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2017年5月9日の大崎裕史の今日の一杯

福岡県福岡市中央区天神南

中華そば

「博多」と言えば「札幌」と並んで日本の二大ご当地ラーメンと呼ばれている。札幌が味噌ラーメンならば、博多は豚骨ラーメンである。圧倒的に豚骨文化、しかも細麺。長い間、それが続いている。たまに東京や地方の人気店が出店しても「豚骨以外」の味だと閉店していった、という歴史がある。ラーメンイベントをやっても他の地方なら地元では食べられない店が人気になるのだが、博多では豚骨ばかりに行列が出来る。そんな「豚骨細麺文化」の街も少しずつ変わってきている。博多では豚骨ラーメン以外を「非豚骨系」ラーメンと呼ぶらしい。
しかし実は、博多には20年くらい前から魚介系醤油ラーメンを出して人気になっている店がある。それが「郷家」である。私も初めて食べたときはそれはそれは衝撃的だった。その「郷家天神店」の真向かいに煮干系醤油ラーメンの店を出したのがこの「永福」である。東京のラーメン好きなら、その店名を見て、「ん?」と思うに違いない。ラーメン好きに取っては地名よりも店名で知られている。そう「永福町大勝軒」である。ここの店主も20年ほど前、東京で「永福町大勝軒」にはまったらしい。そんなラーメンを博多で提供したい、博多の人に食べて欲しい。そんな熱い思いを店名に込めたのであろう。やや濁りのある魚介を効かせたスープ。麺は中太の少し縮れたもの。いわゆる東京風のラーメンである。私からすれば、「懐かしい」。地元の人にすると「新鮮」ということになるのであろう。カウンター5席しかない小さな店だが「郷家」との醤油ラーメン対決、共存共栄で生き残って欲しい。中華そば650円。

お店データ

中華そばつけ麺 永福

中華そばつけ麺 永福

福岡県福岡市中央区渡辺通5-24-38(天神南)

このお店の他の一杯

    大崎裕史
    大崎裕史

    (株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。