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2022年2月8日の大崎裕史の今日の一杯

中華そば(写真)+特製醤油中華そば

麺とおばんざいとお酒のお店 佳什(けいと)@新橋(ニュー新橋ビル)
2022年2月2日オープン。近くの「隠れ家ダイニングなべや」が出店。
「喜多方ラーメン」を謳っていたので「喜多方出身の方ですか?」と聞いたら「その話し方は会津の人ですか?」と聞かれてしまった。おっかしいなぁ〜。もう会津を離れてから45年前にもなる。2年で会津っぽさは抜けたはずなのに、なぜバレてしまうんだろう(笑)?
そんなわけでオーナーである「なべや」のワタナベさんは会津の人らしい。ほとんどの人は「喜多方ラーメン」と言えば醤油ラーメンを思い浮かべる。しかし、この店の基本メニュー「中華そば」は塩味だ。ということは、もうひとつ質問しなければならない。「坂内食堂が好きなんですか?」
基本メニューに塩ラーメンを持ってくるなんて、よほど「坂内食堂」が好きなのだろう。そんなわけで、まずは「中華そば」830円を注文。豚骨清湯だがメイラード反応により、褐色スープになっており、パッと見、醤油ラーメンに見える。瀬戸内の藻塩を使用。
麺は平打ち縮れだが、あまり喜多方では見かけない感じだったので聞いてみたら東京の「株式会社 享屋(きょうや)」というところ。頼んで似たような感じに作ってもらったらしい。チャーシューは柔らかい豚バラ。
なかなかおいしかったので「特製醤油中華そば」1200円も追加注文。
こちらにはチャーシュー6枚、モツ煮込み、ゆで卵、海苔2枚が増える。「喜多方にモツ入りなんてありましたっけ?」と聞くと「何軒かあったので特製には入れてみました」とのこと。帰社して検索してみると「すがい食堂」のモツ煮込みは有名らしい。また「食堂なまえ」にはモツ入り野菜炒めがあった。食べたことなかったなぁ〜。調べてみると塩川(旧塩川町、今は喜多方市)に鳥モツ文化(塩川鳥モツ伝承会)があった。「とりもつラーメン」は山形県新庄に完全に持って行かれたがウマくやれば塩川でも「とりもつラーメン」をご当地にできたかもしれないのに惜しい。
話が逸れてしまったが、醤油中華は水出しの煮干しスープと豚清湯のWスープ。麺は同じ平打ち縮れ。
どちらもおいしく、喜多方ラーメンに寄せているがなかなか同じようにならないのは水なのか麺なのか?
オーナーとスタッフの会話が面白かった。「どういうのが喜多方ラーメンなんですか?」「店によってみんな味は違う。喜多方で出せばそれが喜多方ラーメンなんだよ」という斬新な解説だった(笑)。確かに店によって味が違うのは当然だが、そうだとするとご当地ラーメンの存在意義が・・・・。
店名の由来を聞いたら「什(じゅう)」という字を使いたかった。(什(じゅう)は、会津藩における藩士の子弟を教育する組織。)それと「けいと」が好きだったから、あとは当て字で(みたいな感じ)。
夜はおばんざい中心の居酒屋風に変わり、〆として半ラーメン550円も用意してある。

お店データ

麺とおばんざいとお酒のお店 佳什

麺とおばんざいとお酒のお店 佳什

東京都港区新橋 2-16-1 ニュー新橋ビル1F(新橋)

このお店の他の一杯

    大崎裕史
    大崎裕史

    (株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。