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2019年7月9日の大崎裕史の今日の一杯

アメリカ

saimin

saimin 6.95ドル(写真)
UDON 7.5ドル

ワイキキから離れているのにサイミンとしてはハワイ一番人気の店。
アメリカのグルメサイト「yelp」のサイミン部門では1位、と聞いて行ってみた。
(もう順位が変わったかも?)
油がほとんど入っていないすっきり半透明スープ。チャーシュー細切りやなると、ねぎの他に錦糸玉子やSPAMが具にのっている。麺は沖縄そばにこれと近い麺があったような。思った以上に食べやすい一杯。

「ハワイのサイミンについての考察」
まず「サイミンとは?」ハワイのローカル麺料理でスープは鰹節や昆布、たまに海老を使用し、醤油はそんなに入ってなくて半透明のスープ。油が少なめ。麺はカンスイ入りでふすまが入る場合もある。やや細めで縮れが入るものもある。具はねぎと縁が赤い中国式チャーシュー。箸とレンゲ(たまにフォーク)で食べる。

私はこの時が初ハワイなので当然初サイミン。しかも2軒でしか食べてない。しかし、地元の人の話や私が見て食べたことを総合すると次のように考察される。
2軒とも「UDON」というメニューがあり、それは日本の「うどん」とほぼ同様(具は違う)。
2軒のうち、一軒は自家製麺で製麵機は日本製。そしてなるとが入っている。なるとは日本発祥の食材のハズ。

そんなことから推測すると日本からの移民が麺料理(うどん)を食べたくて似たようなものを作り上げた、という説が有力。「サイミン」がうどんに対して細麺なので「細麺=サイミン」と言う説もうなずける。言語学的には矛盾があるようだが発音上、少しの変化はよくある話。

しかし、ここでまた謎が出てくる。うどんを参考にしたとするならば麺にカンスイが使われているのが不思議。カンスイはうどんには用いず、中華麺に使われるからだ。

ちなみにサイミンは70年以上の歴史があり、日本のご当地ラーメンと比べても古い部類に入る。どこ出身のどんな人が、どのようにして作り上げたのか、知りたい。ハワイに一ヶ月ほど滞在できれば、そのあたりの謎を解決すべく徹底取材を敢行するのだが。(笑)

ちゃんぽんなどよりもはるかにラーメンに近い食べ物であり、広義のラーメンと呼んでもおかしくはない。東京から一番遠いご当地ラーメンは沖縄そばではなく、サイミンと言っても良い。そしてこのサイミン、ホノルルの繁華街ワイキキには店があまりない。むしろワイキキだとラーメン店が目立つ。それが不思議であり、そんな事実が実に興味深い。

お店データ

Shige’s Saimin Stand

Shige’s Saimin Stand

アメリカ ハワイ70 Kukui St Wahiawa, Hawaii

このお店の他の一杯

    大崎裕史
    大崎裕史

    (株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。