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「ラーメン(並)豚増し、味玉、野菜増し(2倍)」@ダントツラーメン 岡山一番店の写真2011年11月12日訪問
すでに何回も訪れている岡山の名店。40年以上岡山に住み、この町のラーメン事情はよく心得ていたつもりである。10年程前から県北勤務となり、さらにここ数年は京都との往復生活になり、岡山市内のラーメン事情にはかなり疎くなっていたのも事実である。かつては、よく言えば古くからの伝統店、悪く言えば旧態依然とした店ばかりであった。この店の出現が明らかに伝統店偏重の旧態依然とした岡山ラーメン界の階級を破壊したといってよい。岡山での二郎系出現は保守派岡山ラーメン界における超新星的な存在といえよう。東方の三博士が星の導きをもってヨゼフのもとを訪れ、キリストの生誕を知ったように、この店の出現は岡山ラーメンファンにとって「星の導き」といって過言ではない。
   私はジロリアンを自称する程のものではないが、全国のJ系列店、Jインスパイア店をいくつか訪問してみての感想では、この店のレベルはかなり高いところにあるといってよい。J系の高人気店で、「これは!」と思った味に匹敵するだけのインパクトをもっている。わたしにとって、この味を岡山で体験できるということは、岡山市民であるということを12%くらいではあるが、魅力的にしてくれるほどの意味合いである。
   さて、11月12日の午後1時到着。待ち人数は6-7人程度。当然のごとく、大学生を中心とした客層であった。しかし、一般的なJインスパイアと異なるのは、女性の比率がかなり高いことにある。さらに驚くことに、親子連れも目立っている(かくいう、小生も中学生の娘と行くことがある)。最初にこの店を訪問したときは、このような光景はみられなかったことから、かなり市民に広く認知されていることが見て取れる。
   今日は「豚」の味を再認識したかったため、豚増しとした、さらにいままでオーダーしたことのない味玉を追加。野菜は遠慮気味の2倍とした。この店は、注文と同時にコールを聞くシステムで、最初から注文を決めておかなければならない。かつては、「ニンニク入れますか?」の質問に対しては「ハイお願いします。」のコールしかできなかったのが、いまでは「あぶらましまし、からめ」なんていうジロリアンのコールができるようになっている。誰が伝導したのか、岡山でもマシマシのコールが聞かれるようになっていることもうれしいかぎりだ。
   コールからわずか数分で到着。客の待ちをみてロットで茹で上げているためか、早い着丼もうれしい。遠慮気味の野菜は柔らかすぎもせず、適度なクタクタ感で歯ごたえもよい。ほとんど調味料なしでゆでられているか?少しだけ、微かに塩気がする程度であるが、歯ごたえと香りだけで十分な味わい。この店の豚も肩が6枚、ブロックが10片という超豪華盛り。これではもとはとれていないだろうという、申し訳ない感とともに、店主への感謝を込めて頂く。うまい!完璧な塩加減。完璧な柔らかさ。食感と味覚を適度に引き出す絶妙の厚さ。まさにこのスープとこの麺のために編み出されたという感じの味付け。ここでスープを一口。まだニンニクを全部溶かしていないデフォに近い状態でのスープは辛すぎもせず、豚骨のはるかなる呼び声に呼応する木霊のような醤油の存在。さらに味をまろやかにしている「脂」の存在も特筆すべきであろう。油を加えるといった感じで、このあたりで食欲の灯がともる。低加水、極太、表面粗雑な絶妙なスープのからみをみせる麺の強力な存在感が我々を別次元のラーメン天国へ誘う。ここはJ系の理想郷(アルカディア)。長い間、恋いこがれていたラーメンの理想郷である。ワシワシとひたすらかき込んでゆく麺とその歯ごたえ。ここ数ヶ月、この味を恋いこがれていた自分をここで思い出すのである。やはり、この味なのだ。ベートーヴェンが最後の作品の最終楽章に殴り書きした言葉を彷彿とさせる。「Muss es sein? Es muss sein. (そうでなければならないのか? そうでなければならない)」(Op. 135 弦楽四重奏曲第16番 第4楽章)。これだけ大量の丼では、通常最後は飽きが来て完食に苦労するのだが、ニンニクの溶解度が変化することと、自由に唐辛子の配合を変化させることで味に変化が生じ、飽きることなく食がすすむのである。まさに一気呵成の完食劇であった。となりで同じく気合いの張った食べっぷりをみせていた若者は、スープまで完食したのち「mフグ~」のような心の底からひねり出されたようなうなり声を上げた。時を同じくして完食した小生も「mエフ~」のような、意識化で発せられたとは思われないうなり声を上げていた。
   とても言い過ぎているとは思えない。この丼は別次元にある。一度食べてしまうと、
他では物足りなさが残ってしまう。そして、しばらくぶりに訪問するとその解答を再獲得できる。いまや私にとってのメルクマールになっている。

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