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「醤油らーめん (並盛り) ¥780+味玉 ¥100」@ふる川の写真平日 晴天 9:58 先客6名 後客なし

〝麺遊空間いばらき 二泊三日ラーメンめぐり〟

昨日の最後は歩兵民には難攻不落と思われた霞ヶ浦は玉造で今回の茨城遠征通算7杯目を食べ終えると、運行本数の少ないバスの時間の都合上で土浦を迂回して水戸に何とかたどり着いた。バス道中で予約しておいた水戸駅直結のホテルに午後8時半にチェックインすると、サウナは無かったがホテル内の大浴場で汗を流して缶ビールを開けると知らぬ間に眠りに堕ちてしまっていた。

目が覚めると時計は深夜の手前を指しており、慌てて飛び起きて出掛ける準備をした。こんな深夜にと思われるかもしれないが、今回の茨城遠征最大の楽しみでもある欲望うずまく街と名高い水戸ナイトを満喫する為にやって来たと言っても事実として過言ではないのだ。そこで素早く支度を整えるとホテルのフロントが男性なのを確認してから夜の水戸情報を入手した。ホテルのスタッフによると夜の繁華街は水戸駅前ではなく、北口を出て左手に進んだ辺りの泉町や大工町が賑わっているとの話だった。はやる気持ちが抑えられず、あまりに急ぎすぎて大まかな位置情報を聞いただけで出発したのが最大の失敗だった。

ホテルのある南口から駅のコンコースを抜けて北口へ出ると、一目散に左へと舵を切り進んで行った。5分歩けどネオンが灯った街並みは現れず10分、20分と歩いてもそれらしき場所が見えてこない。タクシーが来れば飛び乗ろうと思ったのたが、空車はおろか実車タクシーすら一台も走っていない。道を間違えたのかと思っていると、突然に大きなデパートが現れた。その先には僅かではあるが明るい街並みも見え、そこが水戸の歓楽街である大工町だと確信した。

大通りを離れて怪しげな路地の方へと足を向けたのだが、ここが水戸最大のネオン街とは思えない程にひっそりと静まりかえっている。知らない街で唯一の頼りである呼び込みのお兄さんも立っておらず不思議に思っていたのたが、本日が日曜日という事を思い出した。数多くの雑居ビルにはそれらしき店の看板があるが、今夜はどこも消えていて休みのようだ。途方に暮れながら狭い範囲ではあるが飲み屋街を一周していると、私よりもかなり老齢な客引きに声を掛けられた。なに食わぬ顔をしながらも藁にもすがる思いで如何わしい業態でない事だけ確認すると、そのオッサンに連れられて夜の闇へと消えて行った。

かなり怪しげなオッサンだったが、店の方は至って健全で、深夜3時の閉店時間を過ぎても盛り上がってしまい思わぬ出費をしてしまった。さらには言葉巧みなキャ◯嬢の分かりやすいおだてで調子に乗ってしまい、翌日の同伴出勤の約束までしてしまった。さすがは御多分に漏れず積極的な水戸嬢の誘いを断り切れない弱い自分がいたが、ホテルを連泊に変更する冷静な自分も存在していた。

これで本日の予定が大幅に変更される事になってしまったが、夜までの時間で本題のラーメンめぐりの為に作戦を練り直した。そこで第一候補に挙がってきたのが開店時間の早いコチラだったので、RDBのお店情報では10時開店となっている時間前の現着を目指してホテルを出発した。

水戸駅北口から茨城交通バス 運転免許センター行きのバスにて20分ほど揺られると、最寄りの車検場入口バス停で下車した。そこからは大通りを外れて田んぼの中の脇道を進んで行く。ナビの指示通りとは言え不安でしかない道のりを、首を垂れる成熟した稲穂の香りを嗅ぎながら歩いて行くと再び大通りに出てきた。小さな川沿いに佇むマンションの一階のテナントの中に、こちらの店名の大きな看板を見つけた。バス停から歩いて10分ほどでようやく店先に着いたのだが、10時開店よりも早かったがすでに暖簾がかかって営業中の看板が出ていた。

どうやら早開けだったらしく、店内に入るとラーメンを食べている先客もいたので随分と早くオープンしていたようだ。先客に続いて入口右手の券売機の前へと進んで、本日のお題を品定めする。券売機のボタンを埋め尽くすメニューの豊富さに圧倒されながらもマイスタンダードの醤油系のボタンを見つけ、味玉を追加発券してカウンターに腰を下ろした。明るいホールスタッフさんに食券を手渡して、卓上に置かれたお冷を飲みながら店内を見渡してみる。

白壁と木目を基調としたL字カウンターとテーブル席の清潔感にあふれる店内を、本日は五人体制で回している。世間のラーメン店はまだオープンしていない午前10時にもかかわらず盤石の布陣を敷いているのは、それだけ人気と需要がある証と思われる。厨房内に目を向けると、ピカピカに磨き上げられたステンレスが新店舗のように光り輝いている。茹で麺機の真上のダクトには8つものタイマーが並んでいるが、それだけ麺の種類が豊富と言う事だろう。すでに店内には美味しそうなスープの香りが満ちており、手入れの行き届いた調理器具を見ているとラーメンへの期待は大いに高まってしまう。そんな興奮を抑えるように待っていると、着席して5分で我が杯が到着した。

その姿は白磁の切立丼の中で、昨晩のアルコールが残る午前中の一杯目には相応しい清らかそうな景色で迎えてくれた。清らか〝そうな〟と思ったのは不得手なナルトが添えてあったからで、何が入っているか分からないナルトの添加物がスープに溶け出しやしないかと心配になってしまう。すぐに紙ナプキンに取り出すと安心感が出て、絶景にますます磨きがかかった。

まずは向日葵色のスープをひとくち。とても澄み切った透明感のあるスープの表層には、まばらなドットの香味油が浮かんでいる。しかしその油膜はとても薄く、軽やかにも見える。それを確かめるべくしてレンゲを介してスープを口に含んでみると、特攻隊長として先陣を切ってきたのは魚介を主とした香りだった。その魚介の香味の中でも特に鰹節由来の香りが親しみのある和風出汁を思わせるが、旨みの土台は動物系出汁が築いているようだ。初動では確かにそう思ったスープなのだが、しばらくして煮干しの旨みも湧き上がってきたので奥行きのたっぷりある仕上がりとなっている。カエシの塩梅も午前中の胃袋には程よく飲みやすい。多種類のスープを炊かれているのに基本の清湯スープに力が注がれているので、他のスープも気になってしまった。

麺上げまで30秒ほどと思われる自家製麺を持ち上げてみると、ハリと言うよりも固さすら感じる中細ストレート麺が現れた。黄色みを帯びた麺肌には切刃のエッジが鋭く見られ、ハードボイルドな印象を受ける。箸先の軽やかさからは加水率の低さが思われ、好みと違った口当たりを想像しながらすすり込んだ。見た目同様にシャープなキレが唇を刺激しながら滑り込んでくるが、麺一本の形状が長いので大量の麺をすするのに苦労した。一度だけではすすり切れず二度三度と繰り返しすすらなければならないので途中で麺を噛み切ってしまい、すすり心地の点では悪くなってしまった。やはり多少麺が短くても一気にすすれる程度の長さの麺が好みだと思った。しかし初動では固すぎるとも感じた麺も、次第にスープとなじんでいくのが分かり、中盤以降の麺ディションに期待がふくらんだ。その間に具材陣を味わっておこうと目線を変えて具材へと移行した。

具材のチャーシューは鶏と豚の部位違いの二種類で、見た目の色合いを活かすためか発色の良い豚肉の方が上に重ねて盛り付けてあった。しかし淡白そうな鶏肉の方から味見しようと、下から掘り出して口にしてみた。部位は鶏ムネ肉で仕込まれていて、低温調理が施されている。私の食べるタイミングが遅かったのかもしれないが、序盤でもすでにスープに加熱されていた。中途半端な半ナマよりはありがたいが、鶏肉のタンパク質が固まってしまいパサついてしまっていた。下味の薄さも手伝って、やや物足りない食感と味付けが残念だった。一方の豚肉には肩ロースが使われていて、低温でローストされたロゼ色が美しく出ている。こちらは下味が肉の内部にまで浸透しているので、素材プラス調理の技も楽しめる出来栄えに感じた。かなり薄くスライスされているので食べ応えとしては不十分だが、それを上回る味わいが良かった。

追加した味玉は今まで味わった事のないタイプだった。好みの熟成感はないのだが、黄身の中心にまで程よい塩気が浸透しており、その浸透圧のおかげで黄身の水分が抜けて濃厚な旨みを放つ。その旨みが濃い甘みとなって口の中にまとわりつくと、不思議と柑橘由来の香りがサポートしてくる。濃密と清涼感という相反する味わいが同時に感じられるという、新たな味玉の世界観を見せてくれた。好みの完熟味玉とは違った、未熟成タイプの味玉は追加して良かったと心から思える逸品だった。

中細メンマは表面が少し滑りを持った柔らか仕立てだが、軽やかながらも明確な歯応えを残している。過度な味付けをしてないので味覚でアクセントを付けるタイプではなく、食感でサポートするメンマに思えた。

薬味の白ネギは繊細な顔立ちのラーメンの中で、唯一と言っていいほど粗々しく刻まれている。しかしその切り口から香る白ネギの風味が、素朴で全体を和やかにまとめている。丁寧に仕事をされた白髪ねぎも良いが、私は歯触りや香りの面でもこれくらい野趣あふれる薬味の方が好きである。

器の口縁に添えてある海苔は表面のザラつきから粗悪な海苔かと思ったが、口にしてみると香りも程よく口溶けも繊細だった。ナルトは最初から丼外に避けておいたので食べる事はなかったが、色どり要員としても添加物まみれのナルトはこのラーメンに似合わないと感じた。

中盤から麺に戻ってみると、先程までの麺の強情さが嘘のように変わっていた。強すぎたハリがなくなり、もっちりとした食感へと変化していた。確かに初見でこの麺の歯応えだと、後半にはダレてきそうでもある。それを踏まえての固茹でなのだろうと、勝手に解釈して麺を楽しんだ。結果として箸が止まることなく全てを平らげて、満足のままに箸とレンゲを置いた。

10時開店直後は私までの客足は良かったが、私以降の後客は一人も訪れてこなかった。本当なら他の種類のラーメンも見てみたかったのだが、残念ながら拝む事ができずに席を立った。

本日は昼のうちに出来るだけ水戸ラーメンを攻略しておきたいと思い、すでに連食先に決めておいた二軒目へと向かうバス停へと急ぐ事にした一杯でした。

投稿 | コメント (2) | このお店へのレビュー: 1件

コメント

しまった!やられた!冒頭から読んでしまった!
「難攻不落」の言葉に騙されたが、結局は「夜」を書きたいだけと分った私が馬鹿だった!
深夜3時まで盛り上がって、拉麺は20分で終わりでしょうが!
「本題のラーメンめぐり」考え方変えたほうがいんじゃねぇ?拉麺レビューは1/3でしょうが!
1/3の男「のらのら」と明日から呼ばせていただきます。...たぶんまだ続くのでしょうね。

昭和のBecky! | 2019年8月8日 00:20

これからは出来るだけラーメンの内容も書いていこうと思ってます。

のらのら | 2019年8月8日 10:37