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「特製醤油らぁ麺 ¥980」@らぁ麺 紫陽花の写真日曜日 晴天 10:00 先待ち2名 後待ち40名以上

思い返すとちょうど一年前にレビューをはじめて目標としていた500レビューには届かなかったが、新規の365店舗めぐりは何とか果たす事ができた。それも全てはRDBの情報があったからこそ成し得た事なので感謝したいと思う。二年目の目標は全国制覇を目指そうと心に決めた。それと言うのも名古屋で出会ったラーメンの美味しさに心を打たれ、日本中のラーメンを食べてみたいと思うキッカケになったのだ。

そこで本日は三つの目的のために名古屋へ行こうと決めた。その内の一つがコチラへの再訪である。

前回の初訪問では小雨の降る中での二時間越えの待ち時間を耐えて食べたラーメンの衝撃的な美味さが忘れられず、絶対にもう一度食べたいと望んでいたのだ。そこで本日はかなり早い開店前の現着で、わずか四席の外待ちイスをゲットしようと思い午前7時には家を出た。

東海道新幹線 7:37 品川発 のぞみ11号に乗り込んで名古屋駅を目指した。早朝からの缶ビールを楽しむと富士山を眺めないうちに眠りに落ちていた。次に目が覚めた時は名古屋到着を知らせる車内アナウンスだった。予定通りに名古屋駅に着くと、前回と同じバスルート 市営バス 名駅19系統に乗り込んで店を目指す。

バスの道中で見かけたバス停の地名「五女子」を見た時に平成の「ももクロ」ではなく、昭和の「プリプリ」が浮かんでしまった。もはや「ももクロ」は「四女子」なのも忘れていた。そんな老いを痛感しながらバスに揺られること乗車時間30分ほどで最寄りの外新町四丁目バス停に着いた。そこからは歩いてすぐなのだが、開店90分も前なのに、すでに遠くからでも店先の人影が見える。慌てて小走りで駆け寄ると二名の並びが発生していた。

しかし外待ちイスは出ておらず、立ち待ちにて三番手をキープした。5分ほどするとスタッフさんが四つの丸椅子を並べてくれて、待望で憧れの外待ちイスをゲットした。すると間髪入れずに三人のグループ客が後列に続いたので、タッチの差でプレミアムシートを手に入れた事はラッキーだった。

開店60分前になると向かいの駐車場の行列も20名近くになり、30分前には30名以上にも行列は膨れ上がっていた。都内でも開店前にこれだけの並びがある所は数えるほどではないだろうか。周囲の名古屋弁の「だもんで」が耳に残って仕方ない中、待っていると定刻になり入店となった。

一人づつ店内に入り扉を閉めて券売機で食券を購入するシステムなので先走ってはいけない。順番通りに慌てずに、前回に感動したお題と同じボタンを押してカウンターに座る。前回は茹で麺機の横の席だったが、今回はスープ炊きのガス台の目の前だ。温度計で温度管理された大型の寸胴鍋の中では大量の丸鶏や煮干しでスープが炊かれている。静けさの中でもコトコトと液面を揺らす絶妙の火加減で炊かれている。前回は端席だったので見えなかったが、製麺室やスチコンも完備された充実の厨房設備だ。そんな店内を本日は四人体制で回している。そんな中でも茹で麺機と盛付け場の一角は店主さんの聖域のようで、誰も踏み入れる事のできない場所に見えた。そんなサンクチュアリを目を凝らして見ていると、着席して6分の第1ロットにて我が杯が到着した。

その姿は約一ヶ月半ぶりとなる受け皿の上の鳴門丼の中で変わらない景色を見せてくれる。実に丁寧な盛り付けから生まれた安定感のあるレイアウトの具材たちを覆った、黄金色の鶏油が店内のライトを乱反射して輝く姿を見ただけで、早起きして並んだ甲斐があったと思える美しさだ。

まずは赤みの強い代赭色のスープをひとくち。厚手の鶏油のコクの強さを借りて鶏主体の出汁が先頭を切ってやって来る。しかし今回も地鶏特有の野性味などは削ぎ落とされて、洗練されたスープとなっている。実際には鶏油もサラリとしてスープに潤いを与える程度に収まっている。醤油色を強く感じる見た目だが、強めにあるのは醤油の香りだけで塩気はストライクゾーンのド真ん中を突いている。名古屋=味が濃いというイメージを打ち消すような品のあるスープだ。

次に楽しみにしていた自家製麺を食べてみる。タイマーには頼らずに、ご主人の経験と指先の感覚だけで麺上げされた平打ちに近い中細麺は、見た目の色調や形状からもオリジナリティが溢れている。本日は麺上げまでジャスト50秒だったので、前回よりは少し早上げだ。日々変わる麺ディションの違いを感じて対応されている職人技には感動すら覚える。そんな魂の込もった自家製麺を箸で持ち上げてみると、切り刃のエッジが鮮明に残った麺肌が印象に残る。全粒粉が混じったフスマ色と、加水率の高そうな重みが箸先から伝わってくる。何の躊躇もなく一気にすすり上げるとストレートな麺質が唇を通過すると、滑らかな口当たりが心地良い。決してスープとの絡みが良い麺質ではないが、麺だけの旨みが十分にあるので物足りなさは感じない。むしろスープの塩気よりも香りで引き立つ麺のように思える。麺をすするたびに伴ってくる香りだけで一体感を生んでくれる唯一無二の組み合わせだ。

具材も楽しみのひとつで、鶏ムネ肉と豚肉の部位違いで三種類。もはや鶏ムネ肉の低温調理など当たり前になったチャーシューだが、こちらのは別次元の仕上がりだ。推測では鶏ムネ肉一枚を低温調理するのではなく、大きめにカットした鶏ムネ肉を一枚ずつ真空調理されているように見える。それはチャーシューに切り口が見えない事がそう思わせる。鋭く研がれた刃先のような切り口は、そうでもなければ説明しようのない形状なのだ。もちろん下味のソミュール液の浸み込みもカット後の処置なので均一性は他に類をみない。ふんわりと香る柚子の香りが爽やかな個性を与えてくれる。厚切り仕立てなので食感も良く非の打ち所のない鶏ムネチャーシューだ。

大判な豚ロースと、少し小ぶりな豚肩ロースのレアチャーシューも抜群の出来栄えだ。豚ロースは薄くスライスされる事で赤みの引き締まった肉質を硬く感じさせないように計算されている。ロース特有の脂身の甘さと柔らかさが重なる事で、赤みの旨みも引き立てられている。一方の豚肩ロースの方は厚めに切られているので、肉を喰らう食感を楽しむ事ができる。どちらも低温調理を熟知した仕上がりなので半ナマ感や筋切りの甘さなどは一切ない。本日は全てのチャーシューのクオリティの高さには舌を巻いた。

半カットされた味玉は黄身の中心部まで温め直されている仕事ぶりも素晴らしい。私の中の〝味玉論〟からは少し外れた熟成感だが、たまご本来の持ち味を活かしながら、味玉としての旨みも重ねた優等生的な味玉に思う。

極太メンマも脇役ながら強烈な印象を残す。シャープに切り立ったメンマの角と醤油色素の強さがハードに映るが、いざ口にしてみると噛んだところをキッカケに解けていくような柔らかさが舌を包み込む。また味付けも見た目を裏切るような繊細な醤油感で穏やかだ。これに麻竹の発酵臭がもう少し残っていたなら私にとっては文句なしなのだが、このままでも十分な主役級の極太メンマだ。

薬味はシンプルに三つ葉のみだが、大きな切り方が私好みで良かった。細かすぎる切り方だと常にスープや麺にまとわりつくが、これくらい大胆にカットされていると必要とする時だけ香りを与えてくれるのでナイスアクセントだった。

最初から最後まで箸は一度も止まる事なく無我夢中で平らげていた。前回はまだ肌寒い雨空の下で二時間以上も待った事が調味料となって評価が上がったのかもと思ったが、今回もそれを上回る旨さで違うという事を証明してくれた。二回の来店で約四時間近くも並んだが、後悔するどころかまた来たいと心から思えるラーメンだった。

先ほど行列に並んでいる時に先待ちの二人の会話から、こちらのご主人の修行先が三重県の四日市にある事を盗み聞きした。それが奇しくも今回の東海遠征のもう一つの目的の店と同じだったのだ。そんな事もあるんだなと、不思議な運命を感じながら店を後にして再び名古屋駅に戻る事にした一杯でした。

投稿 | コメント (2) | このお店へのレビュー: 2件

コメント

少し前は秋田で長い夜を過ごし、今回は名古屋の「五女子」なのである。
凄い!趣味もここまでくれば全国区!

昭和のBecky! | 2019年5月8日 21:42

明後日から少し旅に出ようと思ってます。

のらのら | 2019年5月8日 23:36