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「鶏清湯らぁ麺 (並) ¥730+味玉 ¥100」@らぁ麺しろの写真平日 晴天 11:00 先客1名 後客1名

〝ニューオープン パトロール〟

昨晩は横浜以西を遠征する際のアジトとなっている関内のサウナ付きホテルに前乗りしてきた。馴染みの関内ナイトをサッパリ目に切り上げて、サウナで身体を整えた。難点はサウナが深夜0時までしか利用できないのが残念ではあるが、お食事処は無くともフリースペースで生ビールが飲めるのが魅力で、神奈川訪問時には度々お世話になっているのだ。今朝も朝湯を浴びて身支度を済ませると、昨日から計画しておいた神奈川県内の新店めぐりを連食にて実行する。

一軒目は横須賀でオープンして一週間ほどの新店をRDBにて見つけていたのだが、お店情報を見る限りでは移転オープンのようだ。さすがに自宅から横須賀を目指すには早起きをして通勤ラッシュの電車で移動しなければならないが、関内からだと午前10時過ぎに出発しても11時開店前の現着が余裕である。ブルーラインと京急線を乗り継いで、40分足らずで最寄りの横須賀中央駅に降り立った。道中の車内は通勤ラッシュとは無縁かと思われたが、大学生の登校時間と重なってしまい終始混雑した車内となっていた。それでも快速特別の停車駅の少なさのおかげで、ずいぶんと時短する事ができた。

横須賀中央駅東口を出ると昔からの食料品店や衣料品店が軒を並べる商店街を進んで行くのだが、夏本番の炎天下ではあるが都内と比べて心地良く感じるのは海風のせいだろうか。そんな爽やかな風の中を7分程歩くとコチラの店先が見えてきたが、手前の交差点にサウナ付きのホテルを見つけた時は前乗りの場所を間違えたと後悔してしまった。そのサウナからなら徒歩1分で現着できただけに、まだまだ〝サ道〟が足りない事を痛感した。

定刻の10分前の現着となったが行列もなかったので、向かいのコンビニで水分補給をしようと寄り道している間に営業中の看板に変わっていた。店内に入ると先客が座っていたので少し早開けとなったのだろう。入口左手の券売機で本日のお題を品定めするが、筆頭には鶏白湯系のラーメンが陣取っている。勿論それがオススメだと分かったが〝清湯野郎〟が発動してしまい、気が付けばボタンを押していた。せっかくなので、100円トッピングの共通券も発券してカウンターに座り店内観察をはじめる。

移転して間もないと思われるが、どことなく落ち着いた雰囲気のある店内を本日は三人体制で回している。独立した調理場とカウンターだけの客席をデシャップでつないだレイアウトの人員を必要とする方式をとられている。自ずと三人の役割も分業化され、奥の調理場では麺上げ作業が行われて、中程のデシャップ前では盛り付けが施されている。そこで完成したラーメンをホールスタッフが配膳するといった、完全分業制で作り上げられていく。そんな店内で気になった事が二つあり、一つは屋号の書かれた白のれんが客席内の壁に掛けられている点だ。店頭に掛けられるはずの白のれんは出し忘れなのだろうか。二つ目は調理場の茹で麺機の設置場所の高さに驚いた点だ。通常は腰の高さ辺りに設置されているのを見かけるが、こちらは胸の高さ辺りに置かれていたのだ。それほど狭くはないように見える調理場内だが配置スペース上の問題なのか、店主さんのこだわりなのかは知る由もない。盛り付けを担当するのは移転後の新しいスタッフさんなのだろうか、麺上げをする店主さんが細かな点までチェックが完了すると、着席して6分ほとで我が杯が到着した。

その姿は黒塗り盆に置かれた白磁の切立丼の中で多彩な表情を見せている。シンプルな王道醤油系を思っていたが、複雑な要素を見せる盛りだくさんな景色に映った。味玉を追加しただけなのに、液面を覆い隠すような具材たちに圧倒されながらレンゲを手にした。

まずは萱草色のスープをひとくち。粒子のまばらな鶏油が表層に点在しているスープにレンゲを沈めてみると、粒子の下にも油膜が層となって潜んでいた。レンゲに注がれたスープにも多めの油膜が張っているので、見た目の第一印象はオイリーなスープに思える。いざレンゲを介して口に含むと、想像通りに重たさのある鶏油が唇にまとわりついた。しかし重厚さはあるが鶏油特有のクセや臭みが全くなく、コクだけをスープに重ねていると感じた。その質の良い鶏油の下に潜んだスープからは鶏出汁の清らかな旨みが溢れている。このベースの鶏出汁からもクセをひとつも感じないのは細心の注意を払われながら、じっくりと時間をかけて炊かれたスープだと伝わってくる。見た目の透明感の高さもそれを裏付ける証でもあり、一点の曇りもないスープはまさに〝清湯〟を名乗るべき仕上がりとなっている。そんな清らかな鶏出汁に合わせるカエシは醤油の色素が薄い配合で、スープの透明度を下げないように配慮されてある。非常にバランスの良い醤油ダレは、塩気や甘みと酸味が一体となってスープに輪郭を付けてくれる。

続いて麺を箸で持ち上げてみると神奈川で鶏清湯系となれば思い浮かぶのがシルキーな中細ストレート麺だが、実はあの歯切れの悪い食感が苦手で評価を下げる原因となっているのだ。しかし箸先に現れたのは中太タイプの平打ち麺で、予想を覆す麺の登場に驚いてしまった。ゆるやかにウェーブのかかった麺肌からは、みっちりと詰まっていそうなグルテンを感じられる。箸先の重みもしっかりとしており、食べる前から食べ応えの良さを察する麺質だ。そんな中太麺を一気にすすり上がると、強いハリとコシが唇を通過して口の中を縦横無尽に跳ねまわる。そんなヤンチャな麺を押さえ込もうと奥歯で噛みつぶすと、高グルテンが弾けるように奥歯を押し返してくる。それでいて結果的な歯切れの良さは抜群で、そんな攻防の繰りかえしが食べる楽しみを生んでくれる。スープとの相性も良いのだが、麺自体の旨みも味わえるタイプの麺を採用されている。よくぞ鶏清湯スープにこの麺を合わせてくれたと感謝してしまった。

具材のチャーシューには鶏豚各種の二枚が盛り付けてあった。先に淡白そうな鶏ムネ肉の低温調理から食べてみると、半ナマをウリにしたレアチャーシューとは違い低温ながらも時間をかけてしっかりと火を通してある。それでいて鶏肉のタンパク質が硬くなる直前で火入れを止めてあるので、舌触りはしっとりと仕上がっていた。薄味だが肉質本来の質が良いので不快な臭いもなく、厚切りならではの噛み応えも楽しめた。次に豚肩ロースチャーシューも低温調理ではあるが、適度に熱を通した仕上がりを見せている。しっかりと法定温度と加熱時間を守られているので安心して口にする事ができ、豚肉の赤身本来の持つ旨みと食べ応えの両方が味わえた。やや切り方が小さくも感じたが、特製ではないので仕方ないのかもと言い聞かせた

穂先メンマの味付けは薄味仕立てでメンマ特有の香りを残してあり、穂先メンマならではの香りと味わいと食感の三つのアクセントを与えてくれた。

ここまでは全ての評価が高かったのだが、味玉が好みと違っていたのが残念だった。下茹でも半熟よりも固茹でに近い味玉なので、浸透圧による脱水効果で黄身が見た目以上にパサついて感じた。じっくりと時間をかけて浸み込ませた漬けダレだけに、固めの下茹で加減がもったいなく思えた。

薬味はバラエティに富んだ布陣が添えてあり、青ネギと白髪ねぎ、刻み水菜に刻み赤タマネギが一丸となってスープにアクセントをつけている。それぞれに特徴のある薬味ではあったが、好み的には最後までシンプルなスープの旨みで終わりたかったと思ってしまった。麺と具材をを平らげて丼を両手で傾けてスープを飲み干そうとした時に、どうしても細かな薬味たちが伴って口の中に入ってくるのが邪魔に思えた。それが青ネギの小口切りだけとか玉ねぎアッシェだけならば、スープに軽いアクセントとなったと思うが多種多様な薬味が同時に入ってくる事で口の中で渋滞を起こしている気がした。大判で添えてある海苔からは磯の香りが感じられず、口溶けもあまりよくなかったので保存状態の悪さを思ってしまった。

追加した味玉や終盤の薬味渋滞などの個人的な好みとは違った点がありはしたが、スープと麺の組み合わせの良さで満足して箸とレンゲを置いた。

これだけ丁寧に炊かれた清湯スープなので、あまり得意としないイチオシの鶏白湯スープにも挑戦したい気持ちになってきた。その再訪時には、先ほど見つけたサウナに前泊して人生初の横須賀ナイトでアメリカンな夜を楽しみたいと心に誓った一杯でした。

投稿 | コメント (2) | このお店へのレビュー: 1件

コメント

横須賀か!相変わらずラヲタってますね!オイリーですがなかなかの一杯ですね!
自分も最近白湯苦手になってきました。イチオシで進められても清湯を選びそうです!
「横須賀ナイトでアメリカンな夜」ってなんですか?ジェーソンの夜かもですよ!

虚無 Becky! | 2019年7月28日 02:38

ベキさん、おはようござんす。年老いていくと人はみな清湯化していくのでしょうか。そんな肉体に抗いながら日々を暮らしております。この前、吉祥寺でジェイソンではないのですがフレディかと思ったら楳図かずおさんでした。

のらのら | 2019年7月28日 07:59