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2015年11月6日の大崎裕史の今日の一杯

東京都港区六本木

XO醤薫イベリコ豚の玄瑛流ラーメン

「唯一無比のラーメン」XO醤薫イベリコ豚の玄瑛流ラーメン920円

そんな四字熟語はないことは知っている。でも「玄瑛」(六本木)で食べたらその四文字が浮かんできたのだ。「トレンド?何それ、おいしいの?」とでも言わんばかりにトレンドではない。古いわけでもなく、特別新しいものでもない。ただ、30年経っても存在していておかしくない。そんな食べ物。唯一であり、他と比べてはならない。だから唯一無比。

Q.920円って高くない?A.ラーメンと比べると高いと思うかもしれませんが、原価と手間のかけ方が違うので比べてはいけません。
Q.量が少なくないですか?A.他のラーメンと比べると少ないと思うかもしれませんが、これは「玄瑛」の麺料理ですから比べてはいけません。
Q.イベリコの脂が多くないですか?A.イベリコは脂がおいしいのです。見た目は脂が多いですが、他の豚と比べてはいけません。イベリコ豚の脂肪には豊富なオレイン酸が含まれています。

博多、広尾に続いて3軒目の「玄瑛」。博多のような直接的劇場型ではない。しかし、オシャレでスタイリッシュ。カフェ風とかそういうのでもない。近未来的な変わったレイアウト。椅子は海外からの特別仕様らしい。広尾のような麺を手揉みしながらの口上はない。しかし、この麺はまさに玄瑛そのもの。目をつぶって食べてもそれとわかる。この麺は自家製で博多から送られる。口触りはエッジが効いているように思うが、歯を立てるともっちり。不思議な感覚の素晴らしい麺。

スープは豚骨ベース。本店が博多とは言え、博多ラーメン風の豚骨ではない。底にしのばせたXO醤がスープに少しずつ混ざり、食べるほど味に深みが出てくる。さらに後半かき混ぜると、帆立の貝柱や干しエビが出てきてさらなる味変。普通のスープなら、徐々に口が慣れてくるので単調だと飽きてしまう。ところが、そんな仕掛けが飲むほどにおいしくなるのでやめられない止まらない。当然のように完食完飲。店を出て十歩ほど歩いたところで店に戻ってもう一杯食べようかと思ったほど。六本木に向かってるときには2軒目にどこで食べようか迷っていた。しかし、2軒目は食べずに地下鉄に乗った。他のラーメンは要らなかったのだ。
これぞ唯一無比のラーメン。

お店データ

麺劇場 玄瑛 六本木店

麺劇場 玄瑛 六本木店

東京都港区六本木4-5-7(六本木)

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    大崎裕史
    大崎裕史

    (株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。