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2016年3月5日の大崎裕史の今日の一杯

東京都小金井市武蔵小金井

赤青と書いて「むらさき」と読ませる。ロゴも赤と青の文字が交錯して紫になっておりカッコいい。「むらさき」と名付けたからには醤油味一本で行くのだろうか?
ここの店主とは知り合ってから長い。最初は「Ryoma」(新井薬師)。その後、「せたが屋」グループへ移り、あちこちの店舗で見かけた。そしてもちろん独立を目指していたのでラーメンコンテストへも出場した。例えばラーメンスクエア(立川)の「ラーメントライアウト」、東京ラーメンショー(駒沢)の「新人王グランプリ」(バトプリ含む)。審査員と応募者という形で対面した。
センスはある。腕も良い。しかしながら最後の詰めが甘い。新人王グランプリでは、準決勝で「これはうまい!このまま行けば優勝だ!」という素晴らしいラーメンを提供。ところが、何を考えたのか、決勝ではかなり変えてしまい、優勝はおろか準優勝すら出来なかった。
それでも何度も何度も応募してきた。アイデアやコンセプトはいいので書類審査は通る。そしていいところまで行く。しかし、毎回惜しいとこどまりだったのだ。
ある時、どこかで会った時にこう質問された。
「どうしたら優勝できますかね?」
私は答えた。
「そんな質問しているから優勝できないんだよ!どうやったら美味しいラーメンを作れるか?それだけを考えなさい!」
ひょうきんな性格、柔らかい笑顔、ちょっと天然ボケ。だからこそ多くの人から愛される。この店も地元の人に愛されていくだろう。それにしてもあの「あり$%&#$UJHGEIした〜」っていう、今どきのコントに使われるような何言ってるかわからない挨拶は直した方がいいと思うのだが・・・。

あっと、長文になったのに味のことを何も書いてない。うまいんです。うまいんだけど、相変わらず「惜しい」。
イチオシの「赤青醤油らぁ麺」は、このビジュアルで880円(写真)。確かに貝を使った鶏魚介なんだがもっと印象に残る何かが欲しい。そう言いながらスープまで完食完飲。(おいしいのは間違いない)
このままだと褒めちぎれないと思い(笑)、2杯目を注文。(こんなことは滅多にない)
鶏醤油らぁ麺味玉付き880円。こちらもうまい。でも新鮮さが無かったり、もう一つ何かが欲しいというのが率直な感想。

チャーシューには力が入っているようでこれは見事に美味しい。
ロゴはカッコいい、味もいい、材料も良い、しかしながらツッコミ処満載という彼らしい船出であった。
(これでもすごい応援しています!)

お店データ

赤青(MURASAKI)

東京都小金井市本町2-20-4(武蔵小金井)
大崎裕史

(株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンショー実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2015年12月末現在約23,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。