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「スペシャルつけめん」@手打ちつけ麺 欣家の写真7回目です。ほとんど工作員ですね......。
せめて今日は、細麺を使用しているという
ラーメンの方にしようとも考えたのですが、
電車に乗るうち、すっかりつけめん気分に....。

いうなれば、どこか家庭の味、母親を思わせる味。
強烈な個性、インパクトはないけれど、
日にちが経つと、また食べたくなる、目に見えない強さがある。

準強力粉6に対し、中力粉1、加水率42%、帯状で36時間、
カットしてさらに1日寝かせるという麺、
凡庸な表現では「モチっとした」なんて形容されます。
第一印象では若干弱めに感じるけれども、
注意深く噛むと、意外な弾力があるそれは、
山梨名物の「ほうとう」の麺の、柔らかいけれども伸びやかな弾力とイメージが被る。
クニクニッとしているけれども、歯にまとわりついたりすることなく、
いつの間にかスーッと頬の内側から吸収されていくが如し。

浸け汁、動物質は、ゲンコツ・鶏ガラ・豚足、
下茹でプラス、材料を加えつつ290分煮る。
コラーゲン成分や粘度を抽出するのではなく、
他の素材を際立たせ、自らもダシとして味の土台を築くには必要十分な時間。
麺に汁を纏わせ、主役の魚介系を持ち上げる、見事な役割を果たしています。

2種類の昆布、3種類の煮干、3種類の節系が段階的に加えられます。
これらも、自らの旨味を汁に移しながらも、
メインボーカルではなく、コーラスとしての役割に徹します。

葱やチャーシューをいっしょに煮たのち、主役の目光が加えられます。
焦げ目がつくまで焼きあげられたのち、解され、生姜で和えられて臭みを除去され、
スープ全体のメインボーカルとして全体を引っ張ります。
もともと癖の強いのを、上手に加工し、角をとったものほど印象に残る素材はありません。
焼き魚の素朴さと個性を残しながらも、複雑な旨味のコーラスとハモって、
わずかなジャンクさと、多分な和のテーストから成る見事なハーモニー。

チャーシューは、完全に以前のものから変わっちゃったみたいですね。
ロールタイプのものと、バラタイプの2種類。
前者はシャクシャクと、噛んで繊維の隙間の旨味を楽しむタイプ、
後者は、脂身のネットリ感と、赤身のゴワゴワ感のコントラストを楽しむタイプ。
個人的には、以前のハムっぽいのが好きだったなあ。
流行に流されて、髪型を変えた母にちょっと複雑な心境になるが如し。

食べやすい固さ、胡麻油やザラメの隠し味がしっかり効いたメンマはいつもどおり。
(今日はちょっと洗いが甘い?)
スペシャルに付く味玉は、黄身トロで美味しい。ちょっと塩っ辛いかな。

ものすごく高音でもなく、
際立って伸びやかでもないけれども、
しっかりと耳に残る、ハートに刻まれる、日本人の味。
弱いかな、不満かな、と思われるところも、よくよく思い返すと、
「あ、そんなことない、よくできてたな」と思わせるところが、
古き良き日本の母のイメージと重なるのです。


そして、退店間際、この料理を作った人が、立派な髭をたくわえた、
「母」のイメージとはかけ離れた風貌の持ち主である現実に気づき.......。

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