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2022年2月28日の大崎裕史の今日の一杯

東京都目黒区不動前

タンメン(チャーハン、餃子)

先日、SNSでチャーハンか餃子のおいしいラーメン店を募集した際に“あの”石神秀幸さん(今ではあの人気店「七宝麻辣湯」のオーナー)からオススメがあった。いや〜びっくり。驚きと感激で胸熱になった。
もちろん速攻で行くに決まっている。しかも私の家から徒歩圏内というのだから驚きも二乗三乗である。
私が目黒に勤めて40年になるのにまったく知らなかった。目黒不動尊の目の前。駅で言うなら不動前駅から5−600m。
昔は看板があったようだがすでに看板は無い。聞くと「風が強くて危ないから外しちゃった」とのこと。
外観もショーケース内も正直、そそらない。前を通っても入らないだろう。ここは渋谷駅東口から恵比寿と五反田を繋ぐ不動尊経由のバス通りでもある。なのでバス内から見えたことはあるかもしれない。でも一度来てみようとは思わない外観。石神さんが予備知識無しに最近入ったらしいが尊敬に値する。

街中華に入って何を頼むか?これが意外と難しい。
チャーハンと餃子を頼むことは最初から決めていた。半チャーハンが無いのも知っている。こういうお店の醤油ラーメンは外れる時は半端ない。なので大ハズレが無さそうなタンメンにしてみた。途中、店名が付いた「天龍メン」が気になり、聞いてみると「あんかけ!」としか答えてくれない。あとは鼻歌を歌いながらチャーハンの鍋を振っている。でも、少し経って「あれはチャーハンには合わないよ」と教えてくれた。がんごそうでぶっきらぼうだが優しい一面もある。おそらく奥さんと長い間やってきたのだろうけど、この日はワンオペだった。常連さんらしき人は「お勘定、ちょうど置いとくね〜」と言って帰っていった。そんな雰囲気のお店である。

タンメン500円もチャーハン550円も餃子350円も、予想以上にはおいしかったが大きな個性があるわけでは無く、電車に乗ってまで来てくださいとは言いにくい。でもタンメンはそれなりの塩っ気で意外とレンゲが止まらない。途中、店主が私の前に来て「どうだ、うまいでしょ?」とニヤリと笑う。自信があるのだろう。チャーハンはパラパラ系、しょっぱめ。チャーシュー細切れ入り。

餃子はよく焼き系。他の人の写真もたいがい焦げている。
他に二人の客が居たが、提供も終わっていたので会計時に聞きたいことを二つ、聞いてみた。
「他の天龍と何か関係あるんですか?姉妹店とか暖簾分けとか」
「関係ない!うちはうちだけ!」
「どれくらいやってるんですか?」
即答で「200年!」(笑)

帰社して調べると40年くらいのようだ。
他にもいろいろ面白い書き込みがあった。
『先客が6人いて、オーダーをとるまで55分かかった』(笑)
『俺のブログには度々出てくる世界一の炒飯を出す店』
『行く度に味が変わる』(笑)

なお今は昼2時間しか営業していない。

お店データ

中華料理 天龍

中華料理 天龍

東京都目黒区下目黒3-18-14(不動前)

このお店の他の一杯

    大崎裕史
    大崎裕史

    (株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。