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「中華そば(700円)、かき氷(小豆)(300円)」@ふくや 妻科店の写真8/28/10
◆山のふもとにあった店(長野)

篠ノ井から、川中島方面で信濃川を渡り長野市内へ。
さらに北西に向かうと406号線が西に延びる。
そこから裾花渓谷を経て白馬に抜けるルートは、良く使ったものだ。
家族旅行では思い出深いルートである。
一番奥には鬼無里村がある。以前は道も悪く不通になることも
あった。

長野駅付近から向かうと、最初に出現するやや尖った山、旭山785mは、特徴的な山である。
長野県庁脇を通り、裾花川に沿ってカーナビでアプローチするも、
道がせまくなかなか行き着けなかった。
406号から入るのが正解のようだ。
旭山を見ながら山に近づくが、こんなところに
ラーメン屋さんはないだろうというところに来しまった。

ところが、
その山の中にあったのであった。
ここに来れただけで、凄い経験のように思える。
ただ黒いラーメンが食べたいという男の欲望も、大きな力に
なるようである。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/48875473?size=800

店の扉の前で暖簾を見ていると、地元の常連の方達がすばらし勢いで
どんどん店内に吸い込まれていく。
さて扉を開けて・・・と思ったら横から大きな男が私を押しのけて
店内に入り、食券販売機の前でなにやらお札の準備をしている。
いかににも山の中の微笑ましい光景である。

店内を眺めると、デカイ丼で大盛りの中華そばを食べる人が多い。
今回は大人しくただの中華そば700円にする。
厨房前のカウンターにラーメンが出され、呼ばれるとそれを取りに
行くシステムのようだ。
さっそく食券をカウンター上に出す。
するとご主人が、いきなり怒り出す。
3人連れなので、3人一度に食券を出さないといけないらしい。
食券を出して怒られたのは初めての経験であった。
二郎でも食券を出して怒られたことはない。

裾花川の渓谷側の席に座る。
窓からは植物がうっそうと茂った景色のみ。
いいところだ。

予め3人を特定する番号札が渡されているので、その番号を呼ばれると
取りにいくことになる。
さて、お盆から丼を、と思って丼を待つ。
その熱さは、今までの最高温度を記録した。
簡単には持てない熱さ。
これは十分期待できる。
改めて見るスープはやはり黒いが、見たことのある黒さだ。
丼は大きくはないが、チャーシュー4枚が沈まないだけの麺量のようである。一般のチャーシューメン大盛並の物量である。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/48875463?size=800

まず、丼から直接スープを。
あっ・・・・これは。
この瞬間に来てよかったと思った。

自分が黒いラーメンに求めていた味だった。
特徴はなんと言ってもカエシであろうか。
これは溜り醤油というよりも、やはり醤油に思える。
十分熟成された醤油のようだ。
きっと小規模に作られた特別の醤油なのだと思う。
独特のコク・旨みがある。
これにおそらく一度焙られ、スープで煮られたチャーシューを
漬け込んでいる。塩分は大分肉に移行するので、塩味がきつくないのだろうか。
肉の風味、ニガミ、旨みがカエシに沁み込んでいるようだ。
これは想像であるが、そのように思わせる味である。
さらにカエシには椎茸・昆布も使われていることを想像させる味がした。
独特のやさしい甘みも実に良い。

スープは肉の旨みと、豚骨と鶏だろうか。
表面のラードは少ない訳ではないので、ラードと豚骨感のコクが
厚みを感じさせる。

麺は細めの縮れ麺。
色はすでにスープ色だが、経時的に色が濃く染まっていく。
この変化もうれしいものだ。どんどんスープと一体化していく。
加水は高めではあるが、中くらいに近い。
スープを吸うもそれほど柔らかくはならないのがいい。
ごく普通に見える麺ではあるが、普通とは思えない渋い麺だ。
こういう麺には弱い。

チャーシューは厚みはないが、大きめで4枚。
これはうれしい。スープと完全に一体化する味。
柔らかく、旨みも十分。

大満足の一杯だった。
醤油好きには堪らない。
ちとせ同様、けして完璧なラーメンとは言えるものではない。

しかしながら、これだけ、ぜひまた食べたいと本当に思うラーメンも少ない。
ある意味では、ラーメンは美味い不味いではないと思う。
どれだけ食べたいかが、ラーメンに対する純粋なの気持ちだ。

優等生なラーメンは、確かに美味いのであるが、また食べたいと思う気持ちの高まりがない。
人は完璧さには惹かれないのである。
服飾でもそうだ。
洗練された野暮ったさが、男らしくてよい。

だから、注意してほしい。
そういうものを味わいたい人にはおススメ。

ご主人はどのような方は分からないが、一杯のラーメンからは、
自分同様偏屈ではないかと想像できる。
器用とは思えないが、このラーメンを産み出す、その生き方に共感できる。

塩味はきつくないとは言え、暑いし喉も渇くので、カキ氷300円の券を購入する。
カウンターに恐る恐る出すも、これについてはおとがめなし。
登場した小豆のカキ氷。
氷マシマシだった。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/48875472

普通の3倍位の氷は、予め押さえつけられて積み上げられている。
めじろ台のオヤジさんの野菜の山の積み上げ方と同じだ。
小豆も3層ほどある。
これが300円とは。
熱いラーメンで発熱した体は完全に冷え切った。
氷で水腹になるとは思わなかった。
このカキ氷の山が、すべてを象徴している気がした。

この後すぐ、更埴の稲荷山へ南下する。
ここで、つる忠という老舗の信州蕎麦。
http://photozou.jp/photo/photo_only/286324/48875476?size=800

信州ではもともと、ねずみ大根で蕎麦を食う。
さすが老舗だけあり、おしぼり蕎麦という辛味大根の搾り汁で食べさせるメニューがある。
懐かしく、いただく。
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こちらは女性だけで営まれているようだ。
どの方もすばらしい接客。
機械的でなく、親しみが沸く。
これは店に入った瞬間から分かる。
デザートまでサービスしてくれた。
最終の客だったようで、女将(ご主人)が小上がりの傍まできて、
膝を着いて話相手をしてくれた。
美しいのは言葉遣いだけではなかった。
『信州信濃の新蕎麦よりも・・・・・』

その後千曲川沿いに松代へ。
つる忠のご主人から教えていただいた、おやきの店へ。
甲府に戻り、氷華でいつものジェラート。
醤油で乾いたのどを潤すには果物の酸味が良い。
お店の方に、
『ラーメンの〆はいつもこちらなんですね』と言われた。
普通、〆の一杯がラーメンであるが、ラーメンはさらに〆ないといけない。
それにしても仲の良さそうな夫婦だ。

投稿 | コメント (22) | このお店へのレビュー: 1件

コメント

KMさん、おはようございます。
長野も広いです。長野周辺だと諏訪周辺とはまた違ったテイストのラーメンになるのでしょうか。
お店の場所的には車とかがないとちょっと厳しそうですね・・・。

長野ブラックという感じの一杯ですね。
あまり塩っぱさを感じさせない工夫がされているのでしょうね。
これはチャーシューとセットで試してみたい気がします。

二泊三日で長野遠征というのもいいかも・・・。来年あたり考えてみるものありかなあ。

ぬこ@横浜 | 2010年9月9日 08:04

どもです!

当方も醤油好きなので
この濃いめの色合いは堪りませんねぇ~

氷マシマシのかき氷もうまそすねw

YMK | 2010年9月9日 08:22

KMさん おはようございます!

祝100点  おめでとうございます!

>これだけ、ぜひまた食べたいと本当に思うラーメンも少ない。

そういうラーメンに出会ってみたいです。長野はなかなか行く機会がありませんが、とっても興味がわきました。

ヨコベー | 2010年9月9日 08:43

おはです。

氷マシマシはすごいですね!
もやしでこの盛りができれば喜ぶ麺友さんがたくさんいそうですw

長野に仕事じゃなくフリーで行きたいです!

たっくん | 2010年9月9日 08:46

KMさま おはようございます。

最近は、長野ラーメン巡りのようですね。
行きにくい場所のラーメン屋さんですが、その中でも、群を抜いてます。
秘境ラーメン探検隊でしょうか?

行きにくいラーメン屋さんですが、このお店、非常に気になります。
直ぐには行けませんが、いつか、行ってみたいと思います。

さすが、KMさんのレポートですね。

buriburi | 2010年9月9日 08:50

どうもです!
100点満点素晴らしい!
山奥の名店なんですね。
怒られちゃうのは・・・・怖いけど(笑)
これも旅の醍醐味ですか?
これがチャーシュー麺でなくラーメンっていうのも魅力的です。

てつ | 2010年9月9日 08:53

どもです!

満点おめでとうございます!
これは旨そうですね~
この前の山梨でも充分山の中でしたが、更に奥深いトコのようですね。
長野県でのラ食は未経験なので、一度堪能してみたいです。

3ちゃん | 2010年9月9日 09:01

こんにちは。

出ました100点満点。
KMさんらしくない普通盛の中華そばを、チャーシューメン
なみにしてしまうのは、なにか特別な能力があるのかな。
しかし自分もこの醤油スープは飲んで見たくなりました。
塩っぱそうに見えて、意外と塩っぱくない。
そんな醤油が大好きです。

ayashi | 2010年9月9日 09:18

どうもです

この黒さ、このチャーシュー、このラーメンの全体の佇まい・・・
どっかで見た、ん?食べたことあるような?
長野ですか~久々に戸隠で蕎麦と野沢菜のお焼きが食べたいです。

UNIA。 | 2010年9月9日 10:08

こんにちは。
>どれだけ食べたいかが、ラーメンに対する純粋なの気持ちだ。
優等生なラーメンは、確かに美味いのであるが、また食べたいと思う気持ちの高まりがない。

味だけで採点の優劣をつけたことがありませんが。
相当高い採点をしても、あんまり2度目は食べたくないな、と言うか
わざわざ食べに行かなくともいいかな、というお店は結構あるんです。

逆に食べた時の評価はそれほどでもないのに、
1か月経ち6か月経ち、むしろ時間が経過するほどに
無性に食べたくなるお店もあります。

幡ヶ谷の不如帰。
実はここが今一番食べたいお店。

けれど、そうそう簡単に行きたくありませんね。

楽しみは先延ばし。

コチラもそういう意味でとっておきたい
お店、なんですかね。。

こんにちは

ブラッキーなビジュアル
問題なく旨そうですね
いくつかブラックなスープを出すお店がありますがそれぞれ特徴があるんですねw
最近ラーメンの後は〆に果実のジェラートがいい事を覚えました(爆)
私は青汁アップルを必ず飲んでましたが日々新鮮です!

B級グルメ | 2010年9月9日 16:02

KMさんこんばんは♪
採点を読ませていただくと,黒いスープ,店外の写真,大月の喜楽さんっぽいかな?と思ったのですが,食べてみるとちがうのですかね?
地元に愛されているお店にハズレなしですね♪

92 | 2010年9月9日 20:30

◆ぬこ@横浜さん
コメントありがとうございます。

長野のラーメンは面白いと思います。
このような古いタイプのお店がおもしろいのですが、
新しいタイプの店も人気店が沢山あります。

手打ちのやや薄い色のもの、このような黒いのもあります。

>これはチャーシューとセットで試してみたい気がします。

確か魅力的な丼もありましたよ。

◆YMKさん
コメントありがとうございます。

醤油、いいですよね。
醤油だけでも美味いと思います。
ご飯に醤油をかけるのは、体にいいとは思えませんが、
止められません。

このかき氷は凄いですよ。
食べ切れますか?

KM | 2010年9月10日 06:56

◆ヨコベーさん
コメントありがとうございます。

100点です。
ありがとうございます。

かなり細分されたラーメンのカテゴリー毎に
自分の100点を紹介して行きたいと思ってます。
白味噌挽肉系味噌とか、動物系熟成醤油肉ダレ系とか、
それプラス煮干とか・・
なにをそのジャンルの100点としているか、明白にしないと
90点の意味が分からないと思うのです。

特にこういうタイプ。
素朴で、心に沁みてくるものがあります。


◆たっくんへ
コメントありがとうございます。

氷、すごいでしょ。300円です。
小豆の量が実はすごいのです。3倍分はあるのです。

長野は車で近いのではないですか?
何回か行かれてますよね。

東京では食べられないありがたさがあります。

KM | 2010年9月10日 07:05

◆buriburiさん
コメントありがとうございます。

今年の長野はこれでお終いです。
できるだけ、郷土色のある、東京にはないものが
目的です。
地元に古くからある店は、なぜか惹かれるものがあります。

最近はそういうお店の味も劇的に向上している気がしますよ。

これは間違いなく貴殿の好みです。

◆てつさん
コメントありがとうございます。

熟成醤油動物だし肉出汁系では最高クラスです。
乾物がまた合うのです。
このジャンルが大好きです。

この大盛りはなかなかの量ですよ。
今度は大盛りを食べたいと、真剣に思います。

偏屈な親父は、蕎麦でもすごいのを作る時があります。
今は亡くなりましたが、一番好きな蕎麦屋のオヤジは
本当に偏屈でした。

私は怒れれてもビビらない性格なんです(笑)。
最初のスモジで口答えしました(爆)。

KM | 2010年9月10日 07:15

◆3太郎さん
コメントありがとうございます。

いかがでしょうか?
山梨のに似てますね。
煮干のないやつです。
動物系スープと肉のエキスがなんとも言えません。
魚が入らない安心感もあるのです。

長野はあらゆるタイプのがありますよ。
ぜひ調べて、行ってください。

◆ayashi さん
コメントありがとうございます。

>出ました100点満点。

このジャンルでは今までで、最高レベルです。
もちろん、塩や味噌や豚骨魚介との比較はまったくしてません。
人に紹介するのにそういう要素は排除しないと、
単なる好き嫌いの話になってしまいます。

この中華そば、麺はすでに大盛り、チャーシューも
4枚ですが、いいものですので、気分はチャーシューメンでした。
この後もあったので、大盛りにしなかったのが今でも悔やまれます。

これは素朴ですが、旨みの多い、いいものです。
おススメです。

KM | 2010年9月10日 07:24

◆UNIAさん
コメントありがとうございます。

>この黒さ、このチャーシュー、このラーメンの全体の佇まい・・・
どっかで見た、ん?食べたことあるような?

0点もある、と評価されたものに似ています。
私は120点です(大爆笑)。
魚はちゃんと入らないので、おでんではありません。

長野にもこういう古い系統が今でも残っているのですね。
蕎麦のカエシのや鰻のタレといった処理の方法ですね。
小田原系や八王子系などのもその遺伝子が組み込まれています。

けしておススメはしませんので、安心してください。

◆しおのヲタクわぶるまなじっちゃん・・さん
コメントありがとうございます。

おっしゃるところ、まったくその通りなんです。
過去に高得点のお店でも、それで満足してそれほど
行きたいと思わないこともあります。

不思議です。
得点より、また行きたい店が、本当に好きな味なんでしょうね。
その好きである条件は、少しの酒だったり、椎茸だったっり
するようです。

不如帰、確かに凄いと思います。
私もとってあるようです。

一方普段食べるラーメンは、私の場合は90点のです。
そこそこ美味いのが、実は安心感のある、自分の居所のようです。

KM | 2010年9月10日 07:40

◆B級グルメさん
コメントありがとうございます。

>ブラッキーなビジュアル
問題なく旨そうですね
いくつかブラックなスープを出すお店がありますがそれぞれ特徴があるんですねw

間違いなくお好きだと思います。
こういうのはいずれ無くなるかもしれない貴重な味です。
食べられるうちにご案内したいですね。
最近の私には乳化豚骨魚介の方が普通のラーメンに思えてしまうのです(爆)。

>最近ラーメンの後は〆に果実のジェラートがいい事を覚えました(爆)

醤油は塩分が多いので、Naを排出するには果物のKがいいのです。
それに動物性の食物にはクエン酸などの還元性のある酸がいいような
気がしてます。
体は知っているのです(笑)。

◆92さん
コメントありがとうございます。

こちらは煮干の問題以外は似た系統です。
カエシが似ているのでしょうね。
ちとせも醤油がいいので、行ってください。
八王子系は皆この手法をとっているようです。
醤油が違うのですね。

>地元に愛されているお店にハズレなしですね♪

最大のポイントですね。
大賛成です。私はいつも地元民になりたいと思っています(笑)。

KM | 2010年9月10日 07:55

こんにちは。

毎回思いますが、いい旅をされてますね。
ラーメン以外の登場人物の描写も楽しいです。

食のオンパレード!
こちらも敬服です(笑)

kongohrikisi27 | 2010年9月10日 17:38

◆kongohrikisi27さん
コメントありがとうございます。

夏、どうしても長野や山梨に行きたくなります。
山が好きなのです。
そして、食べることが楽しいのです。
食は楽しまないといけません。
それもありがたく頂戴したいものです。

長野の蕎麦、甲府の果物。
名物ですが、美味いのです。

KM | 2010年9月10日 18:09

お久しぶりです!

うんうん、100点満点w
今ではマイカーでのスキーが当たり前になっていますが、バスツアーや鉄道利用してスキーをしていて、この地域は非常に懐かしく回想しながら読まさせて頂きました。
あの頃はラーメンというより、濃い田舎蕎麦が好きで食べていました。
マイカーになって長野方面へのスキーで出かける事は無くなりましたが機会があれば食べて見たいです。
松代は何度か行っていますが好きな場所です。

ユー坊 | 2010年9月16日 09:21

◆ユー坊 さん
コメントありがとうございます。

こちらこそご無沙汰してます。
お元気ですか?

スキーで行かれたのですね。
昔のバスや鉄道の旅は、何故か楽しかったです。
車になってから、箱を移動させているようで、味気ないです。
歩いた昔の人の旅が最高だったでしょうね。

信州の田舎風のそば、いいですね。
軽井沢辺りから一番北まで、蕎麦屋が沢山ありますね。
戸隠の蕎麦もいいです。
20年以上前に行った富里の民家のそばが、いかにも
田舎風で良かったです。
友人の親戚の家でした。

KM | 2010年9月16日 09:30