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2019年3月10日の大崎裕史の今日の一杯

東京都中野区野方

わんたん麺

「十八番」というと荻窪の方が知られているかもしれないが荻窪は「じゅうはちばん」、野方は「おはこ」である。

環七沿いにあり、道路交通法が厳しくなっても生き残っている老舗である。「東京ラーメン」とでっかく書かれているが、なんと「孟宗竹を使用した手打ち麺」なのだ。

ルーツをたどると創業1963年。それより少し前1961年にオープンした中野(新井薬師前)の「高揚」で修業。「高揚」の創業は神楽坂。中野移転は1964年。2005年に閉店。なので神楽坂時代に修業したことになる。

「高揚」は、95年のラーメン本(ぴあの赤本)ですでにラーメン1100円だった。四半世紀前に千円超えを果たしていたのだからスゴい。そこで手打ち麺の修業をして野方で独立。歴史から考えて、今の店主は二代目と考えるのが妥当であろう。価格は800円と修業先の価格までは受け継がなかったようだ。

ラーメン店というよりは中華料理で店の奥に麺打ち台がある。そこで店主は毎朝、麺打ちをする。

頼んだのはわんたん麺950円。

スープは豚、鶏ガラ、もみじ、貝柱のひも、昆布、鰹節、野菜などを煮込んだもの。基本、中華料理店なので料理にも使えるようなシンプルな味にしているとのことだが、あっさりでありながら十分な旨味があり、しかもたっぷりなみなみと入っているのが嬉しい。

麺は白河でも佐野でもない東京生まれの「手打ち麺」。この麺はスゴイ。以前食べたのが20年くらい前なので、その時の感想と今の感想は明らかに違う。いろいろ食べた人にこそ食べて欲しい「手打ち麺」。「高揚」は好きで何度も行ってるし、東中野の「高揚」も行った。新宿の「新高揚」も行った。でも、ここまでインパクトを感じたことがあっただろうか?

餃子も手作りで人気なことは知っていたが今回は我慢。
ビールや日本酒と並んで「バラサワー」というのが珍しい。(未体験)

お店データ

十八番

十八番

東京都中野区大和町2-2-2(野方)

このお店の他の一杯

    大崎裕史
    大崎裕史

    (株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。