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こんにちは。昼飯専門です。
やっと訪れる事が叶いました・・・。
「有機連鎖」・・・完全に理解と迄はおこがましくて言えませんが、
「成る程」であり、この一杯はそれの増幅ぶりにより、確かに「感じ易い」と思いました。
貴方の点数付けにも同感出来る程です。
昼飯専門 | 2009年1月12日 13:24 こんにちは。昼飯専門です。
やっと訪れる事が叶いました・・・。
「有機連鎖」・・・完全に理解と迄はおこがましくて言えませんが、
「成る程」であり、この一杯はそれの増幅ぶりにより、確かに「感じ易い」と思いました。
貴方の点数付けにも同感出来る程です。
昼飯専門 | 2009年1月12日 13:24
私が到着したのは20時40分頃。開店20分前です。店の前の車道には歩道側に少し窪んだ箇所が
数十メートル続いており、そこに路駐している車が6台。おいおい。
私が店の前に到着する直前に車の中から降りてきたカップルが一番初めに並び、その後私が並んだ
わけですが、まるでそれを合図とするかの如く、残りの5台からわらわらと人が降りてきた!!
結局開店20分前にして、数十秒の内に20人近くの行列ができました。
あれは奇妙な光景だった。
21時になり入店。
まず驚かされたのはスタッフの多さ。かの有名な「カリスマ」赤シャツさんも含め、計9人(10人だったかも)。
まるで一つの生命体であるかのような彼らの一糸乱れぬ見事な動き!…は無く、オーダー順を
何度も確認し合ったりしていましたが、見習いさん及びそれに「毛が生えた」スタッフ数名を除いた
各自が別々の仕事を担当し合う「分業制」はなかなかの迫力です。
次に驚かされたのは、赤シャツさんのメインの仕事が「鮨屋」になっていること。
実家が鮨屋だという彼が鮨を握るのは事前情報により存じ上げておりましたが、
それはサブの仕事としてであり、まさか彼がネタケースの前から離れないとは予想して
いなかったのです。
それに伝え聞いていた人物像(イメージ、先入観)からは想像もつかないような甲高い声。
こころある方は、あの恰幅の良い体型と併せ、「可愛い」と思ってあげましょう。
オーダーしてから10分と少しで「つけ麺(300g)+トッピング(名古屋コーチン)」が到着。
麺。
今でこそ珍しくなくなった真空ミキサーを用いた自家製麺です。
関西のラーメン界(他は知らない)に初めて真空ミキサーを導入したのは他でもない
赤シャツさんであることは既に広く知られたことですが、この店の麺は菱形断面であり、
その日の「気分」によって加水率や小麦粉の配合を変えることもあるのだそう。
伝え聞くところではひたすら我が道を進む人のようですから、「気分」を語義通りに解釈するよりは、
「もっともっと美味い麺を!」という飽くなき向上心や我が道を突き進んだ者のみぞ得られる
インスピレーションにしたがって加水率や配合等を変えていると解釈する方が好意的なのかもしれません。
「素」で食すそのテイストは、私のような素人には他店及び京都の某製麺所の麺哲インスパイアものと
そう違いがないように思える。
小麦感そのものが広がるというよりも、高加水による瑞々しさと小麦感が融合したような
テイストが広がっていくようなイメージでしょうか(「素」で食す段階に限定すれば、
もっと強く明確に小麦のテイストや香りを感じられる麺をこれまでいくつか食してきました)。
この店の麺は普通の製麺機では不可能なほどに加水率を高められる真空ミキサーものの麺なのですから、
当然といえば当然なのかもしれません。
「つなぎ」にも名古屋コーチンの卵が使われていることに加えて通常のものより水分が多く、
語弊があるかもしれませんが、「薄まっている」のです
(その点、私の前にレビューを書かれ、「小麦畑が瞼に浮かぶ位の芳醇な麦の香り」を
感じられたというosukarさんは素直にすごいと思います)。
ただし、これは豊中麺哲 天保山でも感じたことなのですが、他で見られる真空ミキサーもの
よりも、もっときめ細かなクリアーなテイストだとも感じられます。
麺に余分な添加物を入れないだとか赤シャツさん的にベストの水温で〆られているというのは
もちろんのこと、保存状態にまで細心の注意が払われていそう。
もちろん気のせいというか、私自身が知らぬうちに「麺哲だから麺が美味い」というイメージを
抱いていて、そのせいで錯覚しているという可能性も否定できません。
しかしたとえそれが「美味しい」錯覚ですから、問題無いんですけどね。
つけ汁。
「お世話になっている」某ブログによると、ベースは鶏(名古屋コーチン)と鰹で、
そこに醤油ダレや黒糖、一味、ブラックペッパー等が加えられたものだそう。
単独で一口飲むと、豚も少し入っているのではないかと私は感じました。
端的な印象としては、動物系と鰹、醤油ダレを中心とし、一般的なラーメンのスープよりは
濃度が高めだがつけ麺のつけ汁よりは薄めという「お上品」なテイスト。
「薄い」とか「パンチが弱い」とか、あるいは「複雑味に乏しい」といえなくもなさそうですが、
麺哲系列の麺類においてはその手のお決まりの批判は野暮になり得る。
「麺主役型」を謳う麺哲系列店。
「美味い/不味い」「好き/嫌い」の程度を計るには、スープ及びつけ汁のテイストそのものではなく、
それらが主役たる麺を引き立てられているかに着眼点を置くべきなのかもしれません。
というわけで、ここからが本番です。
意識の全てをここに集中させねばなりません。
麺をつけ汁に浸して食す。
麺が有すほのかな甘みとつけ汁の糖分が「有機連鎖」を生じさせ、甘みが増幅している。
美味い。とはいえ、これは予想通り。
ただし。
小麦と卵の旨みや香りまでもが増幅するのは予想外で、またこれが半端じゃない!
とりわけ鼻腔を吹き抜けるようなその香りは、ただ噛めば噛むほど広がるばかりではなく、
口と鼻から外へ抜け出さんとばかりに「暴れる」程の強さです。
何もつけずに素で食す際との大きなギャップである、甘み、旨み、香りの3点セットの増幅。
「おとなしい」つけ汁だからこそ成せるという以上に、一見するとシンプルに作られているようでいて
実は3点セットが増幅するように作られているのでしょう。
つけ汁が麺を引き立てるどころか、最大限にその魅力を引き出しています。
これは美味い。
というか、凄まじく美味い。
また、この「凄まじい美味さ」があってこそ、つけ汁の助けを借りた麺の喉越しや舌触り等の
テクスチャー及び歯応えの良さもテイストの一部として活きてきます。
口内で転がして良し、噛んで良し、飲み込んで良し。
これも含め、改めて凄まじく美味いと感じられます。
全くもって脱帽モノであり、「3歩進んで2歩下がる」式に食す者としての内省込みで少しずつ築いてきた
私自身のつけ麺観も、再び土台からの再構築を迫られていると感じる程に圧倒されました。
ここまでの水準の高さだったとは…。
いや。まだ計り切れていない水準の高さもありそうだ。
具。
日によって供される部位が違うというチャーシュー、ネギ、メンマ、そしてトッピングの
名古屋コーチンです。
チャーシューは素材の旨味を活かされ、なおかつつけ汁との相性が良いもの。
噛めば噛むほど滲み出る赤身部分の肉汁の旨味とつけ汁の動物系が旨味を増幅し合い、
なおかつつけ汁の魚介系が程良いアクセントとなっている絶品です。
ネギも適量で邪魔にならず、メンマもしっとりとしていて程良い歯応えが心地良いもの。
そしてトッピングの名古屋コーチンですが、これはつけ汁とかスープに浮かぶ具としては、
贅沢過ぎるテイストです(まあ400円余分に払ってますけどね)。
フライパンで火が通された部分の「焼き」の香ばしさ、肉の旨味。
たまらない美味さを誇ります。
スープ割。
本来あまりスープ割を頼まない私ですが(麺や具で既に満腹になっていることが多いことと
締めの一杯としては濃いものが多いことが理由)、この日は麺や具の「凄まじさ」のおかげで
気分が高揚しており、珍しく注文してみました。
つけ汁が残った鉢をスタッフに渡すのではなく、スープ割用の出汁が注がれた湯桶が供される形式です。
まずはそれを半分ほど注いで一口。
おおっ。
もともと濃度が高くないので飲みやすい上に、魚介の風味が立って美味い。
いや。滅茶苦茶美味い。
大人し目だったつけ汁が、抑制が利きつつも一語に尽くせない魅力を放つ割スープに変貌します。
無理な話ですが、おかわりを注文したくなる程でした。
さて。
ここまで激賞させて頂き、個人的には重箱の隅をつつく程の不満さえ抱かなかった「つけ麺+名古屋コーチン」。
本当のことを言えば、このつけ麺及び麺哲のベクトル自体の「希少性」と「敷居の高さ」が
一長一短であることが少し気になるといえばなるのですが、今回は勢いにまかせて99点と採点させていただきます。
「つけ麺(300g)+トッピング(名古屋コーチン)」。
店の場所や営業時間など不便な点は多々ありますが、多少無理をしてでも食して頂きたい珠玉の一杯です。
その折には、つけ汁単独のテイストに気を取られることなく、
麺をつけ汁に浸した際のテイストや香りを最重要視しつつお召し上がりください。
そして店側のストレートな言語操作及び客への要求事の多さは、まあ大人になって目をつぶってあげましょう。