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「中華そば(脂少なめ)¥780+味玉 ¥100」@中華そば136の写真土曜日 晴天 10:35 先客5名 後客12名

〝ウイークポイント強化ウィーク〟

本日は新規開拓のためにRDB片手に捜索を開始する。新規開拓の名目だけでなく新ジャンルへの挑戦も試みるために苦手分野を中心に店探しをしてみる。とは言え、J系のような超化調に挑む勇気はまだ無いので、ちょうど良い辺りを探ってみる。

すると最近の人気店の中に。あぶらそばが人気のこちらを見つけた。最近のレビューは、あぶらそばが多いが中華そばも人気のようだ。同じメニューの中華そばのレビューでも皆さんのスープの分類が、醤油もあれば煮干しだったり、豚骨魚介もあれば豚骨醤油までもある。これは食べ手の感じ方の違いだと思うが、それだけ複雑なスープという事だろう。これは本日の目的に打ってつけだと確信して初訪問を決意した。

お店情報を見ると都内からのアクセスは難がありそうだ。公共交通機関ではなく車でのアクセスが便利な郊外の人気店は予想外の行列に見舞われる事がある。栃木の佐野市や埼玉の比企郡の人気店では40名以上の行列に遭遇した経験がある。こちらも多くの駐車場を完備している上に、土曜日の休日という事で行列を避ける為に開店前を目指して二時間前には家を出た。

不便なアクセスと思っていたが副都心線とバスだけの乗り換えが一回だけのルートを見つけたので渋谷駅を 9:11発のFライナー急行 森林公園ゆきに乗り込んだ。道中の車内で本日のお題を検討する。せっかくの遠出なので欲張って特製とも思ったが写真を見るとバラ海苔が入っているようだ。あおさ海苔は嫌いではないが、スープに溶け出すとバランスが崩れてしまいそうなので止めて味玉だけを追加しようと決めた。

しかし最寄りの東松山駅まで68分の乗換なしで行けるとは思いもしなかった。さらに言えば、横浜のみなとみらいに住んでる人も乗換なしで行けるという事に驚きを隠せない。そんな時代の変化を感じていると東松山駅に着いた。

人生で初上陸の駅からはマイタウン循環バスへと乗り継ぐ。タイミング良く運行本数の少ないバスに乗車して6分ほど揺られたら最寄りの加美町バス停に着いた。バスを降りると目の前が店だった。極寒の中、一度も寒い思いをせずに店に辿り着けたのは奇跡のようだ。

開店の35分前の現着だったが行列もなく、外待ちイスも無いのでバス停のベンチにて様子を見る事にしたが様子がおかしい。店先には暖簾が掛かっているし、道路を挟んだ駐車場には車も停めてある。不思議に思い店先まで行ってみると煮干しの香りが外にまで漏れてきている。ガラス越しに中を覗くと、すでにラーメンを食べてる客がいるではないか。土日祝は11時オープンとあったが、こんなにも早開けされているとは。慌てて店内に入ると奥様に券売機での食券の購入をうながされた。店の一番奥に位置する券売機で決めておいたお題を発券しカウンターに座る。またも奇跡的に寒い思いをしないままに着席できた。食券を渡す際に脂の量を聞かれるのだが弱気が顔を出してしまい「少なめで」と、ビビった事を言ってしまった。

かなり広い店内を見渡すと座敷席もゆったりと設けられてあり、中待ち用のベンチも多く設置されている。私の入店後は続々と客が押し寄せてベンチも埋まってきたが、どうやら通常は座敷席は使用してないようでカウンターだけが稼働している。そんな店内を御夫妻と思われる二人で切り盛りされている。厨房の横には製麺室があり高級製麺機が鎮座している。その名も〝リッチメン〟中国表記なら〝富裕麺〟といったところだろう。これは自家製麺への期待が高まる。

期待を胸に軽快なご夫妻のコンビネーションを眺めていると着席して7分程で我が杯が到着した。ステンレス盆の上に乗った白磁の高台丼の中の姿は、新たな挑戦への決意を受け止めてくれるような、普段は余り見る事のない容姿だ。どっしりと男らしい顔立ちをしているが、特製にしなかったのでシンプルな具材構成が落ち着いて見える。

まずは柴染色のスープをひとくち。レンゲをスープに入れると抵抗なくすんなり入っていく。見た目よりも濃度は密ではないようだ。いざ口に含むと、まったりとした豚背脂の旨みと煮干出汁が香るスープだ。脂少なめが功を奏したのか液面に浮かぶ背脂も細かい脂片だけで、しつこさは感じない。非天然由来の不自然な甘味も少し感じるが過多ではないので安心した。皆さんのスープの分類がばらつくのも納得出来るが私の中では煮干し系かと思えた。そのスープに合わせるカエシもやや強めの醤油ダレだが、麺や具材のバランスを考えての塩分なのだろうと先へ進む。

待望の自家製麺は、おしろいで薄化粧したような片栗粉で打ち粉をされた太麺を優しく手揉みしてから茹で釜の中へ。240秒ほどで麺上げされた麺は、とにかく力強い。箸先からもそれがガンガン伝わってくる。サッと手揉みしたように見えた麺肌のエッジは不規則に縮れて多彩な表情を見せている。啜ると言うよりは口に運び入れる食べ方になるが麺の一本一本に個性が宿っているので見た目と同様にランダムな食感が楽しい。優しく滑らかな麺肌が唇を通り過ぎたと思ったら、急に強面なグルテンを感じたりと一本の麺の中ですら違う表情を見せる。みっちりと密度の濃いグルテンを堪能しながら噛みしめると小麦の甘さが弾け出す。強気なスープと小麦の甘みのコントラストで箸が止まらなくなる。思えば、このタイプの麺に心を惹かれる事が多くなった。

具材は豚肩ロースの煮豚焼豚で、これまた絶品の仕上がり具合。ひとくち食べて追加しなかった事を悔やむほどに旨い焼豚だ。脂身はトロトロよりはホロホロの表現が似合う柔らかさ。赤身の肉質はしっかり歯応えもあるが繊維質はほぐれて消えていく。市谷薬王寺町の人気店の焼豚で受けた衝撃に引けを取らない感動作だ。大切に食べようと思ったが、分厚くカットされているが、デフォでは一枚しかない焼豚を旨さのあまり一気に食べてしまった。この時は本当に後付けで追加しようと思ったくらいだ。

メンマもまた秀逸で不揃いな切り出しが食感の違いを出している。メンマだけでも複雑な歯応えがあるのに、個性的な麺と食べ合わせる事で効果は何倍にも、いや何乗にもふくれ上がる。歯応えの良さだけではなく、もちろん味付けも素晴らしい。発酵食品独特の香りを残した下処理の良さと軽めの味付けのバランスが好みのメンマだ。しかもデフォでも大量に入っているので何度でも相乗効果が楽しめた。

ここまでは好みに寄ったラーメンだったが、残念ながら追加した味玉が少し好みと外れていた。うす味ながら出汁の旨みは浸み込んでいるが下茹でが柔らかすぎて黄身が形をとどめず流れ出してしまった。強めのスープに合わせた軽めの熟成なのだろうが、もうひと晩くらい寝かせた味玉を個人的は望んでしまった。

薬味はシンプルに玉葱アッシェのみ。決して丁寧とは言えない不揃いな切り口だが、様々な大きさのみじん切りが複雑となってアクセントを付けてくれる。これまた麺やメンマの不均一な個性と合わさる事で、食感のパレードが巻き起こる。また冬の玉ねぎならでは鮮烈な辛味を、水にさらさず、切りっぱなしで添えてあるので味覚の上でも変化を与えてくれる。ともすれば辛味ばかりが目立ってしまいそうだが、スープの旨みや麺の甘味がある事によって前に出過ぎない辛味となっている。

自家製麺のうねりでスープが飛び散らないように気を使いながらも夢中で完食していた。もう一杯くらい食べられそうな勢いだったが、懸念していたスープの強さが後を引きそうなのでスープだけ残して箸を置いた。その頃には店内の待ち席も含めて満席となっていた。並んでいる客層も若者から老夫婦までと幅広く、地元の方に愛されているのが見てとれる。

食べ終えて店を出て、向かいのバス停の時刻表を見ると次のバスまではしばらく時間がある。駅までも徒歩で15分ほどらしいので歩いて帰る事にした。旧街道沿いの名残りを感じる帰り道では、すでに次回のメニューの事を考えていた。今度は味玉は追加せずに絶対に肉増しで脂少なめにしようと思った。もし可能ならば、味うすめでお願いしてみたい。食べた直後に次回の構想を思うくらいに楽しい出会いだった。自宅からは少し遠いが新たな世界を求めて来た甲斐があったと思える一杯でした。

投稿 | コメント (2) | このお店へのレビュー: 1件

コメント

都内からお疲れ様です。
副都心線乗り入れで、中華街まで一本で行けるようです。
それにしても、この場所は大変でしたでしょう!
手打ち麺と背脂煮干の相性が抜群ですよね。
背脂と煮干は相反していて脂を多くすると煮干感が少なくなるのは痛い所です。

東松山は焼きとんの街なんですよ。昔、朝鮮の引上げ兵を東松山の軍事工場で働かせてから村が出来きて、焼き鳥は高価なので焼きトンが発祥し、東松山の辛味噌だれが出来たそうです。

虚無 Becky! | 2019年2月21日 19:43

食文化って地域性が表れるんですね。東松山のやきとん文化には理由があったんですね。次回は前泊のホテルでもとって、やきとんで前夜祭をやってから136さんに行きたいものです。

のらのら | 2019年2月22日 10:29