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「牡蠣煮干蕎麦 ¥840+味玉 ¥100」@中華そば 先崎の写真平日 晴天 10:50 店内満席 先待ち5名 後待ち10名

〝麺遊空間いばらき 二泊三日ラーメンめぐり〟

急遽、舞い込んできた水戸嬢との食事同伴のために本日は矢継ぎ早に水戸めぐりをしている。先程は早い時間から営業している「ふる川」にて一食目を終わらせると、すぐにこちらに向かうバス停へと急いだ。

少し離れた県庁バスターミナルバス停まで10分以上かけて歩いて向かうと、東部工業団地行きに乗車して10分ほどで最寄りの緑岡中学校入口バス停に着いた。そこからは歩いてもすぐに店先が見えてきたが、定刻10分前の現着になったので並びが発生していた。慌てて最後尾に続いたのだが、すでに白のれんが掛かっており店頭に貼られた案内には10時オープンとなっていた。お店情報よりも1時間も早い開店時間だったようで結果的には外待ち待機という事で外待ち専用の4つの丸椅子は逃したが、大型扇風機の風を受けながら順番が来るのを待った。

それでも来店のタイミングが良かったのか続々と食事を終えた先客が退店していくと、スタッフさんに食券の事前購入の案内を受けて店内の券売機の前に立った。昨日の「麺や 虎徹」でのシジミを使ったラーメンの好印象が後を引いていたので、普段はあまり選ぶ事のない牡蠣を使ったラーメンと味玉を発券して再び行列に戻った。そこからも順調に行列が進んでいくと10分足らずで入店となり、一人客なのに優雅にも二名席のテーブルへと案内された。

テーブル席からでは調理工程が眺められないのが残念だったが、何気なく店内を見渡してみる。和装な外観とは異なり洋テイストのある店内を、本日は三人体制で回している。清潔感のある調理場内では手際の良さそうなオペレーションから次々とラーメンが仕上がっている。直接その様子を見たかったが手元が全く見えないので想像力を働かせながらメニュー名から推測して、ある程度のハード系を覚悟して待っていると着席して4分で我が杯が到着した。

その姿は背の高い白磁の高台丼の中で想像を遥かに超えた景色を見せつけてきた。それはいわゆるカプチーノ系のスタイルなのだが、以前に九州遠征で出会った豚骨カプチーノ系では二度と豚骨ラーメンが食べられなくなりそうな苦い思い出が残っている悪いイメージしかない。そんな記憶を思い出させる表情に気後れしながらレンゲを手にした。

まずは灰梅色のスープをひとくち。とても極細やかに泡立てられた水泡が液面を覆い隠しているスープにレンゲをそっと沈めると、破れた水泡の隙間には鶯色の液体が初めて姿を見せてくれた。その色調は煮干し由来の銀皮がキラキラとか輝いているが、濁ったといった感じのスープではない。それはレンゲを介した指先の感覚からも伝わってきて、濃度といった点では軽やかな印象だ。いざスープを口に含むと温度を低めに設定しているのだろうか、かなりぬるく感じる。その温度のおかげで旨みを感じるセンサーは機能しやすくなってはいるが、好みとしては熱々とは言わないまでも少し高めの方が良かった。その感じやすい旨みの主導権を握っているのは牡蠣由来のコハク酸の香味で、煮干しよりも旨みは強く引き出されている。フレッシュというよりは奥深い旨みなので牡蠣干しを使われているのだろうか。煮干しと牡蠣を使ったキレのある魚介系だけでなく動物系のコクも出ているので、スープに奥行きと幅が立体的に表現されている。初動での塩分濃度は最適に思われるのでカエシは控えめだとは思うが、牡蠣からの塩気が後半になってどう影響してくるか少し心配に思われる。個性的なスープは派手な見た目のインパクト重視かと思われたが、味わってみるとバランスの良い計算された仕上がりに思えた。

そんなオリジナリティのあるスープに合わせる麺は、煮干系には定番と思われる低加水のストレート細麺を採用されている。持ち上げた箸先からは硬めでゴワつきすら感じ、ハリの強さを主張している。スープを寄せつけそうにない乾いた麺肌だが、カプチーノ状のスープの水泡が麺に寄り添っているので一体感は生まれている。そんな麺を一気すすり込むと、エッジの効いた鋭い口当たりが唇を刺激しながら飛び込んできた。低加水ならではの軽やかな舌触りを感じながら麺に歯を立てると、ザクッとした歯切れで応えてくれる。ただ好みとは違った特異な麺質なので残念ではあるが、やはりこのタイプのスープとはベストの組み合わせなのだろうか。

具材のチャーシューには鶏と豚の二種類が盛り付けてあった。先に鶏ムネ肉のレアチャーシューの方から食べてみると、しっとりと柔らかい食感ながら半ナマではない低温調理のお手本と言うべき温度管理と加熱時間が守られている。そこに薫香を加える事で特徴のあるスープに負けないスモーク仕立てとなっている。その香りが強烈ではないので、全体のバランスを壊す事なく適度な個性を主張しているチャーシューだ。一方の豚肩ロースも低温調理となっていて、美しいロゼ発色を見せている。厚切りとは言えないまでも食べ応えも意識して、厚みを持たせてスライスされてある。味わいとしては豚肉本来の質の高さもさることながら、下味のソミュール液がしっかりと赤身にまで浸透しているので抜群の美味さを引き出している。これぞレアチャーシューといった素晴らしい仕上がりとなっていた。

興味本位で追加した味玉だったが、提供温度の低さ以外は納得の出来栄えだった。下茹で加減も良く、半熟の黄身の適度な熟成が生み出したネットリとした舌触りもある。また漬けダレには独特の風味があり、今まで味わった事のない香りか潜んでいる。それが何なのかを確かめたかったのだが、確証が持てないままに食べ切ってしまった。

薬味は水泡に隠れているが赤玉ねぎがアッシェ状にて添えられてあり、かなり大胆に刻まれているので一片が持つ食感と辛味を強く感じられる。繊細とは真逆ではあるが、これくらいの刺激がないと個性的なスープの中では薬味としての存在感が薄れてしまうのかもしれないと思った。

麺を食べ進めていくごとにスープに浮かんだ水泡が姿を消していき、中盤からは純粋なスープと麺の組み合わせを楽しめるようになった。その頃になるとハリやコシが多少弱まってきた麺になっていたので、スープの旨みを取り込み始めていた。その旨みには塩気も多く含まれているので終盤になると、若干の舌の疲れも感じ始めた。

最終的にはスープは飲み干せなかったが、食事中にホールスタッフさんが和え玉の追加の有無を尋ねに来た。店内には現金にて追加可能となっているバラエティに富んだ和え玉メニューが書かれてあるので、和え玉で完結するようなスープの塩気にされているのだろうか。残念ながら和え玉を必要としない私には、初動で懸念された若干の塩分過多な印象で幕を下ろした。

本来ならば苦手なタイプのラーメンのはずが、不思議な爽快感も感じながら席を立った。今回の出会いで、貝類を謳ったラーメンへのイメージが少し変わったかもしれない一杯となった。

投稿 | コメント (2) | このお店へのレビュー: 1件

コメント

いつの間にか2泊3日になっているし、まだまだ伸びそうですね鼻の下!
でも珍しいチョイスですね。牡蠣泡煮干ですか?食べたこともありません。
のらのらさんが食べると...ソープメン(麺)
こちら煮干しの名店のようですね。
パツパツの菅野製麺で定番アイテム!
いつかは食べたい水戸嬢と見上げる夏の雲!

虚無 Becky! | 2019年8月9日 02:19

もう少しだけ鼻の下を伸ばさせてもらいました。しかしソープメンとは何て事を!〝水〟は大好きでも〝風〟は苦手なんですよ実はw
でも〝SOAPMEN〟て屋号のラーメン屋ありそうで笑っちゃいましたw
私も新ジャンルに挑んでいかないと、これから先は余計に食べられなくなってきますからね。旅気分も手伝って頑張ってみましたよ。

のらのら | 2019年8月9日 09:59