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「肉SOBA ¥800」@天元突破の写真平日 曇天 13:30 先客なし 後客なし

〝ニューオープン狙いうち〟

本日の午前中の一食目を熊谷で食べ終えた帰路の電車内で連食先を探していると、見慣れない店名のコチラが挙がってきた。RDBのお店情報によると、オープンしたばかりの新店ホヤホヤのようで情報には乏しいが興味が湧いた。場所は知らない駅が最寄りだが、何度か乗ったことのある東武アーバンパークライン沿線なので乗り換えは簡単そうだ。そこで初訪問を決めて、ひとまずは大宮駅で小休止して食欲の回復を待つことにした。

大宮駅のカフェで1時間ほど時間を過ごすと胃袋にスペースが空いてきたのを機に、東武アーバンパークラインに乗り換えて店へと向かう。こちらも人生初の八木崎駅を降りると歩いて2分で踏切近くにある店先が見えた。一見ラーメン屋には見えない怪しげな暖簾をくぐり店の中へ。店内には最新鋭のタッチパネル式の小型券売機が設置されているが、画像掲載に対応していないので写真がないのが面白い。メニュー数も絞られて少ないので、今のところは最新式券売機としては役不足だ。

結局は分かりづらい券売機の前で悩んでしまったが、どうやら左端上部の大画面がオススメのようなのでタッチして発券完了。セルフで水を入れてカウンターに座り店内物色を開始する。コンクリートの打ちっぱなしとステンレスと黒を基調とした内装はアバンギャルドな雰囲気を醸す。中待ち席も十分に確保された店内を、本日は若い方がワンオペ体制で切り盛りされている。黒のカウンターのベタつきが歴代の店の名残を感じさせる。

昼時は過ぎたとはいえ、客は私は一人だけと寂しいばかりの中で待つこと着席して5分で我が杯が到着した。その姿は口縁の広がった真新しい高台丼の中で、意表を突いた思いがけない表情で出迎えてくれた。それはタイトルの〝肉SOBA〟からは予想していなかった煮干そばを思わせる姿だったのだ。単なるリサーチ不足を露呈したが、気持ちを切り替えて目の前のラーメンと対峙する事にした。

まずは明らかな煮干の銀皮が液面で鈍く光る鶯茶色のスープをひとくち。濃厚煮干系を想像しながらレンゲを差し込んでみると、思いのほかレンゲに係る抵抗が少ない。非常に少ないスープの液面だけは煮干しが層となっているが、単一系のスープではなさそうだ。ニボ耐性が弱い私は少しホッとしたところでスープを口に含んでみた。やはり先陣を切ってくるのは煮干しの香りと旨みではあるが、強烈な印象を残すほどではない。材料を潰して炊いたスープのような雑味やザラつきもほとんど感じさせない。タイトル通りに鶏主体としたスープが基礎を築いているので、煮干しが出しゃばり過ぎずに収まっている。カエシも強めではあるが出汁がしっかりしている分、高めに設定してあるのだろう。スープの味わいとしては塩気よりも酸味をより強く感じるのは、魚醤によるものだろうか。この酸味が劣化した煮干由来の酸味だと思うと恐ろしいが、魚醤由来であることを信じたい。

麺は自家製手もみ麺に見えたが、製麺所発注の中太ちぢれ中華麺。麺上げまでジャスト100秒で茹でられた麺質は、ハリとコシの強さがスープの中の姿だけで想像がつく。そんな強面そうな麺を箸で持ち上げてみると、予想の上をいく力強さが伝わってきた。波長こそは緩やかだが、この硬さの麺を啜るとスープの飛び散りで大惨事になりかねないので慎重に口へと運んでみる。まるで手もみ麺のように不規則なひねりが口の中を跳ねまわる。固茹で仕上げで強い歯応えが歯茎に圧をかける。そこからモッチリとした歯切れを感じると、小麦の甘さがほんのりと広がる。この甘みとスープの塩気と酸味が一体となりハーモニーを奏でている。この硬めの麺質が好みに当てはまり順調に食べ進めることが出来た。

具材のチャーシューは部位互いで二種類。豚肩ロースの低温調理が一枚で、控えめなロゼ色だが全体の中では一番目立つ具材だ。少し肉厚を持たせたカットなので食べ応えはあるが、スジ切りの悪さが余計に際立ってしまっていた。下味の薄さも肉を噛むたびに獣臭さとなって上がってくるので好みとは言い難いチャーシューだった。一方の豚バラの煮豚型は二枚入っていた。赤身と脂身のバランスが良く見た目は合格点なのだが、豚肉本来の旨みが乏しいのが気になった。元々旨みが少ない品種なのか、煮汁に抜け出してしまったのかは分からないが味気なさを感じてしまった。

薬味は青ネギの茎根の部分も含めて入っている。ある程度はスープで加熱されてはいるが、大胆な切り方なので粗々しさが口に残る。茎根の部分を使うのは良いが、あまりに切り方が大きいと口当たりを悪くしてしまいクセのある香りも個性的ではあるが全体の邪魔をしているように思えた。

終盤からも麺の旨さに引っ張られて完食していた。スープの量が少ないとは思ったが、麺を楽しむには十分な量だと思った。それはスープを飲み干さない私には適量だったが、スープを楽しみにしている人には足りないとも思えた。

麺や具材も決して多いとは言えない分量で、この価格設定は強気にも思えたが高級煮干しを大量に使っているのだとしたら原価などを考えると妥当にも思えた。食べ終えて席を立つまで後客もなく閑散としているのは、もしかしたら場所柄と価格設定が合っていないのではと余計な心配をしてしまう一杯でした。

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