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2018年10月13日の大崎裕史の今日の一杯

東京都墨田区鐘ヶ淵

煮干し出汁鶏そば

墨田区に「人気急上昇の焼き鳥屋さんがある」と聞いたのは今年初め頃。おいそれと行ける場所ではなく(墨田区のみなさん、すみません)、タイミングを狙っていた。そしたら焼鳥仲間が9月に予約してくれて一ヶ月後の10月に行ってきた。

その場所というのが住宅街というか、かなり寂しい場所でして。正直、「ホントにこの先に焼き鳥の名店があるの?」という雰囲気。店頭に着いてもまだ疑っている。

中に入ってもほんわかした雰囲気で名店によくある緊張感がない。すぐにメニューをチェック。安い!ますます味が不安に。軽めに頼んでお腹の具合で〆メニューを頼むことに。

まずはお通しのクオリティの高さに驚き。半熟玉子入りのポテトサラダとか、漬物一つにしてもタダ者じゃない感満載。ところが、これはまだ序の口で、焼き鳥が始まったら、この火入れがまたすごいわけです。焼き鳥だけじゃない。山芋の焼きのうまいこと。山芋で感動した店がかつてあっただろうか?焼き鳥はどれもうまい。ひと仕事しており、調味の技術で肉のうまさをさらにブーストしている。肉自体もうまいので聞いたら「丹波地鶏」だそう。

いよいよ本題。〆のラーメンは「鶏白湯醤油の鶏そば」「煮干し出汁鶏そば」を注文。他に「鰹出汁の鶏そば」もある。いずれも〆サイズ(通常の2/3くらい)だが600円。メニュー名だけでそそる。焼き鳥屋さんのラーメンは麺がダメな場合が少なくない。しかし、こちらは老舗の浅草開化楼製細麺。いや〜うまい。これはラーメンだけでも店が出せる。特に和食出身なのに煮干し出汁の取り方が和食らしくない。聞いてみたらラーメンも好きでいろいろ食べ歩いているらしい。そうじゃないとこの煮干しラ−メンは出てこない。そういう煮干しがビシッと効いたラーメンで驚いた。
親子丼もおいしかった。次回は焼き鳥を我慢してラーメン三杯と親子丼でもいいくらい。
焼き鳥以外の料理の旨さで驚いて、焼きの凄さで驚いて、そしてラーメンと親子丼で驚いて。
極めつけがお会計。もう腹いっぱいで動けなくなるほど食べて、ホロ酔いで電車は寝過ごしそうに心地よくなるまで飲んで、それで五千円、、、、、えっ!?酒代入ってないのでは?と言ってしまったほど。「五割増しでも目黒から食べに来ます!」と言ったら「家賃が安いのと家族経営だからやっていけるんです」と値上げするつもりは微塵も無さそう。すでに2ヶ月先まで予約が埋まっているそう。

お店データ

鳥田中

鳥田中

東京都墨田区墨田3-25-7(鐘ヶ淵)

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    大崎裕史
    大崎裕史

    (株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンフェスタ実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2024年6月末現在約14,000軒、約29,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。