なんとかデータベースラーメンカレーチャーハンぎょうざうどんそば
 

「ちゅるり 醤油ラーメン 味玉付き ¥900」@らーめん専門 Chu-Ru-Riの写真平日 晴天14:00 待ちなし 先客5名 後客1名

〝ちゃるめ〟からの〝ちゅるり〟

午前中の糀谷駅での一食目に向かう道中から、連食先はこちらと決めていた。ただの単なるオヤジの語呂合わせなのだが、新店情報で見つけた時から近々での初訪問を願っていた店なのだ。

前食の糀谷駅からの移動ルートは厄介だが、蒲田駅まで歩いてしまえば京浜東北線一本で東十条駅までは40分ほど。最寄駅ではないが東十条駅から歩いても15分もかからないならばと、思い切って乗り換えなしのルートを選んだ。

蒲田駅までも歩いて向かおうと思っていたが、前食の店のそばのバス停に蒲田駅行きの京急バスがちょうど来た。あまり確認もせずに乗車したが間違いなく蒲田駅までのバスだった。無事に10分ほどで着いた蒲田駅から京浜東北線に乗ると思いのほか早く東十条駅に着いてしまった。現時刻は12時すぎで、連食のスペースが空くまでの間を散策で費やそうと思い商店街のある方へと向かった。

東十条から十条駅へと抜ける狭いながらも活気のある商店街に元気をもらい、立派なアーケードの商店街では、自転車のベルを鳴らし続けながら全力で走り抜けるママチャリのオバちゃんに驚かされながら散策を楽しんでいると二時間ほどで胃袋が落ち着いてきた。

ようやく店を目指して再出発。アーケードを抜けても昔からの店が並ぶ通りが続く。その通りを過ぎて飲食店が少なくなってきたと思ったら大通りに出た。すると前方に新しい看板と提灯が目を引くこちらがあった。昼の部も終わりに近づく時間帯なので行列もなく、すんなりと入店。

事前の予習で塩ラーメンがオススメなのは知っていたが、券売機の筆頭を飾るのもやはり塩ラーメンだった。初訪問なので店推しにしようかとも考えたが、自身の好物の醤油系に味玉を追加して発券した。L字のカウンターに座り店内を見渡す。本日の客層は近所の方というよりはマニアの方が多く見られる。なぜならカメラのシャッター音が、一度だけでなく何度も店内に響いている。スープをすくってはパシャリ、麺を持ち上げてはパシャリと、そんな光景が繰り広げられているので、新店への期待度の高さの表れでもある。

そんな店内をご夫婦だろう二人体制で切り盛りされている。お二人の間でバッシング(片付け)などのレストラン用語が飛び交っていたので大型店での経験があるように見えた。こちらはあまり広い店内ではないので客席への導線が大変そうだ。店内の壁には神輿の写真が飾られてあり、たしかにご夫妻も祭り衣装が似合いそうな雰囲気である。白木を使った江戸風な内装も、いなせな情緒を醸し出している。調理場内は基本的な設備が揃うが、味噌ラーメン用の中華レンジが設置されているのが特徴だ。

周囲は味噌ラーメンを注文している客が多く、野菜を炒める様子を旨そうに見ながら、お通し代わりの自家製の白菜漬けを食べながら待つ事、着席して10分近くで我が杯が到着した。その姿はあまり見かけない、筆ちらしの反高台丼の中で威風堂々と構えている。丁寧さや繊細さよりは力強さを見せつけている。具材から発色する鮮やかな色彩がそう思わせるのだ。

まずはスープをひとくち。動物系出汁をベースに魚介を合わせた、よくある組み合わせに感じるが何かが違う。初動では分からないが、鶏スープの香りもするし微かな煮干し香も感じる。不思議に思い香味油の下のスープだけの味見をする為に、レンゲですくったスープに浮かぶ油分だけを息で吹き飛ばしてみる。するとそこには香味油のない純粋な出汁だけが残っていた。その澄んだ出汁だけを飲んでみると不思議と鶏や煮干しの香りはなく、鰹節の香りが主導権を握っていた。それだけではなく、鶏ではない動物系のコクも感じるのは何由来だろうか。確信は分からなかったが、香味油に鶏油と煮干し油を合わせてあるのは判断できた。カエシもスープ同様に複雑で奥深さがあり、尖った個性などは出ておらずスープとも馴染んでいると思った。

麺上げまで60秒ジャストの中細ストレート麺は色白に見えるが全粒粉のフスマが麺肌にみられる。茹で時間からは固茹での低加水麺かと思われたが箸先の感覚は違っていた。密度の濃そうな麺質はみっちりとグルテンが詰まっていそうだ。いざ口に運ぶと麺肌のぬめりが口当たりを良くして、勢いよく口の中に滑り込んでくる。このタイプの麺は奥歯から逃げるような歯応えを持つ麺が多いが、この麺はしっかりと咀嚼に応えてくれる。噛めば小麦の甘みを解き放ち、口の中に新たな香りを与えてくれる。その後は、また滑らかさを活かして喉の奥へと落ちていく。

具材は豚肩ロースのレアチャーシューが二枚。スジの入り方から豚ウデ肉に近い部位だろうか。かなり上品なマリネなので薄味で豚肉の持ち味を活かすタイプのようだが、スジが入り組んでいる部位だけに噛む回数が増えてしまい、味気なさも増すばかりで残念なチャーシュー。部位による下ブレかも知れないが不運だった。

追加の味玉も少しだけ色の着いた半熟ゆで卵だった。ここを狙った味付けなのか、あまりの人気に忙しすぎて漬け込む時間がないのかは分からないが、今わたしの前に盛られた味玉は好みと真逆だった。

メンマは板メンマで発酵臭は残っていたが、手作り感はなく寂しいメンマだった。

薬味は白ねぎの笹切りが食感に変化を付けて、ほうれん草が鮮やかな彩りと軽やかな苦みを与える。黄柚子が時々清涼感を生んで、爽やかな風味が訪れる。それぞれが薬味としての役割を果たしている中、ラディッシュだけが存在をアピールできずにいるように感じた。赤い色どりとして参加しているのであれば、正体不明のナルトよりは随分とありがたい。

多少の下ブレの不安に当たってしまっただけかも知れないが、大満足とはいかなかった。しかし今回の〝ちゃるめ〟からの〝ちゅるり〟の連食がオヤジのダジャレ心に火を着けてしまった一杯でした。

投稿 | コメント (0) | このお店へのレビュー: 1件

コメント

まだコメントがありません。