「時は流れない。それは積み重なる。」これは1992年に発表されたキャッチコピー。年月が味に積み重なるウイスキーの香りが伝わります。
東中野駅の南側にある住宅街の一角に、「好日」が開店したのは2001年。開店当時は店の特徴として挙げられた「つけめん」や「自家製麺」も、20年経って普遍的な言葉になった。メニューは「らあめん」「つけめん」に、トッピングや餃子が組み合わされたスタイル。つけめんも気になるが、久々の訪問なので「らあめん」を。連食なので「少なめ盛」で注文。女性だけが働く店内は丁寧に磨き上げられていて、温かみのあるホッとした雰囲気も、創業の頃から変わっていない。
丸鶏に煮干しや節類などの自然素材を使ったスープに、天然醸造醤油を使ったタレがしっかりと折り重なり、化学調味料の付け入るスキがない、一口目から最後まですっきりと味わえるスープ。自家製で白い太麺は、麺の中心部にコシがありながら角ばった食感はなく、モチモチした麺をトゥルンと勢いよく啜れば、喉に穏やかなスープの香りを伝えてくれる。和風の味わいを湛えたアツアツのスープは、まずは鼻と口で、そして喉で、最後には胃でと、全身で楽しめるものになっていて、完成度の高さにしみじみと感じ入るものがある。
私の知る限り、創業以来醤油味一本で営業してきて、地元の人に愛されて続けている。「変わらずに美味しい」と思わせる為には、それ以上の努力が必要だったはず。東中野の街角で営業し続けてきた名店の20年もまた、流れずに積み重なっている。その味を堪能できる幸せを噛みしめながら、「次はつけめんにしよう」と心を決めている。
















