なんとかデータベースラーメンカレーチャーハンぎょうざうどんそば
 
2023年1月17日の大崎裕史の今日の一杯

京都府京都市下京区丹波口

特製帆立と山椒の中華そば

京都で話題の新店。
店主の伊藤さんは小学校時代、カップ麵にはまり、カップ麺メーカーに入社することを目標に同志社大学へ。年間600杯ほどのラーメンの食べ歩きをしているウチに自分で作りたくなり「ラーメン研究会」を立ち上げる。だんだんラーメン店主に魅力を感じ、京都の人気店「鶴武者」でバイトを開始。ラーメン作りに関しては「麺屋裕」(ミシュラン掲載店・閉店)から個人的に教えてもらったという。

そしてそこからもスゴい。ラーメン店主を目指しながら粉を勉強したいと日本製粉(現ニップン)に就職。5年間働き、退社していよいよラーメン店を出すことを決意。出店前にラーメンWalkerキッチンの「チャレンジ店主部門」に入選という快挙。そして2022年2月17日オープン。同年10月に発売された「ミシュランガイド京都2023」に29歳という若さ(ラーメン部門最年少)で掲載。

大行列かな〜と心配しながら、平日の夕方行ってみると先客ゼロでビックリ。後客も一組二人のみ。マニア過ぎるのか?

主なメニューは、帆立と山椒の中華そば850円、牛醤油と山椒の中華そば850円、それぞれの味玉と特製。山椒麺と昆布水のつけ麺 1000円(夜限定20食)など。メインの帆立と山椒の中華そばを特製1250で注文。(食券制)

山椒好きが高じて山椒入りのラーメンを考案したが、ここで使われているのは10g600円の朝倉山椒。これを使い山椒オイルを作る。鶏豚魚介スープに帆立の旨味を染み込ませた白醤油ベースのタレを使い、帆立のほぐし身を加え、山椒オイルをかけて仕上げ。鶏は貴重な淡海地鶏を使用。帆立と鶏と山椒のコラボレーションがお見事。他には無い個性的な一杯。

麺は粉の勉強をしたので自家製麺。ラーメン店では珍しい山口県産の『せときらら』をメインに国産小麦をブレンドして使っている。その効果だけではないのだろうけど、これまた珍しいタイプの麺。それでいてしっかりおいしい。これは京都に“新星”誕生といって良さそう。でも、この日はなぜお客さんが少なかったのだろう?並んでてもおかしくないと思うのだが・・・。

おいしく完食完飲。牛醤油も連食しようか、あるいは翌日の昼にまた来ようか、と迷うほどクオリティは高かった。

お店データ

麦の夜明け

麦の夜明け

京都府京都市下京区掛越町12-5(丹波口)

このお店の他の一杯

    大崎裕史
    大崎裕史

    (株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。