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「特製にぼらあ ¥1050」@Homemade Ramen 麦苗の写真平日 晴天 10:50 先待ち10名 後待ち15名以上

本日は早起きして拝島に初訪問する予定が渋谷駅のトイレにスマホを忘れるというオッチョコチョイが発動してしまい取りに戻るタイムロスを強いられた。拝島にある11時オープンの店の先行行列をあきらめて渋谷駅から30分圏内で再検索をかける。

すると再訪にはなるがこちらがヒットした。品川を経由しても30分あれば着きそうでオープンにも余裕で間に合う。前回と違う未食のメニューも気になり再訪を決めた。

山手線で京浜東北線に乗り換えるために品川に向かったが、終電でもないのに大崎が終点の電車だった。人生で初めて終点のある山手線に出会った。その後は順調に歩みを進めて無事に開店の40分前に現着した。

すでに店頭には行列があり人気の勢いはとどまることを知らない。一巡目の入店を目指すなら一時間前の現着は必須かも知れない人気店だ。行列も開店直前には25人以上にもなっていた。

定刻10分前にオープンとなり一巡目の人が入店し3席しかない外待ちのプレミアムシートをゲットした。その待ち時間で本日のお題を検討する。5ヶ月前の前回は醤油をいただいたので今回は苦手分野だが煮干し系に挑戦してみる事にした。せっかくなのでトッピングは特製で。

そこから外待ち15分で入店となり目的のお題を券売機で発券しカウンターに座る。本日も安定のツーオペで着々とラーメンが仕上がっていく。オペレーションの効率は良いので、回転率が早くないのはサイドメニューのごはん類が充実しているせいで滞在時間が長くなっているのかも。そんな事を考えているうちに着席後3分で我が杯が到着した。

粉引きの作家物の高台丼に盛られた姿は色気たっぷりの表情で迎えてくれる。特製ならではの迫力の中にも丁寧な仕事ぶりが見てとれる。

まずは澄んだ白茶色のスープをひとくち。先頭に立つのは煮干しの香味だが色調と同じくクリアな煮干し香だ。大羽よりも小羽いりこのような繊細な旨みをエグ味や雑味を抑えて抽出された上品な煮干し出汁で主に香りを担当する。その出汁にコクと甘み系の旨味を補うのが鷄主体の動物系の出汁だろうか。魚介系だけでは出せない奥深さが感じられる。もしこれで魚介系オンリーだったら恐ろしいが。

醤油ダレも出過ぎることなく穏やかな出汁の組み合わせにキリッとした輪郭を付けている。私の中では清湯煮干しのお手本のようなスープに思える。

麺は全粒粉とは謳われてないがそうであろう自家製の中細ストレート麺で、前回はコンディションが悪くパサついた麺だったが今回は丸っきり違っていた。箸が触れただけでツルッとしてハリのあると伝わる麺には愛情がたっぷりと詰まっている。製麺の状況は見てないが湯切りの際に自然とテボから茹で湯がした垂れるのを待ってから最小限の湯切りをして麺に無駄な負担を掛けないようにされているのを見て自家製麺への愛を感じた。そのため麺肌は傷付かず美肌を保っている。それでいてパツっと歯切れの良い食感が咀嚼する悦びを与えてくれる。

具材は特製なのでオールスターの夢の共演といきたかったが少し当てが外れた。焼豚は部位も調理法も違う物が四枚。

食べた順番に記すと、鷄肉の低温焼豚は珍しい鷄モモを使用。規定の加熱時間や温度はクリアされているだろうが鷄モモ肉はレアチャーシューには不向きではないだろうか。鷄ムネ肉と違って幾つにも筋肉が分かれているので肉質の違いから均一に熱を通すのは難しく鷄モモ肉の持ち味であるしっかりと火の通った肉質の良さが発揮されていない。下味が薄いのとテクスチャーの悪さが重なって不快さだけが残った。

次に豚肩ロースの低温焼豚も色気があり一見しなやかそうに見えるが筋肉をつなぐスジの部分に加熱と筋切りが足りず口の中に残る。ソミュール液はしっかりしているが噛むたびに味が薄れて豚肉の獣臭さが顔を出す。

豚バラ焼豚は肉本来の赤身と脂身のバランスが良い部分が使われていて色付きよりも香辛料が効いていて美味しい。

豚モモ肉は釜で吊るし焼きにされた広東式叉焼で噛み応えのある仕上がりだが独特のシナモン香の強い五香粉が強く印象に残る。

四種類の焼豚は全て手間がかかっているのが伝わり具材へのこだわりを感じたが私の好みとは違っていた。

まだまだ具材は多彩で海老ワンタンがひとつ。絹のように繊細な皮で包まれた餡は海老の香りが高く天然海老ならでは。その香りの高さから国産の天然海老ではなく南洋の外国産ではないだろうか。旨味はあるが香りの少ない国産海老よりもワンタンに向いていると思った。しかし素材の持つ香り以上に強い味つけが残念で海老本来の香りと食感を楽しみたかった。

味玉は半個だが十分に楽しめた。味付けも温度にも細心の注意が払われ品良く仕上がっていた。細切りメンマは完全発酵を丁寧に戻した本物のメンマで偽物には出せないコリっとした食感が出ていた。発酵臭を残すために薄味なのも好みだったが一本だけ繊維が残り噛み切れなかった。

薬味は青ねぎの小口切りと赤玉ねぎのアッシェで丁寧な仕事がどちらにも出ている。実家が魚屋を営んでいるとの事で期待した海苔は三枚づけと大盤振る舞い。スープに溶けるのを避けるために口溶けの良さよりも強さと歯応えに重きを置いて選ばれた三河湾産の海苔は狙い通りにスープに溶け出さず持ち味を発揮していた。

今回は焼豚が好みでなかったが全てに愛情を感じながら完食完飲した。苦手な煮干し系スープも大満足で丼の底に別れ告げて店を出ると更に行列が増えていて早めの現着で安堵した。

季節や天候に左右されやすい自家製麺だが最高の状態の麺をいただき、持論の「餅は餅屋、麺は麺屋」の偏見が少し薄れた一杯でした。

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