私は1995年のインターネット元年から『東京のラーメン屋さん』というサイトを立ち上げ、闇雲に都内のラーメン店を食べまくった。新店を中心にテレビで紹介されたお店、雑誌に載ったお店、次々と食べて行った。元々がコレクターな性格なので、そこに食べてないラーメン店があればとにかく食べた。そんながむしゃらな食べ方をしても東京という巨大市場はデカすぎた。ラーメン専門店を中心に食べていたので町中華は優先順位が後になり、新店が続々登場するので、いつまで経っても食べられない町中華が出てきてしまう。こちらもそんな一軒。1948年創業だから今年で73年。そんなお店でも未食店がある。2020年2月号「おとなの週末」(講談社)に掲載されているのを見て、『いつか食べなきゃ』と思っていた。一度、『今日こそは』と食べに行ってみたら臨時休業で自分の運の無さを嘆いた。
そして、ようやくの訪問。この手のお店が雑誌で紹介されるときは「ニラそば」とか「タンメン」とか、いわゆる調理麺のことが多いのだが、ここはラーメンが紹介されていた。しかも、「自家製麺・豚清湯」。豚清湯という言葉は、ホントに最近できた言葉。それなのに、このお店は70年も前からやっていたのだ。実際、「レシピはほとんど変えていない」と書いてある。
そのラーメンは550円。安すぎるのでなんだか申し訳なく、餃子(500円)も頼んだ。ラーメンに対して餃子はいい値段だった。しかし、この餃子、なかなかおいしい。餃子特集で紹介されてもいいんじゃないかと思うほど。豚挽肉とキャベツ、ニラなど。ラーメン用のスープで蒸すように焼くらしい。
話をラーメンに戻す。
何も考えずに食べると「鶏ガラベースの昔ながらの味」なんて書いてしまいそうな清湯スープ。豚のげんこつを4時間炊き出すらしい。他にキャベツ、玉ねぎ、人参などが入るようなので甘く優しい味わいは野菜から出ているのだろう。自家製麺はつるもち食感のストレート。
他の人に聞くと「他のメニューもおいしいですよ」と。そりゃそうだろう、そうじゃなきゃ、飲食店が多い人形町で70年も生き残れない。店舗は4-5年前に改装したらしく、新しい。昔の風情がある頃に食べてみたかった。
















