JR八王子駅北口から伸びる「西放射通り商店街」は「ユーロード」と名付けられ、市内随一の目抜き通りになっている。駅からここを歩いた人は、途中で見かける歴史ある構えの店が気になるに違いない。鮮やかな色の暖簾の上に、店名を書いた黄色い看板がある。その左には「釜玄」、上部には「オートボイル式」。おまけに、電話番号の上には強引な語呂合わせも書かれている。
創業は1954年。八王子で一番古いラーメン専門店と言われる。八王子といえば、透明なラードをかけて、刻みタマネギを具に用いる「八王子ラーメン」が有名だが、竹の家のラーメンはそのスタイルではない。鶏・豚・煮干し・野菜・昆布といった食材を巨大な釜で煮出しながら、澄んださっぱり味に仕上げているのが竹の家のラーメン。「釜玄」というのは、ご主人の名前と自慢の「釜」が由来。醤油味一本で提供されるスープに自信があるからこそ、麺とスープにネギだけを加えた「かけラーメン」もメニューに並べている。
しっかり縮れた中太麺は、ゆっくりと回転するテポざるに入れられて、2分10秒かけて茹で麺機の中を一周し、スープを張った丼に自然に落とされる。「オート」と言いつつ、茹でている最中や丼に入ってから、麺をちゃんとほぐしている。スープが麺に馴染んで、すっきりした後味に繋がっているのも納得。
テーブル席が多く、広い店内。昔はひっきりなしにお客さんが来ていたのだと想像できる。様々な飲食店が一気に増え、令和の時代にはそこまでの賑やかさはないものの、歴史を重ねてきた「東京ラーメン」を味わえる。
















