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2018年8月22日の大崎裕史の今日の一杯

広島県福山市福山

仕事で福山市に来ていて、地元の人から「福山にはとんこつのうまい店がある」と強く勧められたが店名を聞きそびれて検索したら気になるお店を発見。それが「長(ちょう)いち」。
(実際に地元の人がオススメしていたのは「八十吉」だった。これも食べた。)
久留米系とんこつラーメンの店だが油の濃厚度合いによってとんこつラーメンだけで三種類ある。
とんこつラーメン600円(久留米系九州ラーメン)
どとんこつラーメン650円(油が濃い九州ラーメン)
とんこつラーメンストロング650円(魁龍、無鉄砲)
ちょうど3人で入ったので3種類を頼んだ。時間差で出てくると思ったが同時に出てきた。作り方を見たら、前日までに作ったスープをいったん冷蔵し、上に浮いた油を取って保存。注文毎に手鍋でスープと油を加えて仕上げている。

まずはとんこつラーメン。綺麗なスープだが豚骨の旨味がしっかり出ていておいしい。麺は九州から取り寄せているという低加水麺。久留米と言うよりも博多系。これも十分おいしい。これだけ食べても「いや〜福山にこんな豚骨ラーメンがあったとは!」と満足して帰ったに違いない。

次はどとんこつラーメン。かなり油多めだがこの油がうまいのでこってりしておいしい。そしてストロング。見た目の色はかなりグレーがかったもの。メニューに「魁龍、無鉄砲」と書いてあったのでそれに近いのかと思ったらそうではなかった。でも、地方ではなかなか出会えない濃度の豚骨ラーメンだった。

店に入った時にネット投稿したら広島のグルメ通から「豚そば(650円:メニューに「おすすめしません」と書いてある)は大崎さんならお勧めです」というコメントが。重鎮からそう言われたら食べるしかないでしょう。もちろん追加注文。ちなみにこの日、ここで6軒目。

この豚そばはストロングから油を除いた(つまり油を加えない)スープ。まさに「豚」感たっぷり。確かに食べ手を選ぶかも。でも、初訪でこれを食べたら感想は変わってくるが、4種類の食べ比べをして、本当に面白かったし、それぞれの良さもわかった。

あまりにも豚骨的に変態過ぎる(褒め言葉)ので店主に聞いてみたら、講談社発行の「ラーメン大賞」(通称TRY本)を毎回購入しており(というわけで顔ばれしていた)、そこに載っている店の9割を食べていると豪語!そんなラヲタ(褒め言葉)都内にも少ないのにまさか福山にいたとは!しかもラーメン店主。好きな店を聞いてみたら「少し前の田中商店と麺や木蓮@鎌ヶ谷」という超マニアックな答え。「愚直@板橋は豚骨だけど九州系じゃないですね」と。ここはどこ?福山だぞ?(笑)
蔦と鳴龍は行列ができる前に食べたらしい。とみ田では2時間半待ったとか。
そんな店主が作る豚骨ラーメン、というだけで来る価値はある!

お店データ

長いち

広島県福山市宝町7-14(福山)
大崎裕史

(株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンショー実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2015年12月末現在約23,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。