スープが入った「担々麺」は日本発祥、というのは有名な話。「料理の鉄人」の陳建一さんの父親、陳建民さんが開発した。陳建民さんは日本で四川料理を流行らせた伝説の料理人でもある。しかし、最初は日本でも汁なしの「担々麺」を出していたのだがパッとせず、日本人の奥さんの提案で「スープ入りの担々麺」を出したら、大ヒット。それが日本全国に拡がっていったのである。また息子の陳建一さんは中国に「汁あり担々麺」を普及させ、いまや中国でも普通にスープが入った「担々麺」が売られている。面白いものだ。(ちなみに「天津飯」や「中華丼」も日本発祥である。)
ただ、パソコンやスマホの普及で担々麺の字を間違えるケースが増えており、2割から3割が「坦々麺」と間違えている。悩ましいことだ。
さて、その日本式「担々麺」の普及に一役買ったのが久田大吉さん。陳建民さんの愛弟子で中国人スタッフがほとんどの中、唯一の日本人だったこともあり、可愛がられていた。上野毛に自分の店「吉華」を開店させ、多くの日本人弟子を育てていった。その一人が銀座を中心に多店舗展開している「はしご」。姉妹店に「よかろう」があるが、さらに「はしご」出身者も「瀬佐味亭」や「寿限無」として独立したり、いろんなところで拡がっている。久田さんは2016年に亡くなり、上野毛の店は閉店。支店だった自由が丘の「吉華」は弟子に譲り、そのまま継続。「唐人飯店」(神保町)、「四川亭」(茨城県)、「男女倉ラーメン 山いち 」(長野県)、「清華」(福島県)などはお弟子さんの店。そして最後のお弟子さんは熱海で「麺匠うえ田」を出している。
というわけで今日食べてきたお店は「吉華」(自由が丘)と、同じく久田さんの弟子である「四川屋台」(大岡山)の2軒。
吉華@自由が丘 担々麺1100円
四川屋台@大岡山 担々麺750円
どちらも「吉華」の創業者・久田大吉さんから味を教わっている。久田さんは、陳建民さんの一番弟子。つまり、両店共、陳建民さんの孫弟子にあたる。最近、いろんなタイプの担々麺が登場したが、この2軒、見た目は違うし、食べてみてもかなり違うが、ベースには同じものが流れている。言うなれば本流の担々麺。値段も客層も違うが、元をたどれば、同じ処に行きつくというのは実に面白い。
吉華(自由が丘)は、高級中華と町中華の中間的なお店。ビルの3階にあり、目だたなくて一度通り過ぎた(笑)。階段で3階まで。麺は柔すぎたがスープはおいしい。
四川屋台は、東工大の食堂的な立地で大半が学生。安いし量も多い。麺が多くて大盛りかと思ったほど。食べきれないと思ったが結局おいしくて食べてしまった(笑)。近所の「婆娑羅」はこちらの2号店。
こんな系譜が大好きでそれを頭に置きながら食べると2倍も3倍も楽しめる。今度は「はしご」も食べたくなった。
















