なんとかデータベースラーメンカレーチャーハンぎょうざうどんそば
 
2025年8月8日の大崎裕史の今日の一杯

東京都千代田区東京

○特こいくち(1480円)

2025年8月7日、東京ラーメンストリートに新店舗が二店舗オープン。入れ替わりではなく、既存8店舗(「東京煮⼲し らーめん⽟」「そらのいろ NIPPON」「塩らーめん専⾨ ひるがお」「とんこつらーめん 俺式 純」「六厘舎」「東京駅 斑鳩」「味噌麺処 花道庵」「家系ラーメン ⾰新家 TOKYO」)に加えて二店舗なので合計10店舗。これまでは『東京のラーメン』を紹介する集合施設だった。新店舗はご当地ラーメンとYouTuber「HIKAKIN」監修の「みそきん」(←は、来年2月末までの予定)。
そしてそのご当地ラーメンは、以前開催していた「ご当地ラーメンチャレンジ by 東京ラーメンストリート」の第5弾で人気だった青森の「ひらこ屋」。現在、ラーメンデータベース青森県1位のお店である。前回、2022.10.5~2023.1.16の期間限定営業の際は約6万4000人を動員。その人気で選ばれたのでしょう。

豚骨ベースのスープに平子煮干を中心に4種(50kg以上)の煮干を使い3回炊き上げる“三段仕込”で炊き上げた濃厚スープ。合わせる麺は内麦と外麦を独自に配合した松本製麺製の特注麺。中太で軽く縮れのついたタイプで東京駅限定麺。かん水を控えめにし(青森は無かん水の麺も多い)、もっちりな麺に仕上げている。チャーシューは国産豚モモ肉を使用し、ウチモモ・ランプ・ナカセンといった部位ごとに調理法を変えることで、それぞれの旨味を引き出している。なのでチャーシューメン(バラそば)か○特がオススメ。また特徴的な結びメンマは煮干し出汁で炊いており、全体的なマッチングもいい。完熟煮玉子は2日間自家製タレに漬け込み、真っ黒だが味わい深い。
あっさりや辛ニボ(東京店限定)も食べに来てみたい。

参考までにオープン初日の混み具合。11時半着で15人くらいの待ち。もちろん並んで食べます。飛地行列なので、専用スタッフが必要で大変そう。※11時52分着席 ※ラーメン到着12時1分
「みそきん」は予約制だが、予約の人が常時10-20人待ち。

■私から見たざっくり「津軽煮干し」の歴史
昭和10年(1935年)頃にはすでに支那そばがあったらしい。蕎麦屋の中華そばも昔から存在していた。
「三忠食堂」は1907年頃の創業で100年以上の歴史があり、津軽そば(ラーメンではない)を古くから出していた。ラーメンも早くから出していた。青森には製麺所も多く、自家製麺も少なくなかった。細縮れ麵と無かん水のうどんのような麺の2種類の存在。スープもあっさり煮干しと濃厚煮干し。
「マル海」は1956年(昭和31年)創業。あっさり煮干しの基本形か?
「たかはし中華そば」の創業は1982年(昭和57年)。この濃厚煮干しの存在と後に与えた影響は大きい。
私が初めて青森に行ったのは2000年5月。この頃はとにかく情報がなく、店選びにも苦戦。
「マル海」「くどう」「たかはし」「緑屋」など、昔からの有名店はこの時に実食。まだ若手のお店はオープンしてなかった。
「長尾中華そば」と「津軽ラーメン街道」のオープンが2004年。この頃から「青森煮干」の快進撃が始まる。
「長尾中華そば」は初めての「あっさり」「濃厚」の二本立て開始。
(香妃園@六本木で働いていた。ラーメントライアウトで決勝惜敗。)
「津軽ラーメン街道」への東京からの出店者が「青森煮干」を食べて影響を受け始める。
「ひらこ屋」が2005年創業。
この若手両店の創業とその存在が後の若き店主に与えた影響は大きい。
また同じ頃に、青森出身のラーメン研究家・石山勇人さんが登場。「津軽ラーメン」の情報発信に貢献。
「津軽ラーメン煮干し会」が2012年に結成。東京ラーメンショー2012へ出店。全国的な知名度アップ。
2015年頃、スタートした「SUSURU TV.」のSUSURU君は青森県弘前市出身。

お店データ

津軽煮干 ひらこ屋

津軽煮干 ひらこ屋

東京都千代田区丸の内1-9-1 東京駅一番街 B1F(東京)

このお店の他の一杯

    大崎裕史
    大崎裕史

    (株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。