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「特製中華そば (醤油) 平打ち麺 ¥980」@中華蕎麦 はざまの写真平日 晴天 10:45 待ちなし 後待ち5名 後客4名

〝麺遊空間いばらき 三泊四日ラーメンめぐり〟

昨日は昼のうちに三店舗を無事に回り水戸行脚を楽しんだ後は、今回の茨城遠征でのメインイベントと言うべき水戸嬢との同伴出勤に挑んだ。

そのために水戸市内で一番人気を誇る寿司屋を予約したのだが、まさかの生魚が食べられない事を告げられると慌てて寿司屋の予約をキャンセルした。そこで何が食べたいかと電話で尋ねてみると、思いもよらぬ色気も欲もない言葉が返ってきた。

「納豆があればどこでもいいです」

なんとも水戸市民らしい健気な返事に、オジサンながらも心がキュンとしてしまった。かと言って寿司屋で納豆巻きだけを食べさせる訳にもいかず、相手に知ってる店を教えてもらうと大工町にある居酒屋がいいと言われ直ぐに予約をした。そこならば店への出勤も近く便利だそうで、気取らずに食事ができるとの事だった。

その店は若者が好むには渋く落ち着きすぎていて驚いたが、料理の質も高く中年オジサンにも大満足の居酒屋だった。八角形のカウンターで囲まれた焼き台の上には銅製のダクトが高級な設えを見せる。焼き物の他にも、さすがは水戸と思わせる納豆料理も満喫した後は、夜が更けるのを忘れて水戸の夜を楽しんだ。

つまり昨夜は〝水戸ナイトを水戸納豆〟で幕を開けたのだ。

翌朝は少々身体が重たかったが、ホテル内の大浴場で汗とともに昨夜の出来事を洗い流して茨城遠征最終日の計画を立てる。今朝も朝食付きのプランだったが、午前中のラーメンのために食事は摂らずコーヒーを飲みながらRDBに向き合ってみる。まだまだ水戸市内には行きたい店もあるのだが、どうしてもこのラー旅で行っておきたい店が水海道にあるのだ。そこを目指すためには早朝に水戸を離れなければならず、とりあえずは県南地域に向かう事にした。

思い出深い水戸駅を後にして常磐線にて南下する状況の中、道中にある未開の地である取手市内に以前からブックマークしている店を見つけた。こちらは水海道へと向かう予定の関東鉄道 常総線の途中駅にある事を知り、本日の一軒目として決定した。

常磐線を取手駅で下車すると、一両編成のワンマンカー水海道行きに乗り継いだ。たぶん生まれてきたから初めて乗ったであろう常総線は、ボルドーカラーの座席が印象的だ。そんな車内は冷蔵庫のように冷やされていて若者たちには快適だろうが、老いを実感する私には少々寒すぎた。ゆめみ野駅までの四駅ではあったが冷房に震えながらも、予定通りに何とか来られた。


常総線に乗ったのが初めてならば、ゆめみ野駅に降り立ったのも人生初だった。ここからの経路はグーグルマップに頼るしかなく、午前中にもかかわらず超炎天下の強い日差しの中を出入り口か一ヶ所しかない無人駅を大きく迂回して駅の反対方向へと進んで行く。

農作地兼住宅地のような人の温もりを感じる場所を歩いて行くと、突如として人の気配のない雑木林に迷い込んだ。本当に行く先に飲食店があるのだろかと不安になるような景色に驚きながらも、ナビを信じて進んで行った。突然に現れた真夏の陽射しを遮ってくれる竹林は有り難いが、セミの羽ばたく音さえも恐怖に変わるようなシチュエーションは勘弁してもらいたい。その先には更に恐怖心をあおるような四つ角があり、石段を上がると墓地のようだがグーグルマップが誤作動して自分の位置情報が分からなくなってしまった。これも全ては水戸ナイトを楽しみ過ぎた罰だと反省しながら出来るだけ光の射している明るい方へと進んでみた。

すると偶然にも、大きく下る坂の向こうに立派な校舎のような建物が見えてきた。それを見た瞬間に、ようやく雑木林を抜けられたと喜んだ。その頃にはグーグルマップも私同様に正常を取り戻し、再びナビで導いてくれた。下り坂の突き当たりには交通量の多い道路が見え、その脇には飲食店らしき駐車場も見える。どうやらそこが目的地のようで、店の裏側からのアプローチとなった。裏から見る店内は薄暗く人の気配は無いが、空調の室外機は稼働しているので定休日ではないと悟った。急いで店先に回り込むと定刻の15分前の現着となったが、行列はなく先頭にて待機をはじめる。

周囲から店内の様子を探っても準備中の気配を感じないが、店頭の駐車場と裏側に車が停まっていたのでスタッフさんの車だと信じて待っていると後列が少しずつ増え始めた。白壁の一軒家の軒下での待機は暑さをしのげるが、後列の方は並びなど関係なく道路沿いの大木の木陰の下で涼みながら待っている。並んでいる皆んなが来店順を分かっていれば割り込みなどのトラブルにはならなさそうである。そんな和やかな並びの中で待っていると、定刻通りに暖簾が掛けられオープンとなった。

トップバッターにて店内に入ると、入口右手の小型券売機にて本日のお題を品定めする。基本の醤油系に味玉追加と思ったが、特製が千円を切っていたので迷わずに特製のボタンを押した。女性スタッフさんの案内でカウンターの一番奥に座り食券を卓台に置いて待っていると、麺の種類を聞かれた。細麺と平打ち麺の二択だったが、マイブーム絶賛上陸中の平打ち麺でお願いした。卓上に置かれたグラスではなく陶器の湯呑み茶碗にお冷を入れて店内観察をはじめる。

シックな焼き杉板や漆喰壁風の内装が落ち着きを与えてくれ、空調の効いた室内が汗ばんだ身体に涼を与えてくれる。カウンターとテーブル席、いくつかの中待ちイスのレイアウトの店内を本日は二人体制で回している。お二人で切り盛りするには広めの客席に思えるが、それだけ連携がうまくとれているのだろう。少ない人員でも掃除は行き届いており、設備は新しくはないが厨房内のステンレスはピカピカに磨き上げられて清潔感がある。カウンター上にはランチョンマットが敷かれていて、アットホームな雰囲気も漂っている。調理場では店主さんが8分近く入念に準備を整えてから 1st ロットの調理が始められた。そんな丁寧な調理工程に目を奪われていると、着席して12分程かけて我が杯が到着した。

その姿は口縁の小さい白磁の高台丼の中で、期待していた景色とは異なる意外な姿で現れた。カウンター上に書かれた情報では高級卵である奥久慈卵を使用した味玉となっているが、今回はウズラの味玉が入っていた。これは事後情報で知ったのだが、奥久慈卵の生育不振の影響でウズラの卵に変更しているとの事だった。これは twitter上で告知してあったのだが、店内には券売機にも口頭でも説明がなくtwitterを見ない者にとっては不親切に思ってしまった。しかしこのウズラの味玉が美味しければ問題はないので、気をとり直してレンゲを手にした。

不思議な事にランチョンマットの上に木製盆という二段構えで現れたラーメンの、まずは栗梅色のスープをひとくち。表層には多めの油膜が層となって見られ、提供時には鶏油の香りが漂っている。そんな液面にレンゲを沈めると、油膜を破って立ち昇ってきた湯気には魚介の香りが含まれている。魚介の中でも鰹節の厚削りのような野太い鰹の香りを感じた。いざ口に含んでみると、キリッとしたカエシを利かせた醤油のキレが先行する。その切れ味の鋭い醤油感を鶏油のまろやかな甘みが包み込んで相殺する、口当たりは穏やかに思えるが味自体はしっかりとしたスープだ。この甘辛の共存が私にとって最終的に吉と出るか凶と出るのか楽しみながら麺へと進んだ。

二択から選んだ平打ち麺は外注麺で麺上げまでは150秒のタイマーで設定されているようだが、実際には160秒ほど茹でられていた。持ち上げた箸先には透明感のある麺肌が光り輝き、平打ち麺の中ではスリムな形状をしている。特に手揉みの工程は見られなかったが、緩やかで適度なくびれが印象的ですすり心地の良さを想像させる。そんな美味そうな麺を一気にすすり上げると、滑らかながらも麺肌のひねりが唇と舌の上を転がるように飛び込んできた。力強さはあるが、太すぎない形状と軽いウェーブが女性的な口当たりを表現している。また多めの油膜が平打ち麺にまとわりついて、すすり込むたびに鶏主体の香りが伴ってくる。このスープとの相性が良く麺の歯応えも十分にあり、醤油ダレの塩気と鶏油のコクと麺の発する小麦の甘みが一体となって口内を幸せで満たしてくれる。

具材のチャーシューは常に専用ウォーマーの中でジプロックで密閉されて湯煎で温められていて、パン切り包丁で盛り付け直前にカットするなど切り立てにこだわっている。特製ならではの部位や調理法の異なる三種類が盛り付けてあり、セオリー通りに色みの淡い鶏ムネ肉から食べてみる。低温調理で仕込まれたレアチャーシューは分厚くカットされていたが、一番客だった事が不運を招いた。ひとかたまりの鶏ムネ肉の手羽元と繋がる部分から切り出しされているので、肉厚はあるがスジも入り組んだ部分に当たってしまった。また写真からも分かるように血液が浮き出てしまっていた。かなりのレア感を出したチャーシューは半ナマに近く、鶏肉のタンパク質が熱変性する前に加熱を終えているので不快な歯応えを生んでいた。きっと切り分けられた部分のせいだとは思うが、苦手なグニュっとしたテクスチャーが残念だった。次に豚肩ロースの巻き型煮豚を食べてみると、こちらは逆にパサついてしまっていた。赤身の繊維質は残っているが、煮汁に肉汁を奪われてしまったようなチャーシューには旨みは残っていなかった。本来ならば一番不得意な豚バラチャーシューは見た目の脂身の多さに苦手意識が出てしまったが、食べてみると脂身の美味さに驚いた。さすがはイベリコ豚の脂身とあってとろけるような食感ではなく、シャキッとした歯応えすら感じさせる脂身の甘みが素晴らしい。また盛り付け直前に炙ってあるので香ばしさも加わっていて、三種類の中では断トツに美味い一枚だった。

肉の具材がもう一つあり、鶏団子が特製らしさを表現している。薬研ナンコツを砕いて練り込んであり、肉々しい鶏団子の中に強い食感を加えている。香味野菜や香辛料よりも甘みを利かせた味付けなので食べやすくなっているが、下茹でからの時間が経っているのかボソボソとした舌触りが気になった。

イレギュラーで今回は入っていたウズラの味玉は、可もなく不可もなしと言った出来栄えだった。もはや奥久慈卵の味玉とは比べようもないが、ベスト状態の味玉を食べてみたかったと思ってしまう。やはり食券購入の前にアナウンスして欲しかった。

二本が添えられた穂先メンマの食感は滑らかな柔らかさが特徴的で、食感よりも舌触りを楽しむタイプに思われる。

薬味の白ネギは笹切りで添えてあるが粗々しい切り口から分かるように、野性味のある香りや辛味と歯触りをアピールしている。青みの小松菜は特有の青い香りと軽やかな食感でアクセントを付けている。さらには天に盛られた刻み黄柚子の皮も過度な清涼感を与えるのではなく、時折スープに爽やかな香りを重ねてくれた。

中盤以降も懸念されたスープの甘辛には、キリッと醤油ダレが立っていながらも喉を灼くような塩気は感じられなかった。スープと麺の組み合わせが良かっただけに、具材が好みとは違っていたのが残念だった。

最後の最後まで奥久慈卵の味玉を食べてみたかったと悔やみながら席を立つ時にも、周囲の客人は和え玉を追加注文して楽しんでいたので、それもまた人気なのだろうと思いながら店を出た。

次なる目的地である水海道に向かうために再び雑木林を抜けて最寄りの、ゆめみ野駅まで歩いて戻る事になった一杯でした。

投稿 | コメント (3) | このお店へのレビュー: 1件

コメント

いつの間にか「三泊四日」。
やはりメインイベントになった同伴出勤!言う前から分っていた。
「納豆があればどこでもいいです」私も思わず胸キュン、下半身もキュン!
「楽しみ過ぎた罰」太宰治の斜陽ですか?全く!

読者からの質問です。
「トップバッター」ってなにか勘違い?
「マイブーム絶賛上陸中」ご自由に!
「twitterを見ない者」ITおじさんと自称していたが?
「150秒のタイマー...、実際には160秒ほど」細かいこと言わないの!
...以上。

虚無 Becky! | 2019年8月11日 01:34

しまった!また全部読んでしまった。1/3からね〜!

虚無 Becky! | 2019年8月11日 01:35

意味不明な点が多い点はお詫びいたします。だだIT系を自称しているのは、意識高い系の事でして私自身は昭和のアナログ系なんです。

のらのら | 2019年8月11日 10:00