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「特製鰹醤油らぁめん ¥990」@Bonito Soup Noodle RAIKの写真平日 薄曇り 11:20 待ちなし 後待ち2名

本日は〝第19回 RDBの超高性能スーパーコンピューターが算出したオススメ店は本当に私に合うのか!〟を開催する。このイベントはRDB PC版のオススメに挙がる店から営業時間などを考慮してその店で自分の好きなメニューを食べて採点するものである。

採点基準は90点以上付いたなら私のKO負け、80点以上ならば判定負け、70点台なら引き分けとし60点台なら判定勝ち、59点以下の点数ならば私のKO勝ちである。過去の対戦相手は「風雲児 」「麵屋一燈 」「煮干しつけ麺宮元 」「竹末東京プレミアム 」「さんじ 」「麺処 晴」「燦燦斗」「神田 勝本」「中華そば屋 伊藤」「麺処 ほん田」「煮干中華ソバ イチカワ」「麺屋 和利道 warito」「らーめん 芝浜」「らーめん かねかつ」「狼煙〜NOROSHI〜」「ラーメン大至」「中華ソバ 伊吹」「麺処 朧月」で成績は18戦10勝3敗4分 7KO1試合放棄と現在は勝ちが先行している。その大きな勝因として清湯醤油系が好みの私に対してスパコンはガッツリ系やつけ麺系を推し続けてくるのでマッチメイクに問題がある。

しかし今回、オススメ店の中に濁り系ではなさそうなこちらが挙がってきた。さっそく相手の情報を得ようとRDBの皆さんの写真を見てみると清湯系と思われる写真が複数見つかった。これならば期待が持てると一戦交える事を決め、開店前の現着を目指して井の頭線に乗車した。

その間も対戦相手の事を知ろうと下調べを進めるとスープの種類がWスープなのだが鶏出汁か豚出汁で選べるようだ。「RAIK」と店名の入ったメニューなどに戸惑いながらも初めての私は淡麗そうに見える鶏出汁ベースにしようと心を決めて最寄り駅の永福町に着いた。

こちらも初の永福町だが立派な駅には驚いた。北口を出ると目の前には有名なラーメン店がすでに営業しており店内は満席で人気の高さを物語る。それを横目に見ながらバス通りの商店街を進むと10分ほどでインパクトのある黒い看板が出迎えてくれた。店先に行列はなく先頭にてオープンを待つことにした。

定刻になり真っ黒なロールスクリーンが上がりオープンとなった。券売機の前に立つとメニューは至ってシンプルな構成で「RAIK」などと銘打ったメニューはどこにも見当たらない。分かりづらいメニュー名を変更したのだろうが下調べをしておいた私は余計に混乱する事になった。後列の圧に負けそうになりながら迷っているとボタンの中にサッパリしてそうな〝鰹醤油〟の文字を見つけた。トッピングを選ぶ余裕がなかったので特製を選び何とか発券できた。

カウンターに座りワンオペの店主さんに食券を手渡し落ち着いたふりをして店内を眺める。本日のBGMは〝いきものがかり〟でCDかと思ったらライブDVDが映されていた。JASRACに届けを出されてあると思うので安心して音楽に身を委ねる。

スープや麺の太さの違いからかワンロット1杯のオペレーションにて我が杯が到着した。粉引きの八角丼の中の姿は特製ならではの迫力を見せつける。その大迫力を下品に見せないのは丁寧な盛り付けだからだろう。ワンオペながらに作り込まれた容姿にうっとりしてしまった。

まずは栗皮茶色のスープをひとくち。味わう前から脳に直接訴えかけるのは文字通りの鰹の香りだ。唇にはザラつきを感じないクリアなスープは舌の上に乗ると鰹節の香りだけでなく旨みの華がパッと開く。前へ前へと出てこようとする鰹出汁だが不思議と嫌味がないのは魚粉に依存してないからだろう。それ故に過剰すぎると言いたくなるはずが何故かしっくりと落ち着く。それは鰹節の華やかさを影で支える鶏出汁のチカラもあっての事だろう。単調になり兼ねない鰹出汁に動物由来のコクを与えて深みを重ねる役割を果たしている。醤油ダレも香りの高さを合わせるのではなく落ち着いた熟成感のある醤油の香りで味の輪郭を作っている。個性的なスープが苦手な私だが、一瞬でこのスープの独創性に引き込まれてしまった。

茹で時間80秒ほどの麺は胚芽色が残る全粒粉のストレート中細麺で見た目は日本蕎麦を思わせる。箸で持ち上げても蕎麦ではなかろうかと疑ってしまう麺肌だ。口に運ぶと少しザラつきを感じるので余計に蕎麦に思えてくる。さらには鰹出汁を引き連れて口に入って来た時の感覚は蕎麦そのものだ。ここまできたら蕎麦でも良いのではと思ったが、噛みしめるとそば粉ではない小麦粉の甘みがにじみ出てくるので初めて蕎麦ではない事を実感する。せっかくの麺を蕎麦に例えて申し訳なく思った。

具材は部位も調理法も異なる焼豚が三種類とワンオペなのに手の込んだ仕事ぶり。先に鶏ムネ肉のレアチャーシューから。しっとりとした厚切りで柔らかな食感が持ち味だろうが薄い下味が気になった。鶏肉の鮮度が良いので無臭ではあるが物足りなさを感じた。次に豚ロースの低温焼豚は控えめなロゼ色が示す通りにレア感は抑えてある。それが結果として赤身の肉質の旨さを存分に引き出している。ただこちらも味付けの弱さを感じる。最後に豚バラ焼豚は煮豚型で少しだけ炙られた表面が見て取れる。しかし香ばしさを放つほどは焦がされてなく、ほとんど香りは立っていない。香ばしさを出すのではなく、柔らかく煮込まれた脂身を溶かす意味での炙り作業に感じた。

味玉は程よい味の浸透で優しい旨みを出しているが個性的ではなく熟成途中な感じがする。

穂先メンマも特筆する点はないが穏やかな味付けと適度な歯応えを残した仕上がりが脇役としての存在価値を表現しているのかも。

薬味は白ねぎの香りが弱く食感の良い外巻きの部分だけを細かく刻んだものと、青みも食感のしっかりした小松菜の茎の部分だけが添えられてあり香りの強い葉先の部分は見当たらなかった。

ここでひとつの仮想を立ててみた。もし具材の味付けや食材の使い方がスープの鰹出汁の香りを活かす為のものだと考えると全てに納得がいく。麺を含めたどの具材も美味しいのだが主役級の旨さではない。明らかな主役はスープであって、それ以外のものはスープを引き立てる脇役に徹しているのだろうか。もしかしたら本当は主役級の具材たちだが、それを圧倒できるほどのスープの表現力なのかも知れない思うと箸のスピードは加速し続けた。

バランスの良いスープとは思わないが決してチグハグではない旨さに一気に平らげてしまった。本来なら鰹出汁に合わせて柚子の香りを付けてみたり、鶏出汁に合わせて三つ葉の香りを補いたくなる職人さんが多い中でここまで潔く鰹の香りを打ち出したスープで勝負されているのには恐れ入った。

丼を両の手で持ち上げてシンプルながら奥深いスープを飲み干した最後に口の中に転がり込んで来た一片の焦がしネギの香味がラーメンの終わりを告げる。もしご主人がこれを計算して一欠片だけ焦がしネギを入れてあるのだとしたら、思う壺にはまってしまったと感心させられた。

結果としてこのスパコンとの対戦史上の最高得点を付ける事になりKO負けではないが私の負けが決まった。これで通算対戦成績は19戦10勝4敗4分 7KO1試合放棄となった。

まだまだスパコンのオススメに対してはリードしているが今回の相手のように私が驚くようなラーメンに出会える事が出来るのもスパコンのオススメのおかげなのはありがたいと思う一杯でした。

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