと思う。



油そばとしては鶏油。それに醤油・塩?の味付け。
スープは豚骨スープ、乳化脂少な目。
そして卵。これは全卵らしいが、イタリアにも全卵のカルボナーラはある。第一無駄がなく、作りやすい。
これで、カルボナーラ感十分な油そば。
パスタではチーズと卵黄がメインでバラ肉や頬肉の塩漬け、ベーコンが油を供給するが、家系なので鶏油。
豚骨スープなので、チーズはないのだが、チーズ的コクは十分出ている。
チーズの旨みはグルタミン酸なので、豚骨の旨みと共通のようだ。
チーズは入れない方が飽きが来ないと思う。
随分工夫されている。



家系の麺だが、一度水で〆てから再加熱したのかもしれない。
腰や芯のあるアルデンテ風仕上がり。
パスタは強力粉であるが、これは中力粉かな。
その分ラーメン的である。
美味い麺。

量は1.5玉のようで、かなり多い。
パスタをお代わりした位の量で、油そばとしても多め。
若者にはおススメ。



具は正直どうしたいいのか分からない。
ベーコンや塩漬け豚的に処理したものが合うのかどうかは、やってみないと分からない。
逆に味が薄いチャーシュー類が合うかもしれないが、これはそれを採用している。
麺量が多く、味もかなりしっかりしているので、その方が合うのかもしれない。

これで750円は安いと思う。
大盛にはしない方がいいだろう。

やはりこんなものを仕上げるのは大したものだ。

次回はおそらく東京らーめんのつけ麺にするだろう。
自分の口に合いそうである。
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◆最新のラーメン前編
◆空気を読まず人の意見と違う見方をする・・自分だけの価値観

若い人達は新しいという言葉が好きだ。
ファッションでも常に今風・今っぽいが、何の吟味なく、もてはやされる。

一般に新店の醤油・塩ラーメン、間違いなく美味い。
皆同様に美味い。

この手のものは、多くの若い人の馬力に任せたいと思う。
私の出る幕ではないのだ。

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まず
★新しいということ自身は進歩でも進化でもない。

この勘違いから脱却できる人は少ない。
新しいラーメンは進化ではなく、単なる変異の増加である。
生き残るか、そうでないかは分からない。
生物でも進化の源泉は個体変異である。その中でも突然変異が重要。
生き残るかどうかは、すべて自然淘汰と考えられているが、実は違う。
ほとんどが偶然によって決まっているのである。
ラーメンの変異も同様であろう。

次にこのような話をする時の核心は次の2点である。
1)味は、何によって脳で決まるのか
2)美味いとは、何によって脳で決まるのか

この2点に関する洞察力・解析力が理論を左右する。
これが明確でない人の評論ほどあてにならないものはない。
舌の味蕾からの情報はほんの一部というのが現実である。

★要はラーメンに関する考察はこの2点の脳の働きの問題である。

くれぐれも目先の新しさに浮かれて本質を見失うことがないように。

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新しいと言われるラーメンの中には、ラーメン以外の多方面の料理で楽しんだ方が、その素材の良さを楽しめる気がしているものが多い。
ラーメンに、具材も含め、盛り込んだ要素はすべて必然性を持ってほしい。

美味い要素を盛り込んだものが、一番美味いということはあり得ない。
フォアグラ、トリュフを使ったラーメンは、その素材が美味いのであって、ラーメンとして最高とはとても思えない。
もしそうなら、すべてのラーメンに採用されるはずである。

ラーメンは一つの丼の中にに一つの世界を作り込む。
そしてそれが魅力であると同時に、欲張り過ぎになるきらいがある。

何故か俳句の世界に等しい。
何でも盛り込み過ぎたのはいただけない。
芭蕉の句のような妙味端麗なシンプルさの良さが失われつつある。
そこにわび・さび(佗・寂)のような日本分化の真髄がある。

ラーメンも大敗戦後の日本が作り出した庶民文化である。
もともとは最新のものであった。
しかし最新ものには常にそれを疑ってみる反骨精神が必要である。
その力が進化を生み出すのだ。


はっきり言って、美味すぎるスープは舌の上でその刺激と旨み成分が長く残留し、その次に食べるものに影響を与える。
同じ麺を啜っても、その感動値が下がる。
最初に感動のピークがあり、その後急激に減衰する。(実は本当のピークは食べる直前)
そうでないと思う時は、頭がそうでないと無理やり制御しているのだ。
百人の行列を作る超旨いラーメンでも一番美味いのは最初だけ。
その美味さが減衰していく過程がむなしい。

具材の本来の美味さがボケることもある。
これは餃子を食べてからのラーメンが美味くないのと同じこと。

その点から、感覚をリフレッシュする行為が必要と思う。
蕎麦を全部ドブ漬けにしない理由はここにあり。
汁を付けない蕎麦で毎回リフレッシュするのだ。
焼鳥でも先端の塩味を強めにして、根本を弱くしていく。
理由は味の濃さを同じにすると濃い味が累積して、素材の味をボケさせるからと考える。
丼の中にも不均一感を出す工夫が必要だ。
どうしても後味・食後感が満腹感というより、Too muchなものになりがちだ。


やっぱり古い感覚の自分にはラーメンは昼のおやつ、夜中の夜食のままなのかもしれない。
期待するのは強烈な旨みではない。

ささっと麺を啜り、空腹を満たすもののような気がする。
全部汁まで飲み干して始めて満足する位の旨み量でもかまわない。
料理のポイントは後味という脳で感じる領域にあるからだ。


・・・・中編に続く

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「東京らーめん600円+大盛200円+塩50円」@麺処 まさごの写真5/3/17
◆老舗の代変わり(町田の店シリーズ)
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町田の中心から少し離れたところに10軒弱の老舗中華食堂がある。
どの店のご主人も高齢で皆40~50年の歴史を持つ。
東京オリンピック以降の高度成長を支えてきたわけである。
この存在は戦後の食文化の遺産とも言える。
しかしながらどの店も後継者問題を抱えて、風前の灯火である。
今のうちにその記録を少しでも残しておきたいと考えている。
それが老人の仕事で、新店は若い方の馬力に任せたい。
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今のご主人は二代目。
初代のご子息である。
詳しいことは知らないが、御父上は最初街はずれの店からスタートしたようだ。
そして二代目は味をガラッと変えた。

◆普通の味と捉えられるかもしれない、引き算的味
・・・別の言い方をすると媚びない味(はやりを追わない姿勢)

ゴールデンウイークも真っ只中。
町田の街にくり出してみる。
多くのラーメン店はおそらく閉めているはずだが、この店は開いているはず。
なぜなら休みを取っているのを見たことがないから。
ぎょうてん屋や町田商店のそばだが、この場所で休むのはもったいないのだろう。

案の定開いていた。
http://photozou.jp/photo/show/286324/248105983
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248105987?size=1024#content

今日は前回ご主人が薦めていた、東京らーめんの塩に決めていた。
悩んだ末大盛にする。
へたをするとバランスを崩すからである。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248106035?size=850#content

ここの細麺は極細の中加水・低加水のストレート。
汁を吸い込むスピードが速い。
それが逆に大盛2玉にした理由。

一般に加水の低い細麺を出す老舗のご主人は、麺が汁を吸い込む過程や汁をよく吸い込んだ麺がお好きなのである。
これは中国料理の細い麺は加水が少なく、汁そばは汁を吸い込ませて完成する、という文化を継承しているからである。
不思議なことに博多ラーメンは極細でも硬めを好む。
麺を少なくして替え玉にしたわけである。
この理由は、九州の豚骨スープをよく吸い込ませた麺/スープバランスは褒めるほどのものではないからであろう。
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よく麺がダレるとか足が速いと文句をつける御仁がいる。
これは自分の無知をさらけだしているのを知らない。
麺打ち、麺茹作業で扱う麺は、典型的不安定系なのである。
最近の人は物理や生物を勉強していない。
もちろん学校のじゃないよ。自分で勉強するやつ。

・・・・長くなるといけないので後半にい続く
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東京らーめん600円+大盛200円+塩50円:http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248105991?size=980#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248105995?size=980#content

見事なφ24㎝はある大丼。
それに見劣りしない位の液面を確保した大盛麺。
すでにスープを吸い込みはじめた色合いと姿勢をとっている。
麺は撮影時間確保のために硬めを頼んだ。
すでに麺と麺の隙間にスープを毛管現象で捕らえている。

食欲をそそられる姿だ。

こういう画像は意外に見たことがない。

最近のラーメン屋さんは伸びるのを恐れているようだ。
これは麺/スープバランスをゆで上げ食後という点で評価して設定して味を決めているからである。
だから麺を吸い過ぎると味が濃くなり過ぎる。これが後半感動が低下する理由だ。

さてまず期待の

スープ

なぜ東京らーめんかというと、鶏出汁の醤油汁と魚出汁のラーメンは東京の発祥の可能性た強いからだと推測する。

さすがに丁度の塩加減。そして表面の油量とのバランス。
これで味が決まる。

まず分かったのは、塩は貝の旨みがすること。
醤油は昆布寄り、塩は貝寄り、ということだろうか。

鶏、煮干し、昆布、野菜の存在を感じ安い、厳選された材料の数。
かなり絞り込んだ、引き算的な良さが出ている。

鶏、煮干し、昆布の旨みは私からすると十分強い。普通のラーメンとは思えない。しかし強すぎないバランスを保っているのが見事。
それに同じく貝、おそらく干し貝柱がバランスしている。

いい作りだと感心する。
端麗系というよりバランス型と言える。

麺は前述通り。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248106006?size=950#content

最初は硬めでキチンとした麺の腰。
中間ではそのしなやかさレベルが変化していく。
最後は麺とスープが一体化していく。
そしてそれが美味いと感じさせるスープの塩加減。

ある意味では大盛にした理由はここにある。
大盛は普通盛と同じ味に調製するのが非常に艱難だ。
したがって大盛は作らないのが一番簡単。
しかし大盛も食べると、店の実力が分かる。

麺が汁を表面から吸い込んで行くにつれ、腰の種類が変わっていく。
多くの麺/スープバランスを一杯の丼で楽しめるのが麺2玉なのだ。

硬いこと、中心と表面の水分差だけが腰ではない。
しなやかな腰の存在は無視される傾向にある。

最初のキチンとした腰の麺:
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248106010?size=700#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248106015?size=600#content

それでもゆっくり食べ過ぎると味が濃くなっていくので、早めに一気にいただく。
麺量は140gX2の280g。
二郎では多く感じるが、啜りやすい麺はすぐに無くなる。
スピードを上げて、次から次へと麺をすする作業に快感を覚える。
いつも書いている毛管現象でスープが大量に供給されるので、すすり安いのが極細麺の長所。
汁は飲まなくても自然に減っていくことになる。

5分程度で麺が終了した。

冷めたスープ。

スープはできるだけ多めに残し、冷め行くものを味わう。

★冷めたスープは美味い

長時間かけスープを堪能した。
冷めたスープはいろいろな発見がある。
コラーゲンや昆布の存在やその量が多いのに驚くことがある。
もちろん旨み成分が熱い時より強くかんじるので、イノシン酸量が意外に多かったのに気付かされることもある。
おそらく表面の油が減っていて、水溶性成分を感じやすいのであろう。

クドサが残らない後味の良いラーメンだった。

余談だが、一人で食べているところに中年の男女が横の席についた。
東京らーめんの醤油を頼んだ様子。餃子とのセット。
どんな反応を示すか見ていたが、ラーメンについての会話は無かった。
餃子を食べ終わり、餃子が美味いと言っていた気がする。

このラーメンはいわゆる普通のラーメン、普通に美味しいラーメンと取られるタイプかもしれない。
旨すぎない、抑えた、引き算した良さを他人に求めても、これは無理だなと思わせた。

普通のラーメンと思われるラーメンの中に、見事なバランスによる美味さと奥の深さが隠されているのだ。
ここまで味を進化させるには大変な苦労があったと想像する。
けして80点以下のラーメンとは思えない。

ほどほど美味いラーメン。
これが一番美味い。
---------------------------------------------------
・・・・・前半から続く

液体では安定系と不安定系がある。
水と油が上下に分離した状態や溶液は安定系である。
均一に思える乳化系も実は不安定系がほとんどで、時間が経過すると必ず分離することになる。
乳化剤などの界面活性剤を使っても、1バッチの寸胴の中では、どんなに攪拌しても不均一なことは昔よく書いた。

麺を茹でることも不安定系のコントロール作業である。
成分の70%以上を含むデンプンの結晶の安定系はβタイプである。
これに水分と熱を加え結晶をα化するのが茹でる作業である。
これを中心と表面の水分含量が大きき違う時に麺を取り出す。
急冷しないと、経時的に中心の水分含量が急速に増加していくことになる。そして均一の水分分布になっていく。
これがいわゆるダレや足の速さの原因である。
急冷すると一度その変化を遅らせることができる。
ただ、ゆっくりα化していく。
もし乾燥が速いとまたデンプンの結晶系がβにもどる。
生変えるわけである。
実はこの減少は米を炊くのと同じ作業だ。
日本人は特にモチモチを愛するが、これはα化しやすいデンプン含量が多いからであろう。


この伸びていく経過は物理現象なので必ず起きる。
それは悪いことではなく、極めて正常な現象なのだ。
もちろんそのスピードはある程度コントロールできるが、どんな伸び難い麺も丼毎おいておけば、見事に膨れて丼から盛り上がる。

水分が少ない状態から吸い込んで増加していく味の変化を楽しめるようになると、食の楽しみも劇的に増えることになる。

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88

「チャーシューメン700円」@華正の写真4/28/17
◆町田の老舗達(町田の店シリーズ)
◆もも肉チャーシュー

中華そばはやっぱりもも肉チャーシュー。
それを目的にこの老舗を訪れる。
今日は良い天気。五月晴れなんだろうな。湿度も低く一年中で一番心がウキウキする。
あれこれしたくなるのである。

店内は照明が節約されている。
http://photozou.jp/photo/show/286324/248021632

ラーメンは450円。チャーシューメンも高くはない。

チャーシューメン700円:http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248021633?size=900#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248021635?size=950#content

モモ肉チャーシューが目を惹く。
少しの脂身を残したカット。
大体この形になるもも肉チャーシュー。
ここで目的を果たした安心感が生まれる。
チャーシューとメンマ。
これがラーメンの基本である。

スープ

調理麺ではなかなか分かりずらかったスープも、シンプルなカエシになると特徴が分かってくる。

旨みは全体として多めで効いている。
醤油もキレを生じている。
表面の油はほどんど存在しないので、ストレートに感じるようだ。

豚骨、鶏、昆布、魚肉系。それに調味料感もある。
一種の古いタイプのバランス系と言えそうだ。
ある時期の懐かしさを覚える。


http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248021637?size=950#content

加水高めの細縮れ麺。
吸水しにくいので、やや強めのスープとうまくバランスしている。
スープ/麺バランスは良い。

チャーシュー
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/248021663?size=900#content

やはりもも肉チャーシューは旨い。
熱処理が美味いと肉の部位でも一番イノシン酸などのアミノ酸が多いと思える。
ちなみに一番美味かったもも肉チャーシューは過っての麺や道楽でそれも2009年の4月くらいまで。その後腕肉などに変更された。
熟成されたものは旨み満載となる。

その他最近ではらーめん梅吉あたりだろうか。
熱処理方法を常に工夫しているので、さらに期待できる。

昔は中華そばにもも肉チャーシューは普通に見られたが、今はバラ肉、肩ロースなどの脂肪が多い部分。
大勝軒などでも画像からはバラ、肩ロース、ロース系と言えるものが多くなった。
これらは脂肪の部分が旨みを形成する。
見た目ではかなり判別が難しく、食べてその味で判断するしかない。
実際肩ロースと腕肉は部位が接近してくると判別がむずかしい。
ロースも肩に近い部位は肩ロースに見える。
お尻に近いと肉質もミシミシしてきて、微妙に変化していく。
これはももに近づくので、肉質もモモ肉に近づくのかもしれない。
ただし、味は少し異なる。
脂肪分が少なく、旨みが多いのがもも肉という事になる。
ただし、
実は煮豚の場合、ロースとももの判別は食べてもむずかしい。
今自分の投稿を見ても、ロース系をももと書いてあるものも多い。
これは煮る作業による脱脂の程度が異なり、脱脂したロースとももは脂の感じ方では正確に判別できないことを付記しておく。


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私の経験からは、欧米や肉食文化の国は肉をイノシン酸やアミノ酸類、タンパク質の分解物・アミノ酸の旨みで食うことを好む。
鶏肉ももも肉ではなく、胸肉を上等とする。
これは日本食の旨み文化そのもの。
皮肉にも日本は肉を脂肪分を旨みとして食うことを好んで来た。
これは中国の文化と同じである。
何故か?
おそらく戦中・敗戦後の低カロリー食から、アメリカの長期戦略により高カロリー化を進めた歴史に由来しそうだ。
幼少のころ、カレーに入れた豚肉の脂身のありがたかったこと。

脂肪分を旨みとして偏重するのは、若い世代の特徴である。
脂肪分は水溶性のほとんど旨み成分をマスキングする。
水溶性の甘み、塩味、苦みなどの味の要素の感受性も同じくバカになる一方である。
小学生はかなりの高頻度で味覚障害を起こしているのが現実である。

結果として濃い味分化が進んでいる。
そして安易に分かりやすい、柔らか・ジューシー・モチモチ食感文化は定着してしまった。
よく噛みしめて感じる美味さは失われつつある。
おそらく世界中の傾向で、ラーメンが世界で受ける訳である。
ラーメンの投稿を見ていると、味覚障害が広がる一方である。
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いずれにしても生ハムのプロシュート、ハモン・セラーノ、金華ハムの使用部位はもも肉であることから、一番旨みがあるのがもも肉なのだ。
一般のボンレスハムもモモ肉。
ロースハムは後からできたもののようだ。


さて、このもも肉チャーシュー。
少しの脂身を残し、美味く味付けされている。
麺は多くないので、チャーシューをミシッと齧りながら麺を啜る。
そうすると、このラーメンは豚肉エキスが効いたラーメンに変貌する。
この自然な旨みで最後まで食べることができるのだ。
最初に強めに感じたスープは、後半は何の抵抗もなくなる。
感受性の鈍りも考慮されているようだ。


冷めたスープ

最初より甘みが増し、肉エキスで円やかなスープになって終わる。
このあたりがチャーシューメンの良さであろうか。

かた焼きそばも食べた:
http://99080442.at.webry.info/201705/article_20.html

投稿 | コメント (0) | このお店へのレビュー: 4件

「ジャンジャン麺(北京風みそ入りそば)(大盛無料)780円++」@林華飯店の写真4/20/17
◆町田の街のはずれの中華料理(町田の店シリーズ)
◆日本式中華料理のジャージャー麺
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長い前置き:
本格的北京式炸ジャー麺はまだ食べたことがない。
北京には行ったことがないからだ。
正直、北京ダックより魅力がある。
日本でも本格的なものを出す店があるそうだが、積極的には探したことがない。
どうも話によると、麺はかん水を使わないうどん風の麺類で、具が各種乗り、そこに肉味噌餡が添えられるようだ。
四川ではないので、肉味噌も、甘くなく、辛くない方向で、豆味噌は甜麺醤ではない、八丁味噌のようなタイプらしい。


日本でもうどんは各地で異なり、九州、大阪、伊勢などは柔らいことに意義があるようで、特に伊勢うどんはやわらかい。
伊勢うどんは一種の和え麺。北京式炸ジャー麺も同じコンセプトに思える。一番近いのは盛岡のじゃじゃ麺だろうが。

しかし、日本では本物にはお目にかかれないので、日本式のジャージャー麺を堪能するしか道がないのだ。
そこで少なくても麺と肉味噌の味つけが、典型的甘みの強い甜麺醤でないもので、気に入っているのは下に挙げておく。
https://ramendb.supleks.jp/review/712697.html
https://ramendb.supleks.jp/review/270484.html

これはこれで、腰のあるうどんが美味いのと同じ、別種の美味さがある。
そして、典型的甜麺醤の甘いものは45年位前から食べているので、すっかり日本料理になってしまっているのだ。
若い頃の休日の昼には、ビールのあとよくジャージャー麺で〆ていたものだ。
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この店、日本式中華料理は数あれど、大衆向けにアレンジした安価なものとしては、なかなかユニークで気に入っている店である。

結論から言って、このメニュー、かなり気に入ったものとなる。特にキュウリの和え物は最高の選択だった。
ジャージャー麺にはキュウリやネギなどのサッパリした野菜類が抜群に合う。
北京ダックなども必ず野菜を巻いて食べる。
ラーメンのつけ麺の具も味付けの無い方が、料理を引き立てるのと同じ理屈だ。

ジャンジャン麺(北京風みそ入りそば)(大盛無料)780円+たたきキュウリのにんにく和え280円+豚肉シュウマイ(3個)380円:http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/247865773?size=1000#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/247865953?size=900#content

大きな皿に山盛りの麺と肉味噌。
それにたっぷりのキュウリの和え物。
いいじゃないか。
見ためで期待が膨らむ。

まずキュウリ。
味付けは適度の塩加減。
こういうのは好きだなあ。最初に口にするには最適。
絶対頼みたい一品。

甜麺醤・豆板醤系の四川味噌風。
甘みも、辛味もある。
でもそれが美味い。
ケチケチ感がない味噌量。
肉も挽肉ではなく、細かく刻んだ豚肉で大振り。
味は濃いめだが、キュウリとネギが重要な役割を演じる。

★さらにこのキュウリの和え物が料理を引き立てる。

セットで成立する美味さ。
大正解の選択だった。
これ以外にネギチャーシューのピリ辛サラダが絶対に合いそうだ。

再度、ジャージャージャー麺にはタップリの野菜があう。

麺は中加水の中華麺。
腰がある。
これはこれで十分。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/247865956?size=850#content
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/247865793?size=950#content

豚肉シュウマイ

予想に反してデカい。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/247865958?size=850#content

味もすばらしく、中国料理風。
特に豚肉が挽肉ではない、大き目に刻んだもの。
やっぱりこの方が中国料理らしい。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/247865801?size=850#content

餡の調製に片栗粉が使われていて、その感触がする。
おそらく肉の旨みを封じ込める目的と思われる。


これは定期的に食べたくなる麺だ。

次回は先ほど書いたサラダを付け合わせてみたい。

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