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ギラリとした日差しは真夏を思わせ、サラリとした風は秋を思わせる……ちょっと、カルフォルニアを思わせるような気候の日曜日(6日)、今日も今日とて休日出社。こんなハイブローな天気のお昼は、思いっきりディープな場末の一杯。宿題店の両国「餃子会館 磐梯山 両国店」へ。 細い路地に、「横綱横丁」と看板のかかる小さなアーチ、店は横丁の中ほどにあります。汚れの目立つ黄色いテント、外装もくたびれ果てて……到着が13:30を数分過ぎていましたので、すでに「準備中」の札。それでも未練たらしく、ガラス越しに店内を覗いてりますと……おカミさんが出てきて、「これから一人分作るから、一緒に作ってあげるわよ。早くお入り」。 カウンターは立派な天然木、しかしテーブル席はややチープで、この妙なチグハグさに、どこか地方の「土産店」のような風情がありますな。注文は「磐梯ラーメン」(680円)。 注文を受け、中華鍋で盛大に野菜を炒め始めるご主人、その横で、おカミさんが麺をゆで湯に投入します。頃合いを見て、湯気のわき立つ中華鍋を火にかけたまま、丼にスープを仕立て平笊でゆうゆうと麺上げするご主人、その後おもむろに丼へ中華鍋の野菜を煮汁ごと投入しますが……見てて「大丈夫かな」と思いつつ、「悠揚迫らぬ」その所作に、ちょっと圧倒されますな。丼は約4分で到着。 では、スープを一口……ほう、これは面白い。これまで出会ったことのない味ですな……ベースは鶏ガラ・スープのようですが、少し甘みのあるカエシの風味がまず独特。これに例の炒め野菜が絡むのですが、熱い中華鍋でちょいと放置された野菜には微妙に焦げ目がつき、かすかに香ばしさを帯びた汁がスープと混じって、ますます「独特」な味に仕上がっています。両者混じって、なんというか……強いて例えれば、昔「駄菓子屋」さんで食べたイカ焼きのような、庶民の舌をとらえて離さない「人なつこい」味。屋台の焼きそばや、縁日のお好み焼きに感じる、あの「懐かしさ」ですな……はじめて出会う味なのに。 麺は、やや平打ちで太めの、黄色い中太麺。非常にしっかりとした麺でコシも強く、グッと受け止めるような歯応えもあって、スミに置けません。甘みもアッケラカンと「開放的」で……このスープにはこの麺しかないと思えるような、絶妙の組み合わせ。具材は薄切りの豚肉と、モヤシ・キャベツ・ニンニクの茎などを炒めたもの。このニンニクの茎がクセモノで、噛むほどにフワッ、フワッと、食欲をそそる「色気」を振りまいて……なんともニクめないヤツですな。 ―――「天才」が生み出す発明は、しばしば庶民には理解しづらいもの。その点、街の「発明コンクール」などに見る、主婦や小学生の「発明」には、「ハタ!」とヒザを打つものがありますが……そんな「素直な驚き」が感じられる一杯。調理中、しばし放置された中華鍋で、驚きの「ドラマ」が始まっていようとは……これぞ「熟練」のなせる技。下町の「物造り」こそ日本の活力源、そんな「底力」を、感じることができた一杯でした。
こいつですね! 馴染みある食材に加えたのは経験からくる「技」。 「こうでなくっちゃいけねぇ~」っ言うオヤジさんの、 正に“こだわり”なんでしょう。 >「ハタ!」とヒザを打つもの こんな出会いがあると、ひっそりとほくそ笑んでしまいます。
こんばんは。 此方は松崎しげるが若かりし頃通ったお店だとテレビで紹介されていました。 チャキチャキな女将さんが印象に残っています。 密かに狙っていたのですが、 milesさんにはじめて出会う味と言わしめる1杯に興味津々です。
1日1麺さん、こんにちは! コメントありがとうございます! > こいつですね! そうなんです。これですよ、これ! 「メタボ」なんて言葉がなかった昔、ラーメンって小腹を満たす「おやつ」か「駄菓子」のような存在でしたよね。 それがいつの間にか「文化」となり「芸術」となって、大のオトナが難しい顔をして蘊蓄を披歴する存在となりました。 でも、こういう一杯が、僕らの世代の「肩の力」をフッと抜いてくれ、 子供のころのような素直なまなざしで、ラーメンを見つめ直すキッカケを与えてくれるんですね。 そういう意味で、非常に印象に残った一杯でした。 では!
細い路地に、「横綱横丁」と看板のかかる小さなアーチ、店は横丁の中ほどにあります。汚れの目立つ黄色いテント、外装もくたびれ果てて……到着が13:30を数分過ぎていましたので、すでに「準備中」の札。それでも未練たらしく、ガラス越しに店内を覗いてりますと……おカミさんが出てきて、「これから一人分作るから、一緒に作ってあげるわよ。早くお入り」。
カウンターは立派な天然木、しかしテーブル席はややチープで、この妙なチグハグさに、どこか地方の「土産店」のような風情がありますな。注文は「磐梯ラーメン」(680円)。
注文を受け、中華鍋で盛大に野菜を炒め始めるご主人、その横で、おカミさんが麺をゆで湯に投入します。頃合いを見て、湯気のわき立つ中華鍋を火にかけたまま、丼にスープを仕立て平笊でゆうゆうと麺上げするご主人、その後おもむろに丼へ中華鍋の野菜を煮汁ごと投入しますが……見てて「大丈夫かな」と思いつつ、「悠揚迫らぬ」その所作に、ちょっと圧倒されますな。丼は約4分で到着。
では、スープを一口……ほう、これは面白い。これまで出会ったことのない味ですな……ベースは鶏ガラ・スープのようですが、少し甘みのあるカエシの風味がまず独特。これに例の炒め野菜が絡むのですが、熱い中華鍋でちょいと放置された野菜には微妙に焦げ目がつき、かすかに香ばしさを帯びた汁がスープと混じって、ますます「独特」な味に仕上がっています。両者混じって、なんというか……強いて例えれば、昔「駄菓子屋」さんで食べたイカ焼きのような、庶民の舌をとらえて離さない「人なつこい」味。屋台の焼きそばや、縁日のお好み焼きに感じる、あの「懐かしさ」ですな……はじめて出会う味なのに。
麺は、やや平打ちで太めの、黄色い中太麺。非常にしっかりとした麺でコシも強く、グッと受け止めるような歯応えもあって、スミに置けません。甘みもアッケラカンと「開放的」で……このスープにはこの麺しかないと思えるような、絶妙の組み合わせ。具材は薄切りの豚肉と、モヤシ・キャベツ・ニンニクの茎などを炒めたもの。このニンニクの茎がクセモノで、噛むほどにフワッ、フワッと、食欲をそそる「色気」を振りまいて……なんともニクめないヤツですな。
―――「天才」が生み出す発明は、しばしば庶民には理解しづらいもの。その点、街の「発明コンクール」などに見る、主婦や小学生の「発明」には、「ハタ!」とヒザを打つものがありますが……そんな「素直な驚き」が感じられる一杯。調理中、しばし放置された中華鍋で、驚きの「ドラマ」が始まっていようとは……これぞ「熟練」のなせる技。下町の「物造り」こそ日本の活力源、そんな「底力」を、感じることができた一杯でした。