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「くろねこタンメン(800円)」@中華料理 永楽の写真塩960回記念 特別篇

 結婚し、やがて子を授かり、初めての家を買ってから、随分とよくこの店に来た。正直、レビューは上げていないが、今も時々、食べに行く。残念ながら、というべきか、今は、独りで。家内も、二人の子も、一緒に行ってはもはやくれぬ。

 「ルドルフとイッパイアッテナ」。斉藤 洋 氏が書く児童文学。アニメにもなったし、劇にもなった。著者は、この店の近くで産まれた。アニメ化をきっかけにして、最近、この街ではやたら黒猫のルドルフ君を見かける。何でも「町おこし」にご活躍いただこうとしているらしい。この店も、そうだ。フツーのタンメンが「くろねこのタンメン」に文字通り「化けて」いた。流石、猫、だ。まあ、ボクも地元の人間だ。それに「塩」だし。ソレを頼もうか。

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 人間、六〇年近くも生きていれば、あちこち体にガタが来る。それは、たとえば週末に五kmちょっとジョギングしたり、数種類のサプリメントを摂ったり、そんな少しばかり健康に注意を払ったところで、抗えないことだ。

 しかし、ショックだった。断酒。禁酒でも節酒でもない。完全にアルコールから肝臓を引き剥がす羽目になった。それぐらいで済むのならまだいいが、もっと悪い病気だとしたら、と考えると飲む気になれないが。

 後日、精密検査の結果が出た。幸い、ヘンな病気は見つからず。断酒は終了、節酒せよ、との命令だ。執行猶予の判決、だな。

 まだ、結果が出ずにもやもやした気分。それでも休日、ちょっと遠出して旨いラーメンを喰おうと思った。酒を取り上げられたうえ、ラーメンまで禁止となったら、もう生きている意味なぞない。大袈裟だな、ソレは。

 出かけようと、車を車庫から出して走り出す。ちょっと調子が悪い。仕方ない、ディーラーに持ち込むが、時間を喰ってしまい、もう出かける気力は失せた。

 病気。齢。くそ。

 では、まあ、此処に行って、暫くぶりのレヴューなぞ上げてみようではないか。それぐらいの気力は、まだ、ある。

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 以前は十一時に開店していたこの店。此処もまた人手がないということか。開店は出前との絡みで正午近くとなった。客が並ぶ。ボクを先頭に、十人ほど。まあ、数人はまだ幼い子ども。つまりは数組の家族連れ。ああ、三十年近くも前のボクも、そうして家族で来たのだが。

 相も変わらず「和」の店内。フェイクの金魚まで石の水槽の水の中で泳いでいる。和楽と流水の音。三代目店主夫婦は和服姿。やはり、いい店だ。

 メニューを見ると、いっとき消えていた「ランチメニュー」が復活していた。

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 此処のタンメンは白濁、というより、茶色濁、といってよい。ちょっと甘め。昔懐かしいとか、王道とか、そんな味ではない。今風に、きっとアレンジしたスープ。麺も汎用チックな細麺とかではんく、噛み応えのある中太麺。キャベツメインの野菜に、コマではなく挽肉。少食になったボクの胃袋は、少しばかり音を上げる、かな、程度の量。家族と来た時は、コレにビールと餃子を頼んだが。もはや苦笑い。

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 ボクの産まれるずっと前。軍靴の響きが一層高くなったこの年、昭和十一年。二・二六事件は多くの日本人が知っているだろう。

 その年に新規に開業したこの店。これより以前に開業した店は、以前にも書いたが、都内では、知る限り、数店。

とらや 柴又(帝釈天参道) 1887(明治20)年 ※ラーメンの提供開始時期は不明
水新菜館  浅草橋 1897(明治30)年 ※麺類提供は1970年代以降らしい
中国料理 大勝軒 茅場町 1914(大正3)年
中華そば 萬福 東銀座 1929(昭和4)年

たいめいけん 日本橋 1931(昭和6)年
春木家本店  荻窪 1931(昭和6)年
祐天寺 来々軒  祐天寺 1932年(昭和8)年
ふぢの 築地場内 1935(昭和10)年

 この店は、住宅街。最寄り駅からも十分は歩くし、目印となる建物もない。ボクが知る昭和四十年代まで、まだ畑も残っていたこの界隈。出前、という強みはあるにせよ。八十年もよくぞこの場所で営業しているものだ。

 店構えも店内も、一見「料亭風」だし、「たれなし餃子」は有名だ。だから芸能人もやって来る。つまりはメディアにも何度も登場している店なのだが。

 この立地で八十年。それはつまり、ボクも含めた地元の民が、旨くて安くて(これは今の値段では疑問符が付くが)栄養のある、街場の中華店を、ずっと愛し続けたからに他ならない。

 八十年か。ボクも、まだまだ。

 だといいが・・・・

投稿(更新) | コメント (8) | このお店へのレビュー: 4件

コメント

うう・・・今から酒の量を控えねばなりませんなと感じました。
と言いつつ、明日の仕事が頭から離れず、ちびちび飲みながらコメしてますがー。
メニュー名は、童話引っ掛けなのですね。
タンゴの方かと思って、無理やりやなーと読み始め感じてしまいました。
そういう発想も確かに古い人間しかしませんがー。

こんばんはぁ~
酒の量・・・控えねば②
肝臓ですね。私も以前から言われているんですが、
楽しまないで長生きするより楽しんでポックリ逝った方がいいかなと
思ってます。まぁ~人生色々、今度飲みましょうって言えないんですね。寂しい。

mocopapa | 2017年3月20日 21:06

毎度です~

とか言いながら、ビールはしっかり飲まれてるし。。。
ネットで見たら、こちら永楽プランニングなる会社名で
おじいちゃんが満州から持ち帰った餃子を通販してるらしいですね。
老舗も進化して現代や未来に適応していくんすね。

としくん | 2017年3月20日 21:54

こんばんは。
くろねこを冠するからには、何かそれらしさが欲しいですね。
節酒だから少しは飲んでもOKなんでしょうが、
無罪放免になる日がくると良いですね。

kamepi- | 2017年3月20日 22:43

続いて、こんばんは。
まずは、検査結果が変な結果でなくて、何よりです!!
この立地で80年、三代めとは、凄いですね。
ちなみに、本日は上のお三方とオジサン会で、
呑んでいました(苦笑)。
塩1000まで、あと40になりましたね。
1000に到達した暁には、祝賀会をしたいです。

おゆ | 2017年3月20日 23:02

ぶるまさん、kaitです。
お体大事にしてください。
で、私もこちらでたまあに食べてます。仲間内で宴会です。

kait | 2017年3月22日 11:17

ぶるぢっちゃんのウワサの町中華さん、こんばんは。

時々「黒ぬこ」になる自分にとっては気になるメニューですね~

>最近、この街ではやたら黒猫のルドルフ君を見かける。
なるほど。町興しの一環なんですね。
ルドルフとイッパイアッテナ、まだ観てないですが、一度は観ておかないとなあ・・・。

ぬこ@横浜 | 2017年3月23日 21:31

こんばんは
白猫ですけど、気になります。
明日行けたらいこうかなと思ってます。

あらチャン(おにぎり兄) | 2023年2月5日 01:42