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「味玉鶏そば ¥880」@鶏そば 煮干そば 花山の写真平日 晴天 19:00 先客6名 後客2名

〝ニューオープン狙いうち〟

本日は体型維持のために控えている久しぶりの夜ラー計画を立てる。夜の会食が先方の都合でキャンセルになりラーメンチャンスが突然に舞い込んできたのだ。

お得意のRDBの新店情報を見ていると、またまた見慣れない店名のコチラがヒットした。お店情報では今月オープンしたばかりで興味が湧いた。場所は中野で自宅からのアクセスは良いとは言えないが、新たな出会いを求めて初訪問を決めた。

一番の先着手段はJRを乗り継いで行くのだが、平日夕方のラッシュを避けたくバスルートでのんびりと向かう事にした。京王バス 渋64系統 中野行きに揺られて50分ほどで最寄りの中野総合病院バス停に着いた。そこからは歩いても数分だが、久しぶりの中野駅南口のラーメン事情は常に変化しているようだ。知らないラーメン店もあり、開拓努力が足りない事を痛感する。バス停からも3分ほどて着いた店頭から先の50mの間には5軒ものラーメン店がひしめいているのには驚いた。

店先には幸いにも行列はなく、すんなりと入店。券売機にてマイスタンダードの醤油系に味玉入りのお題を発券してカウンターに陣取る。店内を見渡すと券売機の横には大量の麺箱が積まれてあり、通し営業での販売力を思い知る。調理場内では沸騰させないように90°の一定温度を守られながら清湯スープが炊かれている。寸胴鍋の大きさからも麺箱の量に比例したスープの必要量の多さが分かる。そんな店内を本日は藍染めの作務衣姿の男性たちが三人体制で回している。オープン特需も落ち着いたのか、店内には穏やかな空気が流れている。

丁寧な接客も心地よく待っていると、着席して6分で我が杯が到着した。その姿は白磁の反高台丼の中で系列店のラーメンと似たような景色を見せている。ラーメン王ならば見分けが付くかもしれないが、私には区別ならないくらいに経堂の「時は麺なり」とラーメン姿と寸分たがわず同じに見えた。

まずは系列店の中では香味油の油膜が薄く感じられる赤銅色のスープをひとくち。店内に貼られたウンチクには日本三大地鶏の薩摩シャモの丸鶏も使われたスープとなっていたが〝薩摩地鶏〟は知っていたが〝薩摩シャモ〟は始めて目にした名前なので三大地鶏ではなく、新しい品種の地鶏なのだろうか。なので薩摩地鶏特有の野性味はなく、風味の点では鶏ガラが主体となっている。シャモ系の地鶏由来の鶏油のコクも抑えてあるのか爽やかにすら感じる。それを補うような香味油の風味を感じるのは「やまぐち」寄りではなく「時は麺なり」に近い気がする。その風味は澄ましバターのような動物系のコクで珍しい香りに少し驚く。カエシも醤油のキレがシャープに感じられ、スープにメリハリを付けている。

麺は中細ストレート麺で麺上げまではジャスト60秒。持ち上げた箸先からは全粒粉配合のフスマが散りばめられている様子が見てとれる。また箸先にかかる重力は非常に軽く、加水率の低さも伝わってくる。そんな麺を一気にすすり上げると、香味油のバター香がより強く感じられる。滑り込んできた麺を噛みつぶす事で溢れ出す小麦の香りと甘みと香味油が混ざり合うと、バタートーストを食べているような風味が口の中に広がる。若干の違和感はあるが不思議と嫌いではない風味だ。やはり麺は低加水な歯ざわりが特徴的で個性を発揮している。そんなザラつきにも感じる口当たりが、よりトースト感を加速させる。

具材のチャーシューは豚肩ロースの低温調理が小さめで二枚。仕上がりは、系列店で培われた経験値が安定感を物語っている。美しいロゼ色を発しながらも生っぽさとは縁遠い安心感のあるレアチャーシュー。きちんと下味のソミュール液も浸透して味乗りも良く、適度に刺した脂身が甘みを出している。しかし筋切りがしっかりと施されていないので口に残ってしまうのが残念ではあった。

追加した味玉は提供温度の冷たさは気になるが、良質の卵の旨みを活かした浅漬けタイプ。独自の〝味玉論〟とは対岸に位置しているが、こちら側の味玉ファンがいるのも理解できる味玉だ。適度にゲル化した黄身の色素は、同系列店のシンボルともいうべき明るさを見せている。

見た目には週3で日サロ通いをしてそうなガン黒フェイスの極太メンマだが、食べてみるとイメージが一変する。角材のように切り立ったエッジが威圧しているが、噛んでみると非常に柔らかく細やかな繊維質が歯切れをキッカケにほどけていく。醤油感の濃そうな色素とは違った優しい味付けにも面を喰らった。人もメンマも見た目で判断してはいけないと教えられた。

薬味の青ネギの小口切りは瑞々しい切り口からも鮮度と質の良さがハッキリと分かる。これも系列店の真骨頂のように感じる。丁寧な仕事ぶりと心地よい歯ざわりを感じながら、薬味ひとつにも注意を払われている結果として表れている。また適度に加熱されて甘みを引き出された白ネギの角切りも風味と食感の両方でアクセントを付けている。両者ともに助演男優賞ものだ。

中盤からは麺をすするたびに伴ってくる澄ましバターの香りが増して単調にも感じ始めた。スープに使われている高級地鶏の持ち味も感じられないままに終わりを迎えてしまった。経堂の「時は麺なり」では銘柄鶏の大山地鶏が主体だったが、仕入れ値のより高い地鶏で差別化を図ったのだと思うが今回は大きな違いを見出すことはできなかった一杯でした。

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