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「味玉らぁ麺 ¥850」@らぁ麺 時は麺なりの写真日曜日 晴天 17:10 先客4名 後客4名

〝さすらいの未訪問店めぐり〟

本日は所用で降り立った新宿駅で未訪問店探しに尽力を尽くす。

新宿駅界隈だと候補店があまりにも膨大すぎるので目先を変えて郊外へと延びる沿線沿いに狙いを定めてみる。今回は私鉄の中では利用頻度の少ない小田急線沿いにて捜索を開始。すると経堂駅にある見慣れない店名のこちらがヒットした。お店情報を見ると、実に最近のオープンのようで聞いたことがないのも当然かと。さらには新宿にある人気ラーメン店の系列店のようだ。そちらへは過去二度ほど訪問しているが、二回目の再訪では中年向けの油少なめ、味うすめのカスタマイズが功を奏して、なかなかの評価だったと記憶している店だ。そちらの系列店ならば期待が持てると初訪問を決めた。

今のところ毎日が通し営業のようなので時間を気にせずに小田急線に乗車した。そこから20分もかからずに経堂駅に着いた。駅の南口を出て商店街を進むと飲食ビルの一角に開店祝いの花が並ぶこちらを見つけた。

ガラス張りなので外からも客数の少なさが見てとれる。オープン景気はひとまず落ち着いたのだろうか。入口に立つと手動式の扉だが、ホールの案内係のスタッフが丁寧に開けてくれ温かく出迎えてくれる。さすがは系列店の流れを再現していて接客は良好だ。店内の券売機でトップを飾るお題に味玉追加で発券しカウンターに腰を下ろす。

店内を物色すると新宿店同様の対面式コの字カウンターにテーブル席も設けてある。こちらの調理場も客席とは独立させた設計で、中間にデシャップを設けて配膳のシステムを作っている。そんな計算された店内を本日は圧巻の六人体制で回している。実際はそんなに必要ないのだろうが、オープン直後の混乱を懸念しての万全の布陣なのだろう。やはり資本力と人材の豊富さを感じる。

客数よりもスタッフが多いという落ち着かない雰囲気の中で卓上のウンチクに目を通しながら待っていると、着席して5分で我が杯が到着した。一点の曇りもない真新しい白磁の高台丼の中の姿は、新宿の旗艦店と「似て非なるもの」とは逆に「大同小異」と言った感じで、見た目こそ違っているが大きな変わりはない印象を受ける。

まずは、たっぷりと鶏油が液面を覆った土器色のスープをひとくち。見た目には醤油感を抑えて強さを表に出していないように見える。レンゲが鶏油の膜を破ると中からは熱々の湯気と共に丸鶏ならではの香りが立ち昇る。鼻から脳へと伝わった指令で飲まなくても鶏出汁だと判断ができるくらいだ。いざ口に含むと鶏油の膜が口内に張りめぐらされ、口中に予想通りの風味が広がる。しかしこちらのスープならではのオリジナリティも感じたのだ。それは香味油の中に澄ましバターのような風味を感じた点だ。トッピングではバターは珍しくないが、初期値でバターが香るのは珍しいと思った。色彩からは薄く見えたカエシだが、スープや香味油のコクに負けないように強めに効かせてあるので飲みすぎると喉が渇いてしまいそうなので麺をいただく事にした。

麺は麺上げまで110秒ほどの中細ストレート麺で麺肌には全粒粉のフスマが見られる。箸で持ち上げると加水率の低さからか軽やかに思えた。全粒粉入りの麺肌には凹凸を感じるが、その隙間がスープを吸って持ち上げるので一体感は確かにある。二口目を思いきり啜った時にラーメンとは違う食べ物を思い出してしまった。それはバタートーストだ。全粒粉入りのパンをトーストしてバターを塗ったそれに良く似ている。小麦の甘みと重なったバターの風味と瓜二つだったので啜る楽しみが倍増して箸のスピードが落ちる事はなかった。低加水ゆえにポソポソした食感の麺だったが香味油の力を借りて、しっとりとして喉の奥へと滑り落ちていく。

具材は豚肩ロースの低温調理焼豚で下味も淡く、肉質も薄切りなので食べ応えがなく今ひとつ存在感が足りない。スープの熱さで到着時には熱変化を起こしていたので食べるタイミングを見極めるのも必要そうだ。

追加の味玉は半カットされて添えてある。こちらの盛り方の方が見た目のインパクトはあるが私自身はノーカットの全卵派なので少し残念。ノーカットだと黄身の熟成度が見えないので不安ではあるが宝探しのような楽しみもある。本日の味玉は見た目も鮮やかで熟成感もあり素晴らしい仕上がりだが、塩気の差し込みが黄身の甘みを引き出す以上に強く表に出てしまっていた。それに煮切り酒か味醂のアルコールも残って感じる。

メンマは穂先メンマを用いず、色の濃い太メンマを使用している。色よりは薄い味付けで程よい食感が持ち味。アクセントとしては最良。

薬味はネギが二種類で、それぞれに切り方も変えるなど工夫が施されている。青ねぎはシンプルに小口切りで切り方が押しつぶされているのが残念だが、風味も食感も素晴らしい。一方の白ねぎは角切りで香りよりも食感の良さを発揮する。また熱変化で甘みを増した白ねぎはスープとの相性も良かった。

麺と具材は完食したが、スープの油の重さと塩気の強さに疲れてしまいスープは残してレンゲを置いた。こちらの店舗でも味の濃さや、油の増減のカスタマイズが出来る日がくれば再訪を果たしたいと思う一杯でした。

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