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「らーめん(焼豚マヨ丼セット)」@自家製にぼしらあめん 秀一 穂波店の写真何を隠そうこの私、「秀一らあめん」にはもう5回も訪れていますが、なんと一度たりともデフォルトである「らーめん」及び「秀一らーめん」を頂いたことがありません。いくらこの店の「つけ麺」が気に入っているとはいえ、それは偏り過ぎというものです。「今回はらーめん!」。この店に向かう途上、自分に強く言い聞かせ、つけ麺への想いを断ち切ります。店の前で一呼吸し、らーめんモードへこころをシフト。そしていざ開店直後の秀一に入店!!・・・できず。あら?「ははは。あとちょっとで準備が終わります」と店主。へいへい。相変わらずのほっこり具合でいらっしゃるようで何よりです…。

らーめんを作る間の店主。新しく入った女性従業員にゆっくりと仕事内容を教えたり男性従業員に
買い物を頼んでいたり(今からかい!!)。
相応の実力店で、ここまでのほっこり系の店はそうはあるまい…。

程なくしてらーめんと焼豚マヨ丼が到着。
食べる前から鰯の煮干しと節系が穏やかに混ざり合った香りが漂っております。

スープ。
豚骨に下支えされた煮干しの優しい味と香りが口中に広がります。
下支え?そう。豚骨はあくまでその特有の香ばしさを加味する程度にしか
煮出されていません。
主役はあくまで煮干。
あっさり深々としたテイストであり、非凡な旨みを感じさせます。
この穏やかさは、関西の諸々の有名店の中でも極めて珍しいのではないでしょうか。
味もさることながら香りが秀逸で、口内から鼻腔へ広く穏やかに立ち上ってきます。
おそらく表面に少し浮いた油も起因しているのでしょうが、少し甘めの芳香です。
嗅覚だけは良い僕にとって、この香りはたまりません。
テイストと相まり、得もいわれぬ幸福感を抱かされます。
とはいえ、つけ麺のつけ汁ほど油の量が多くないこともあり、味はやや単調に思えなくもありません。
あと「一層」分のテイストが欲しいところ。
しかしそれはあくまであのつけ汁と比較した上でのことであり、スープ自体は何度も
味わいたくなるようなテイストを誇る素晴らしい出来です。

麺。
四角断面で固めの食感が特徴的な自家製麺です。
カンスイ臭さがないのはもちろんですが、単独で味わわせることもなければスープに
依存しすぎることもないという、「出すぎず引きすぎず」の味わい。
高次のバランスを誇ります。

具。
チャーシューにネギ、メンマ、ワカメ、柚子皮。
チャーシューは太めで大振りの腕肉が一枚。これまた濃い目の味付けが回避されております。
噛むほどに味わいが広がっていくタイプであり、このラーメンのアイデンティティーというか
統一性の一構成要素となっている。
柚子皮はもちろん香り付けのために入っているのですが、それが浮かぶ周辺部位だけが
柚子の香りがする程度で、スープ全体には及んでおりません(苦手な方も大丈夫なはずです)。

焼豚マヨ丼。
サイコロ状にカットされた腕肉チャーシューに醤油ダレ、ノリ、ゴマ、ネギ、自家製わさびマヨネーズで
構成されておりますが、お勧めのサイドメニューであります。
注目したいのは自家製わさびマヨネーズ。
わさびとはいっても鉄火丼のようにあの辛さが利いているわけではありません。
おそらくマヨネーズそのもののテイストを控えめ(酢や油、塩の質・量を調整している)に作っており、
そこにわさびの風味をこれまた弱めに利かせているのでしょう。
結果として、たとえば「塩元帥」のチャーマヨ丼のようにマヨネーズ感が出過ぎることもなく、
そして鉄火丼のようにわさびが苦手な人にも抵抗感がないような(わさびマヨネーズだと気付かない人さえいるかも)
、微細でいてその実は決定的に他店のチャーシュー丼とは異なる、品の良いテイストを演出しているのでしょう。
ちなみに、「微細でいて、その実は決定的」「品の良い」というのはこの店の麺類にも共通します。

らーめん。
ラーメンという限られた枠内ではなく、もっと広い「料理(及び和食)」というフレームの内から
追求されたような一品です。
しかも追求された事実そのものがわかりにくいカタチで。
つけ麺もしかり。
故に、仮にラーメンとしては邪道及びマニアックに思えても、料理としてはむしろ優秀だとも言い得るでしょう。
客層が老若男女を問わないことが、それを物語っているともいえそうです。
このようなジャンクではない麺類に相対する場合、我々も「料理としてどうか」という
フレームを用意せねばなりません。

しかしこの店にもまた、ある種の「無頓着さ」があります。
麺類が穏やかかつ深く、一元性に帰すことができない洗練性を持つ一方で、店の内装
だったり
調度品だったり、あるいは料理を供する際のビジュアル面の配慮など、決して麺類を食す前から
美味そうに見せることはありません。
それ故に客であるこちらが一切気負うことがないのですが、美味さ(旨み)の演出としては
不十分なのかもしれません(無論、過剰な演出は鼻につくものですが)。
まあ店主自体は野心家ではなさそうなので、演出する気もないのでしょうけど。

ここは一つ、洗練性と無頓着さの両方を味わえると肯定的に捉えておきましょう。

投稿(更新) | コメント (2) | このお店へのレビュー: 5件

コメント

 お久しぶりです!昼飯専門です。

ここ3週間程、ここに行ってなくて・・。食べたくなりましたよ。このレビューで・・。(笑)

>男性従業員に買い物を頼んでいたり(今からかい!!)。
〜サイコー!です!(^∇^) 確かにいっつも私も「今から卵買いにいくんかい!」と思ってました。(爆)

>とはいえ、つけ麺のつけ汁ほど油の量が多くないこともあり、味はやや単調に思えなくもありま せん。あと「一層」分のテイストが欲しいところ。
〜おっと・・。これは「しょうゆ」を薦めた私にも責任ありますね・・。すみません・・。
 もしかすると、「秀一ラーメン」の背油の甘味プラスの方が、TGHolicさんの嗜好に
 合ってたかも知れませんね・・。  いつか、寒くなったら再挑戦して下さい!m(_ _)m

 TGHolicさん、結構ここ<秀一>好きなんですね?!。
これはやはり「隣の芝は・・」で、ここでもう数え切れない程食べた私個人的な現時点の心境は、
ここより、京都の和風魚介豚骨の店の○○そばやラーメンの方が凄く魅力的なんですけど・・・。正直。

 最後、
>しかしこの店にもまた、ある種の「無頓着さ」があります。
〜この部分が違う立地・店舗なら・・と思わざるを得ないのです・・私は。
 例えば、麺哲4号店!!とかなったら、「どうなのか?」と一人想像してしまいます・・。
 「神のみぞ知る」ですが・・。

 又、長くなってごめんなさい!! 
 明日はこのRDBのNo,1醤油ラーメンを予定してるので、今からワクワクしてます。
 では、失礼致します・・。

昼飯専門 | 2008年9月17日 23:48


>おっと・・。これは「しょうゆ」を薦めた私にも責任ありますね・・。すみません・・。
 すると、「秀一ラーメン」の背油の甘味プラスの方が、TGHolicさんの嗜好に
 合ってたかも知れませんね・・。

いえいえ。ご心配なく。
背脂が不要だというのは私がスペシャル秀一らーめんを食べたときにも感じたこと。
そしてそもそも私は背脂ものが好きではなく、それはもう関東の誰かが名付けたという「背脂チャッチャ」
という背筋も凍りつくような酷いネーミングセンス以上のものかもしれません。

>ここより、京都の和風魚介豚骨の店の○○そばやラーメンの方が凄く魅力的なんですけど・・・。正直。

同じラーメン及びつけ麺とカテゴライズされるものでありながら、あるいは同じく自前のラーメンという
度量衡では計りがたい「料理」でありながら、それでもなお別種のもの。
そうは思います。
ただし秀一の麺類は、一応ラーメン及びつけ麺という形式を採っている割には「微細」なきらいがあるともいえる。
そうも思わなくもないことも付記しておきましょうか。
そういう意味では、味自体は似ていませんが、しゅはりの潮らあめん以上のものがあるかもしれません
(私の「潮らあめん」のレビューはともかく、あまのまどいさんという方のレビューが素晴らしいので、
一度読んでみてください)。
秀一の店主もしゅはりの店主も、本当はラーメン以外の、もっとお金と手間暇がかけられる料理の方が
向いているのではないかとも考えています。

>明日はこのRDBのNo,1醤油ラーメンを予定してるので、今からワクワクしてます。

この前の「六厘舎」のレビューもそうですが、「麺屋吉左右」のレビューも拝読させていただくことはないと思います。
東京及び関東のラーメン及びつけ麺の情報は、意図的に避けるようにしております。
その奥深さや幅広さは今の私には手に負えないものであり、どっぷりとハマること必至でしょうから(苦笑)。


poly-hetero | 2008年9月18日 01:05