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2024年12月18日の大崎裕史の今日の一杯

東京都新宿区高田馬場

油潑麺(ヨウポーメン:900円)

「渡なべ」の限定を食べた帰りにふっと気になって飛び込みで入ってみた。このネット時代になって情報無しで飛び込むことはほとんど無くなったが、たまにはそんなことも面白い。なので味の感想以外は、あとで調べて書いたこと。そもそも飛込入店したときは、「昨年9月、水天宮で閉店したお店がここに移転していたのか?」と思っていた。それは「西北拉麺」、惜しい(笑)。しかも水天宮の店は蘭州拉麺の店だった。
こちらは2024年10月25日オープンで“びゃんびゃんめん”の店。「びゃん」の画数は、57画(簡体字では42画)でかなり複雑な漢字。そしてその麺は中国陝西省西安市で食べられている郷土料理で幅広手延べ麺。
ちょっと長くなるがびゃんびゃん麺について。
2012年、中国西安に行って麺(中国では面)の食べ歩きをしてきた。世界一中国の面に詳しい坂本先生の案内でその時出会った面で面白かったのが「びゃんびゃん面」。中国では一番画数が多いと言われている字を使う。こういうのを日本で出せば面白いのに、と思っていた。そして2018年9月、八丁堀に「西安麺荘 秦唐記」がオープン。私が日本で初めて食べたびゃんびゃん麺が、ここ。その後、2020年6月にセブンイレブンからびゃんびゃん麺が発売。これがとてもおいしかった。びゃんびゃん麺の可能性を感じたほど。しかし、その後、下火になった。そんなこんなで私にとっては久しぶりのびゃんびゃん麺。

この界隈は「楊國福」や「串串香」などガチ中華密集地帯。高田馬場も変わってきている。そのうちもっと増えていくのだろうか?
そしてこの店は同じ高田馬場にある「西安ビャンビャン麺」や多店舗展開している「青山餃子房」などを経営している株式会社青山共栄の経営。HPを見るとFC含めて17店舗(そのうち青山餃子房が14店舗)ある。
中国西北部は陜西省、甘粛省、青海省、寧夏回族自治区、新彊ウイグル自治区の3省2自治区からなるが、その“西北”だと思う。(その面積は中国の陸地面積のうち、3分の1に相当。しかし人口は少なく、中国全体の10分の1足らず、中国で最大面積、最少人口の地区。)
しかし場所は高田馬場、♪都の西北♪と校歌にあるように早稲田大学生にとって“西北”と付けばなんとなく反応してしまうのではないだろうか?もっとも経営者がそこまで考えて店名を付けたとは思いにくいが・・・。

店に入るとボックス席中心。一人だったが、4人ほど座れそうなボックス席に座る。店内ではほぼ中国語しか聞こえてこない。お客さんもほとんどが中国系。カラー写真付きのメニューを眺めてみると多数のメニューがある。その中から油潑麺(ヨウポーメン:いわゆる油そば)の基本メニューを選択。ビャンビャン麺はスープ麺よりも汁なしが合うと思っている。
この油潑麺(ヨウポーメン)は、茹でたビャンビャン麺に唐辛子やネギ、ニンニクを加え、上から熱した油をかけ、醤油や酢で味の調整をして食べる。日本式油そばとは違う。ここではキャベツやサイコロチャーシューも入っており、なかなかおいしい。麺は2-3cmの幅広麺ですするにはデカすぎる。モグモグ食べる感じ。なかなかよくできていて、他のメニューも食べてみたくなる。
長い間、ラーメン激戦区と呼ばれてきた高田馬場〜早稲田界隈だが、中国麺に押されてしまうのだろうか?

お店データ

西北高家

西北高家

東京都新宿区高田馬場2-14-7 ニュー西村ビル 1F(高田馬場)

このお店の他の一杯

    大崎裕史
    大崎裕史

    (株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。