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2017年2月15日の大崎裕史の今日の一杯

群馬県伊勢崎市新伊勢崎

ホタテ塩ラーメン

群馬県伊勢崎市の微妙な空き地の端っこにその店はあった。「麺や蔵人」、くろうどと読む。
メニューがいっぱいあり、何を頼むか迷う。普通なら「基本メニュー」と決めている。しかし、他のメニューの惹きが強く、とても醤油ラーメンや塩ラーメンといった通常メニューを頼むのがもったいない感じにさせる。そこで二人だったので店主に「何かオススメを二つ、お願いします」と異例の注文方法を取った。だって、醤油ラーメンでも普通の醤油に淡麗醤油があり、塩ラーメンに至っては白はまぐりらーめん972円、鯛塩らーめん972円、ホタテ塩らーめん1188円。そして限定で始まった「金目鯛らーめん」1500円だ。さらに味噌ラーメンもいろいろあったし、他の限定メニューにも目移りした。こんな種類を用意できること自体素晴らしいが、クオリティはどうなんだろう?と疑問になる。
まずは、最近裏メニューで始めた「金目鯛らーめん」1500円。そういや、店内のどこにも書いてなかった。こちらは清湯で細麺。ここの塩ラーメンは「黄金の塩らーめん」820円として提供しており、自信作の一つのようだ。それをベースに使いながらも金目鯛の旨味を加え、チャーシュー替わりに金目鯛がのっている。実に贅沢な一杯。洋食経験も和食の経験もある店主だからこそできる限定メニューと言えよう。実に美味しい。
そして今回写真でも紹介しているのが「ホタテ塩らーめん」1188円。どちらも塩味だったので「片方を醤油にすれば良かったかな?」と少しだけ逡巡したが杞憂だった。こちらは濁りのあるスープで旨味も全く別物。麺はコシのある太平打ちになっている。大きめのホタテがどーんと4個入り。このホタテがまたうまい。面白いのは柑橘系も変えていることだ。金目鯛の方はスダチ、ホタテの方はレモン。同じ塩ラーメンでもまったく別物を提供してくるのがすごい。
メンマは共通なのだが面白い仕上げをしており、一般的な短冊風ではなく、幅広くカットして甘めの味つけ。これも面白い。なかなかいろんな引き出しがありそうな店主。近くだったら、全メニュー制覇したくなる。醤油も味噌もうまいんだろうな〜。

お店データ

麺や 藏人

麺や 藏人

群馬県伊勢崎市北千木町893-1(新伊勢崎)

このお店の他の一杯

    大崎裕史
    大崎裕史

    (株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。