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2017年4月11日の大崎裕史の今日の一杯

東京都品川区大井町

中華そば

1956年創業、大井町の老舗「永楽」の閉店騒動が起こったのは昨年5月。経営者側が一方的に「閉店」の告知をしてネットで話題になった。しかし、閉店ではなく経営譲渡ということで同じ名前で今でも継続営業している。一件落着して問題は収まったかに思えた。しかし4月5日に「新永楽」とも言える新店「丸八そば店」がオープンしたのだから驚き。しかも同じ大井町に!

「永楽」とこちらとの違いを比較するにはチャーシューメンであろう。ここの経営は大井町で人気の老舗「丸八とんかつ」(創業1955年)である。だからチャーシューメンの肉は別な部位を使っていたのだ。そして味の方は、“ほぼ”同等と思ってよい。この日は常連さんらしき人達が多く、帰り際、厨房に名前を呼んで声をかけていく人達が多かった。

ところでこちらでは「永楽」同様の「ラーメン」以外に新メニューとして「中華そば」も出してきた。これが地方の老舗食堂などで食べるような王道中華そばでなかなかいい。若い人が始める新店でこのラーメンを出してもどうかと思うが、そうした背景を知って食べるとなんだかとても味わい深い。若い人には作れそうでも作れないこの味。何が違うのだろう。新店なのに、歴史を感じさせる名店の誕生だ。

お店データ

丸八そば店

丸八そば店

東京都品川区南品川5-11-42(大井町)

このお店の他の一杯

    大崎裕史
    大崎裕史

    (株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。