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2015年9月11日の大崎裕史の今日の一杯

秋田県秋田市

あっさり正油

なんとなく屋号が古くさそうだが店主は若かった。券売機を見ると「正油・塩・味噌」とあり、さらにあっさりと濃厚を選択できる。おまけにそれらを混ぜたブレンドもあるらしい。そして当然のようにつけめんも油そばもある。正直「あぁ、店選択ミスかなぁ」と過去の経験上、思ってしまった。券売機左上のあっさり正油680円を注文。
しかし、出てきたラーメンを見てびっくり。実にそそるビジュアル。言ってみれば昔ながらの中華そばスタイルではあるんだが、チャーシューの厚さやたっぷりのスープ、そしてその色、油加減、このあたりがこれまた経験上、「当たりを引いた」と思わせる表情をしていたのだ。
券売機を見て「はずれ?」と思い、ラーメンの表情を見て「当たり?」と思い、はてさて正解は?と「今日の一杯」に書いてる時点で「当たり」なわけです。しかも大当たり。これはうまい!
ある程度、調べてお店を選択し、候補を挙げておいて時間や場所などで最終的に訪問店を決めている。その時点では、その店を選んだ理由を忘れていることが多い。そして後で振り返ってもう一度、調べてみるのだ。するとここの店主は、新宿のラーメン店で働いていたことがあるらしい。うわぁ、聞いてくるのを忘れた。失策。そして妙に東京風の麺だと思ったら浅草開化楼の麺だった。
スープは清湯だが動物+魚介で十分なコクがあり、一口飲んで「おおぉ!」と思わせた。そこにプリプリの浅草開化楼の麺が負けてない。分厚いチャーシューは柔らかく、旨味もあり680円が安く感じられる。滅多に行かない秋田だが、塩も味噌もこってりもブレンドもつけ麺も食べてみたい!

お店データ

らーめん 萬亀

らーめん 萬亀

秋田県秋田市山王新町4-1 サンケイビル 1F

このお店の他の一杯

    大崎裕史
    大崎裕史

    (株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。