ラーメンをメディアに紹介する時、「東京で」「新店で」「新しい味で」と言われる事が多い。そうすると、よく紹介する事になる店と、紹介する機会がない店は二極化してしまう。長年地道に、定番メニューだけで営業している、こちらのようなお店は紹介する機会が少なくなってしまう。
飯田橋が最寄駅だが、徒歩10分ほどかかる上、これといった目印の無い街あいにある。
創業は1990年より前だったらしく、30年を越える歴史がある。現在は、日曜祝日に加えて土曜日も定休日に。それだけに、店内は地元の方に馴染まれている様子が漂っている。
メニューは醤油味の中華そばともりそばと餃子、そしてトッピングの組み合わせと一見シンプル。ただし、そのトッピングが「チャーシュー」と「こんぶ」という点がこの店の個性。かつてラーメン本などで掲載される時は必ず「こんぶラーメン」が掲載されていた。私も三度目の訪問だが、今回もこんぶラーメンを注文。
澄んだスープは、鶏ガラに野菜を加えて煮出したもので、あっさりしつつも徐々にじんわり感が高まってくる。醤油味で程よい旨みのスープを中太麺が引き上げてくれるが、何よりも驚くのは丼を覆う大量の刻み昆布。昆布が持つ旨みが一気に口の中での印象を変え、麺以上のインパクトを与えてくれる。
そして、昆布を食べ終わってから思い出す事がある。それが「こんぶラーメンにはチャーシューが入ってない!」。チャーシューがない事に気づかなくても、昆布の存在感が歯と舌に残る一杯で、食べごたえは十分。とはいえ、三度食べに来てチャーシューを食べてない事になるので、四度目は「チャーシューこんぶラーメン」にしようかな。
















