なんとかデータベースラーメンカレーチャーハンぎょうざうどんそば
 

「特製濃厚豚骨魚介らぁ麺」@KEN軒の写真とまそんのブログ: https://www.ramentabete.com/entry/2026/03/07/000000
とまそんのYouTube: https://youtu.be/qUlVs13GE4U

 昼休みの西久保で"本格"再開初日の一杯に滑り込む!平日お昼休み。時間は有限、胃袋は無限(気持ちだけ)。そんな矛盾を抱えたまま、私は東京都武蔵野市・西久保へ向かいます。目的地は、水曜日だけ暖簾が掛かる「KEN軒」。三鷹の名店「麺屋 さくら井」の定休日にだけ現れる、いわば“別人格”のような存在です。週に一度、水曜の昼と夜にだけ営業するという潔いスケジュールに、毎回こちらの生活の方が試されます。

 KEN軒は「麺屋 さくら井」の水曜定休を活用した“二毛作”の濃厚系展開の店。さらに“3rdブランド”と明記して語られることもあり、淡麗と濃厚が、同じ場所で曜日違いに出現するという、贅沢で、ちょっと不思議な文化です。

 再び水曜のKEN軒が息を吹き返す――今日の一杯には、個人的に少し胸が熱くなるドラマが重なります。営業は週1回ゆえ、訪問前に公式X(旧Twitter)で営業告知を確認するのが無難だとも案内されています。行列に接続して、ふと考えます。濃厚豚骨魚介というジャンルは、時代の波に揉まれても、結局みんなの“原点”に戻ってくる味なのだと改めて思います。平成中後半のブームを経て、今また別の角度で成熟している――その“今”を、西久保の水曜日で確かめに来た気分です。




<全体> マットな濃厚スープと圧倒的五種肉の迫力!まるで丼を一枚の風景画に変えるかのよう!

 着丼した瞬間、なぜか「丼が…狭い」と感じる?。具が多いとか豪華とか、そのレベルを軽く超えて“収まり切らない意志”が見えるかの様子。大判の海苔が舟の帆のように立ち、白髪ねぎが小さな雲を作り、そして何より麺顔を覆い尽くす肉、肉、肉。濃厚豚骨魚介というジャンルは、時に荒々しさが先に立ちがちなのに、この一杯は不思議と整っている――そんな印象を、見た目の段階で既に語り始めています。

 表層は“ギラギラ”ではなく、“しっとり”。スープの色合いも、近年の濃厚豚魚が見せがちな土色一色ではなく、やや深みを帯びたベージュ寄りで、マットな質感が目に残ります。レンゲが触れる前から、魚介の香りが立って、豚骨の厚みが奥で息をしています。

 特製らしく、豚3種+鶏2種の“五種肉”が揃い踏み。表面に焼き目の入った大判の豚バラ、その奥に淡いピンクの薄切り(低温調理系)を重ね、さらに鶏も合わせて層を作る――この肉の重ね方が、麺屋さくら井のDNAを思わせつつ、KEN軒では濃厚豚骨魚介という装いで迫ってきます。




<出汁> 甘みの余韻に煮干のほろ苦さを溶かし豚骨の濃厚さはそのまま!そしてに滑らかさ増す!

 ひと口目、舌の上でまず広がるのは、豚骨の密度です。コラーゲンがほんのり唇に貼りつくような、あの“濃ゆさの証拠”がある。けれどベタつきではなく、粒子が細かく、丸い。濃厚なのに、口当たりが妙に“きめ細かい”――この矛盾した魅力は、過去レビューでも繰り返し語られてきたポイントで、私もまた同じ場所に頷いてしまいます。

 そこへ魚介が差し込んできますが、ただ香ばしいだけではありません。煮干や節の存在感が濃ゆいのに、飲み口は荒れない。その上で私の体感として、移転前の記憶が「煮干の香ばしさ+魚介の甘みで包む」だとすれば、今回の一杯は「甘みを残しつつ、煮干由来のほろ苦さを香ばしさの中へ溶かし込む」方向へ寄ったように感じました。濃厚豚骨魚介の骨格を崩さずに、陰影だけを少し深くした変化です。




<麺> 三河屋製麺特注!ストレート細麺が濃厚スープを背負う!噛むたび小麦の輪郭を立ち上げる!

 KEN軒の麺は、細麺と太麺で選べるのが嬉しいところですが、デフォルトは細麺。濃厚豚骨魚介の“絡め取る力”を前提にした選択だと、あらためて頷かされます。噛めば弾み、噛めばほどけ、スープをまとった麺が口に入った瞬間、まず小麦の香りが立って、次いで豚骨魚介が押し寄せる。濃厚と麺の密度が拮抗しているので、食べ進めても味が一方的になりません。箸で持ち上げた麺肌はつるりとしていて、噛むと芯が“くしり”と返る。スープをまとってもダレず、むしろ一口ごとに“スープの重さ”を増幅させてくるのが、濃厚系の太麺の恐ろしさです。

 細麺へ変更して“より絡ませる方向”へ舵を切る楽しみも、この店の文化として確立しています。実際、細麺変更を前提に語られることも多く、同じ丼でも表情が変わる。太麺なら「噛んで受け止める」、細麺なら「絡ませて溺れる」。どちらにしても、スープ側の密度が高いので成立してしまうのが、KEN軒の怖さです。




<チャーシュー> 豚3鶏2の五種肉!その火入れと調理の違いが濃厚豚魚に“立体感”を与える!

 ここからは肉の時間です。まず視線を奪うのは、豚バラの煮豚炭火焼き。丼の手前側で堂々と寝そべり、表面の焼き目が香ばしく、脂の甘みがストレートに響きます。箸で持ち上げると、肉の重みで少しだけ手首が揺れる。濃厚豚骨魚介の海に沈めても負けず、むしろスープの魚介香をまとって“肉が旨くなる”。豪快さがあるからこそ、KEN軒の一杯はワイルドなのに、なぜか品があります。

 次に、豚肩ロースの低温調理もろみ麹漬け。ここで景色が一気に繊細になります。肉繊維はほどけるように柔らかく、それでいて赤身の芯が頼もしい。もろみ麹のやわらかな旨みが、豚骨の密度とぶつからず、むしろ“同じ発酵の言語”で会話しているように感じます。もろみ麹処理そのものは、麺屋さくら井側の魅力としても語られてきましたが、濃厚豚魚のスープに合わせても輪郭を失わないのが凄いところです。

 豚内ももは吊るし焼き。ここが私の“今日いちばんの香り”でした。燻しを思わせる薫りがふわりと抜け、噛むほどに赤身の旨みが凝縮して広がる。濃厚豚骨魚介のほろ苦さ・香ばしさと手を取り合うようで、スープをすすって、肉を噛んで、またすすって…という往復が、気づけば加速していきます。過去のレビューでも「甘みより苦みが前に出る煮干」と肉の薫香の相性が語られていましたが、まさにその相性を自分の舌で再確認した形です。

 鶏ももはオーブン焼き。表面にふわりと熱香があり、内側にジューシーさが残るタイプで、豚中心の濃厚世界に“風穴”を開ける役割を果たしています。豚の脂が続くとき、この鶏ももが挟まると、味覚の視界が一瞬だけ明るくなるのです。

 そして鶏むねの低温調理もろみ麹漬け。淡白と思いきや、もろみ麹の旨みがじんわり染み、しっとりとした質感が“箸休め”ではなく、“味の精密さ”として機能します。濃厚豚魚の力強さに対し、鶏むねが持つ静かな旨さが、全体のバランスを整えている。五種肉は量の豪快さだけでなく、火入れのグラデーションで食べ手の集中力を保たせてくれるのです。




<メンマ> スリムで長め、薄味で歯切れよし!濃厚の中に静かな骨格を通します!

 この丼の中で、メンマは派手に主張しません。けれど噛むと、繊維が密集したコリコリ感が小気味よく、歯切れがいい。味付けは薄めで、素材の甘みと香りが残るタイプです。濃厚豚骨魚介は、ともすれば味が“平面化”しがちですが、こうした素朴で軽やかな脇役が一息を作り、次のレンゲへと導いてくれます。過去記事でもメンマの繊維感や歯応えの気持ちよさが語られていましたが、今日も確かにそこに“音”がありました。




<味玉> 白身まで出汁がじんわり!中心はジュレのように濃密で出汁に沈めて美味が完成!

 味玉は、静かな驚きがありました。白身にまで薄出汁がゆっくり浸透していて、噛むと“旨みの水分”がじんわり滲む。黄身は中心がジュレのようにとろりと濃密で、口の中で温度が上がるほどコクが立ちます。濃厚豚骨魚介に合わせると、味玉は時に負けてしまうことがあるのですが、こちらは負けません。むしろスープのほろ苦さを、卵の甘みが優しく丸めてくれる。今日の私の昼休みに、いちばん穏やかな時間をくれたのは、この半玉だったかもしれません。

 私のおすすめは、最初はそのまま、途中でスープにそっと沈めて温め、最後に黄身を崩して“スープに卵の濃度”を移す食べ方です。豚骨の丸みが増し、煮干の陰影が柔らかくなり、レンゲの一口が少しだけ優しくなる。忙しい昼休みの終盤に、そんな優しさが差し込むのが嬉しいのです。




<辛味> 香ばしい“旨辛”が豚骨魚介の陰影を一段深くし、後半を別の一杯へ導く!

 丼の端にそっと添えられた赤褐色の辛味。白いレンゲに乗った姿は、小さな焚き火の熾火みたいで、湯気の向こうから香りだけが先に手を伸ばしてきます。粒立ちがあり、油分を抱えたペースト状――箸先でつまめるほどの“密度”があるのに、どこか柔らかそうで、溶けやすい気配もまとっています。まずは、ほんの米粒ほどをそのまま舐めてみます。すると意外にも、刺すような刺激で押し切る感じではありません。チリッとした辛さは確かにあるのに、香ばしさと滋味が先に立ち、奥の方でじわりと温度だけが上がっていく感覚です。唐辛子の熱に、何かこう――胡麻のようなコク、あるいは旨味の厚みが寄り添っていて、これだけで酒の肴になりそうな空気すら漂います。

 しかし本番は、ここからです。レンゲの上の辛味にスープを少しだけ触れさせ、ゆっくり溶かしていく。すると眠っていた辛さが一気に目を覚まして、濃厚豚骨魚介の海に“赤い潮流”が走ります。特に煮干の香ばしさやほろ苦さに呼応するように辛味が立ち上がり、口当たりの丸い豚骨の厚みはそのまま、後味だけがキュッと締まっていくのが痛快です。重たいはずのスープが、急に歩き出す――そんな味変です。




総じまして・・・「濃厚豚骨魚介の王道を踏みしめつつ煮干の陰影と肉の多層で美味さ更新!」

 水曜日だけしか会えないという制約は確かにあります。けれどその制約があるからこそ、食べ手の側も“会いに行く覚悟”が整う。再開のタイミングで食べた今回の特製濃厚豚骨魚介らぁ麺は、濃厚さは据え置きに、煮干のほろ苦さと滑らかさが少し増して、肉の層は相変わらず圧巻でした。過去には“この場所最後”と惜しまれた経緯もありましたが、西久保でまたこの丼に会える事実が、何よりありがたい。

 そして濃厚豚骨魚介というジャンルが持つ「乱暴さ」や「分かりやすさ」だけではなく、整い・滑らかさ・陰影といった“今っぽい成熟”を、この店から感じ取りました。濃厚はただ濃いだけではない。濃厚は、ちゃんと設計できる。そう言い切りたくなる一杯です。ここまで振り返ると、この一杯は「濃厚」の一語で括るには惜しい出来映えでした。豚骨の密度、魚介の陰影、香味油の滑らかさ、そして五種肉の火入れが、互いに支え合って“立体的な旨さ”を作っています。忙しい昼休みの時間さえ、食べている間だけはゆっくり流れた気がしました。激しくオススメ!旨し!なので・・・とっとと詠って、いつものように締めたいと思います!。


   西久保の
    水曜ひらく
     KENの椀

    濃厚豚に
     煮干ほろ苦が


 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!

投稿 | コメント (3) | このお店へのレビュー: 1件

コメント

どもです。
美味しそうですよね。
見るとヤッパリさくら井の影が分かりますね。

おはようございます!
やっぱ水曜はやってるんですね!くぅ〜行きたい!!
そして豚魚は日本の宝だと思ってます、絶対他の国では成し得ない味とクオリティですよね。
豚骨を丁寧に炊き出す事、そして節系出汁、更にはつけ麺スタイルもあり、これら全てをやれるのは日本だけです。(今回はラーメンだけど)
だからマタオマとか言わず、これからも食べていきたいジャンルですよ♪

雨垂 伊砂 | 2026年3月7日 10:01

もっとも伺うハードルが高いお店の1つ…でもなんすかこれは!!
ビジュの強さよ、豚3鶏2の五種肉??あかん、チャーシューだけでもう飛び抜けててまするやん。
ええー豚骨魚介の美味いラーメンてホント好きなんですよ…食べたいです

スージーのなのなQ | 2026年3月7日 19:09