隠れご当地(まだそんなに知られていないご当地ラーメンのこと)の「玉名ラーメン」を看板に掲げて本日(9/9)オープン。「石神秀幸厳選極み麺セレクション」第6弾になる。運営は第4弾の佐伯、第5弾の富山に引き続き「渡なべスタイル」。
玉名市は人口7万人弱の小都市。新幹線が通っており、新玉名駅がある。「玉名ラーメン」と言えば、代表的なお店は「天琴」「桃苑」「大輪」など。そんなにたくさんラーメン店があるわけではないが、玉名は熊本ラーメンを語る上で重要なポジションをしめる。白濁豚骨らーめんを産んだ久留米の「三九」ラーメン。(久留米ラーメンの元祖「南京千両」のスープは白濁ではない。)それを受け継いだ人が商売っ気を出して、昭和27年玉名にも2軒「三九」という名前で出したのだ。これが熊本県で初めてのラーメンと言われている。つまり、熊本ラーメンの始まりは「玉名」だったのだ。そしてそのラーメンを真似して熊本市に「松葉軒」「こむらさき」「桂花」が誕生する。また、玉名の代表的なラーメン店「天琴」の店主は、玉名の「三九」で修業し、のちに独立して店を出している。(「桃苑」は親戚が「三九」で働いていた。「大輪」は天琴出身。)余談だが「松葉軒」の店主が宮崎に帰り、出した店が「喜夢良」。この店から宮崎ラーメンが広まった。熊本の「こむらさき」は鹿児島の「こむらさき」を食べて衝撃を受け、その名を借りた。「桂花」の店名は創業者の兄の「桂火」から取っている。宮崎で最初のラーメン店「こむらさき」は鹿児島の「こむらさき」より1年先にオープンしている。(以上、「九州ラーメン物語」参照)
そして玉名ラーメンの特徴は豚骨スープに中太麺、焦がしニンニクチップ。熊本ラーメンはマー油が主流だが、玉名はニンニクチップなのだ。(熊本市のこむらさきはニンニクチップだが、玉名の影響を受けていると思われる。)また博多や久留米では豚頭を使う店が多いが玉名はゲンコツや背ガラが多い。またニンニクチップはラーメンを持ってきた時に入れるかどうか聞いてくれる店が多い。
さて、話が長くなったがこちらの「玉名ラーメン」は渡辺樹庵氏の創作ラーメンである。もちろん何度も現地に行っていろんな店を食べ歩き、玉名のエッセンスを吸収した上で「自分なり」の「おいしい玉名ラーメン」を作り上げたのである。言ってみれば「玉名インスパイア」とでも言うべきか。
豚のゲンコツのみを炊きあげた濃厚スープは実にウマイ。ここまで濃厚でうまい玉名ラーメンを食べたことがない。(食べた件数は少ないが)ニンニクチップも上品で丁寧に作り上げた印象。全体的に「都会に出るためにお化粧した玉名ラーメン」という感想。♪都会の絵の具に染まらないで帰って〜♪という歌があったが、都会の激戦に勝ち抜くためには少しの化粧も必要なのである。(化調という意味ではない)
また味玉が入っているがこれはサービスで入っていたわけではなく、豚骨らーめんはビジュアルがシンプルすぎて華が足りないことが多いので追加したわけだが、なんと1個そのままで入ってくるとは、やられてしまった。(味玉あるある)
そしてこの味玉も玉名では食べられないおいしさ。聞いたら「渡なべ」と同じ物らしい。「渡なべ」の味玉はこんなにうまかったのか!(笑)
樹庵氏は「ちゃんと味が付いた味玉が好きなんですよねぇ〜」と。この濃厚豚骨スープに合わさったせいか、醤油味の味玉が味噌味のように感じた。たまに豚骨スープでも味噌味を感じることがあるのだが、それに近い現象か。味玉、オススメ。
いや〜長くなってしまった。1年前後の期間限定なのでぜひ食べに行ってみてください。
















