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2021年12月23日の大崎裕史の今日の一杯

ラーメンとシュウマイ

築地場外の「幸軒」夜の部を担当(たまに昼も手伝っていた)していた人が10月に店を出した、と聞いて行ってきました。「幸軒」と言えば、築地(4丁目)の方には何度も行ってますし、もうひとつの「中華 幸軒」(築地6丁目)を見つけた時にも驚きました。しかも、6丁目の方が古いとか。まだまだ食べ歩きはそんな発見があって面白いし、楽しいです。
場外の方の「幸軒」は店名を「こうけん」と呼ぶ常連さんもいるようですが正式には「さいわいけん」。なぜ常連さんがそう呼ぶか?初代店主が佐藤幸吉さんで「こうちゃん」と呼ばれていたから。ちなみに長男は佐藤幸男さん。
そして独立したのは小川さん。元々は「幸軒」の常連さんで血縁関係はなし。いつの頃からか、手伝いとして入るようになり、営業していない夜の時間に「幸軒夜乃部」として魚を中心とした料理を提供。『築地に来たお客さんは一生に一度しか来ないかもしれない。来たくて来たくてお金貯めてやっと来た方かもしれない。そんなお客さんに美味しい、また来たいと思って帰ってもらいたい』という気持ちで営業していたようで感心してしまいます。私もいつか行ってみたいと思っていましたが、月日の経つのは早いもので・・・。コロナ禍の約2年間は営業できなかったようなのでそれでの独立なのかもしれません。
「ツキとシュウマイ」は市場が休みの水曜と日祝のみラーメンを提供。それ以外の日は焼売と惣菜などを出す食堂。仲の良い人が来ていて「前みたいに魚も出せば?」みたいな会話が展開中。日本酒はいろいろありました。他の人のレビューを読むとマグロは出しているようでかなりおいしいようです。昼のみの営業。
ラーメン750円とシュウマイ1個150円を注文。
待ってる間に店名の由来などを質問。「築地の“ツキ”。そしてシュウマイがウリの店だからね。」と答えてくれました。ラーメンデータベースと店頭は「TSUKI to SHUMAI」で食べログはカタカナだったのでどっちが正しいか聞いたら「俺のイメージとしてはローマ字。でも登記だなんだが英語だと難しいから・・・」というニュアンス。
場外の「幸軒」は牛も使っていたと記憶しているがこちらは生姜がかなり効いている。麩がかわいくワンポイント。麺は浅草開化楼の中太縮れ麺。柔らかく、そして脂がのったチャーシューが素晴らしい。昔風だが全体的にとてもおいしい。
シュウマイはもちろん「幸軒」譲りの大型焼売。こちらも生姜が効いておいしい。
場外からは遠くなり、むしろもうひとつの「幸軒」に近いが静かな場所でやっていきたいとのこと。
ノスタルジックなラーメンが好きな方はぜひどうぞ。

お店データ

TSUKI to SHUMAI(ツキとシュウマイ)

TSUKI to SHUMAI(ツキとシュウマイ)

東京都中央区築地7-15-5(築地)

このお店の他の一杯

    大崎裕史
    大崎裕史

    (株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。