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2017年12月23日の大崎裕史の今日の一杯

茨城県常陸大宮市常陸大宮

豆腐みそラーメン

所用で常陸大宮に行った。初めて行く場所だったので当然その周辺のラーメンを食べたい。調べてみると「豆腐みそラーメン」というのがある。駅から徒歩圏内なので行ってみた。店名からすると高級中華料理店にも思えるが街の中華屋さんである。東京にある同名店とは一切関係ないらしい。

田園調布の中華屋さん(閉店してもう無いらしい)で修業をして、日立で独立。こちらに移転して30年くらいと言っていた。豆腐みそラーメンは創業時から出しているらしく、他にも「うまか路」(東海村)や「天下一らーめん」(日立市)でも出している。前者は30年くらい前に中国飯店の「豆腐みそ」に惚れ込み教えてもらったようだ。後者は修業して味を学んだらしい。

中国飯店ではトップメニューがすでに「豆腐みそラーメン」600円になっており、ほとんどの人がこれを頼む。赤と白の二種類の味噌に挽肉などをブレンドして作る味噌ダレがポイントのようだが、帰りにいろいろ話を聞いていたら「お土産に」と味噌ダレを持たせてくれた。初対面で名乗ってもいないのに驚き。

元々の発想が「味噌汁のように毎日食べられる物」だったので、インパクトがあるわけではなく、確かに毎日でも食べられそうで幅広い世代に愛されている。お店はまもなく80歳になるというご夫婦がやっているが、過去に二度ほど店を閉めようと思ったことがあるらしく、そのたびに常連さんから「昼だけでもいいから続けて欲しい」と懇願され、今は昼の3時間だけ営業している。

麺は防腐剤を使わない自家製麺。豆腐はちょっと固めで崩れないようなもの。麻婆豆腐ラーメンとは明らかに違い、豆腐の存在感が強い。
私が食べていた時に常連さんが来ており、いろいろ話をしていた内容。
客「600円は安すぎるから値上げしたら?」
奥さん「私たちは儲けが無くても食えて行ければいいの。お客様が来てくださるおかげで長生きできてるんだから。店を辞めていたらもう生きてなかったかも?」
ご主人「味がわかる内は店を続けたい。」「この前、テレビの取材依頼が来たけどこれ以上忙しくなると嫌だから断っちゃった。それでなくても土日は忙しい」

まだまだ全国にはいろんなピンポイント「ご当地ラーメン」があるのだろう。もっといろいろ食べ歩いてみたい。

お店データ

中国飯店

中国飯店

茨城県常陸大宮市石沢1821(常陸大宮)

このお店の他の一杯

    大崎裕史
    大崎裕史

    (株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。