なんとかデータベースラーメンカレーチャーハンぎょうざうどんそば
 
2023年8月8日の大崎裕史の今日の一杯

東京都中央区茅場町

醤油

2023年8月3日オープン。
元は神戸にあった日本料理店で今は神楽坂に移転。
私は神戸時代に料理を一度だけいただきました。大変おいしかったです。神楽坂ではネットで予算を見ると6〜8万円となっています。私の財政的には厳しいので行ってません。そんなお店の店主が誰かに任せて、というのではなく、自ら厨房に立ってラーメンを出すというのですから、これは注目です。
「高級日本料理店が作るラーメン」「一杯3000円のラーメン」というだけで、かなり期待しますし、ひねくれてる私は「ラーメンはそんなに簡単じゃないですよ〜」と思いながら店に向かいました。
ネットでの完全予約制で30分交替。カウンター10席で10分ごとの予約なので3-4人ずつの予約なのかな。
塩は1日限定5食なので最初の10人で売り切れる模様。私が行ったときには塩が売り切れ。そこで醤油3000円を注文。
『スープは熊野地鶏から引き出される深い旨味、天草大王の風味豊かな香り、岡崎おうはんの独特な切れ味』
これら三種の銘柄鶏をガラではなく、丸鶏で使用。さすが3000円だけあります!
利尻昆布と鰹節も使っているかな。薄口醤油で見た目は塩味にも見えるほど。
スープは鶏が効いており、実においしい。残すなんて、もったいなくて完飲。お替わりしたいくらい。
水は白神山地のものを使っているようです。
麺はいろいろ試した結果、岡山の製麺所へ特注依頼。こんなことを受けるのはアソコだろうと思ったら当たっていた。配分などは木本さんが指示し、デュラムセモリナを多めに、プラス小麦粉と香りを出すためにライ麦を少々。(パーセンテージまで教えてくれたが公開するとレシピ公開になるので割愛)
その結果、パスタ風というかパスタ寄り(洋風)の麺になっている。洋風スープ寄りのラーメンの麺としてはいいと思うが、今回は王道のラーメンスープなのでもうちょっと合った麺があるような気がします。もう少し製麺屋さんを信頼して、オマカセしてもいいんじゃないのかなぁ〜。
なお、おいしいスープとおいしい麺を組み合わせておいしいラーメンができるかと思えば、そうではなく、そこがラーメンの面白いところであり、難しいところ。さらに具が加わって、三位一体のバランスが大事。そんなバランスの取れたおいしいラーメンを作るためにラーメン店主は時間と手間をかけて、工夫・努力して創り上げているわけです。丼一杯でバランス良くおいしいラーメンを表現するのはなかなか難しいことです。
おいしいスープと個性的な麺、良い素材のトッピングを組み合わせています。でも連日、味見したり、お客様の声に耳を傾けたりして改善していけば、かなりおいしいラーメンができあがりそう。実際、私が食べたラーメンには海苔がないが、翌日(?)からのラーメンには海苔が加わっている。海苔一つあるだけで良くも悪くもガラッと印象は変わるはず。
今週、2回目の訪問で鮑と鯛を使ったという塩ラーメンを狙います。さらに個性的な上質スープを期待。それ以外の部分も修正が入っているかもしれません。数日での進化が楽しみです。

大崎裕史
大崎裕史

(株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。